金融リテラシー向上へ
さて、先週末の日経紙マーケット面の大機小機では「金融教育、重要になった背景は」と題し、民法改正で成人年齢が引き下げられ銀行機能の変質や預金の位置付けの転換とも相俟って金融教育の必要性が高まったことなどを背景に2022年度から高校の家庭科で金融教育が本格的に行われる旨の重要性が書かれていた。
既に一部の学校では証券会社などから講師を招いて金融教育を開始しているところも見受けられるが、現場の教師の間では戸惑いも見られるようだ。戦後長らく続いた貯蓄増強の推奨が染み付いている世代では然もありなんだが、こうした若い世代からその親世代へも資産形成の重要性を波及させ「貯蓄から投資」と政府が予てより旗を振って来た流れを加速させる意味でも自然な流れか。
老後2000万円問題がかつて話題になったが、斯様な将来に対する不安から日銀統計では個人金融資産に占める預貯金は過去最高を記録している模様。政府も分配政策もいいがこうしたお金を有効活用して経済を回すのが本当の成長戦略ともいえるだけに、先ずは若年層と共に幅広い金融リテラシーの向上から資産運用等で老後不安を解消してゆく流れを作ってゆく事が先決か。