ドットチャートの行方
さて、今月に入って米では雇用統計はじめ11月ISM非製造業景気指数など予想を上回る強い経済指標が続いており、利上げが長期化する懸念が出てきている。この利上げ長期化による景気後退懸念が広がるなかWTIは今月に入ってから下落率が8%を超え昨年12月以来、約1年ぶりの安値を付けているが大手各社による23年株式相場見通しもまた慎重なものになっている。
先週の日経紙ではS&P500の予想値がゴールドマン・サックスの4000、モルガン・スタンレーが3900、UBSとシティが同じく3900、バークレイズの3675など足元とほぼ同水準かそれ以下と載っていた。また他にJPモルガン証券が日本のTOPIXを同2100ポイント、英FTSE100を8150、ユーロ圏MSCIを256等との予想を出している。
冒頭の通り或る程度のリセッションは不可避と考えられるが、株式・商品共にその行方は兎にも角にも金利次第の展開。そういった意味ではドットチャートで示される利上げ到達点の見通しに嫌でも関心が向かうところ。タイムラグをもってこれまでの利上げの影響が出ると考えれば今後の大幅な引き上げは微妙な感じもするが、何れにせよ先ずは今週のFOMCに注目としたい。