42ページ目   商品先物

引継ぎ商品

さて、先月に東京商品取引雨所が発足してからちょうど1ヶ月が経過した。先に中計策定も発表しており、昨日の日経紙でも「東商取、発足から1ヶ月」として載っていたが、東京穀物商品取引所から引き継いだ大豆、トウモロコシ等の主力含む4商品の売買高が旧東穀取時代の年明けから先月までの実績比で13%減と低迷している模様だ。

確かに季節柄穀物系はあまり活況になり易い素地ではないものの、どうも合併やら解散等で消えることになった取引所から引き継いだ商品が先細りになってくると上記の旧東穀が横浜商品取引所と合併して受け入れた商品が全滅していった様なども思い出され不安になるが、まあこちらはメジャー商品だけにそんな筈も無いだろう。

また末尾には別モノ扱い?で大阪堂島商品取引所へ移管したコメ先物の売買高が一日平均100枚前後にとどまっている事も書いてあったが、この辺同所では10月物からデリバリーの上乗せ金をゼロにする方針を決めている。本上場を控えこちらもどういった去就になるかだが、双方何れも今後は活性化の本気度が試されることになろうか。


金レパトリエーション

昨日の日経紙商品面には「独連銀、保有金を自国へ移動」として、ドイツの連邦銀行が先月に国外に保管している保有金のうち674トンを、2020年末までにフランクフルトにある連銀金庫に移し国内保管率を50%まで引き上げると発表した旨が載っていた。

この独といえば公的な金保有量では米国の8,133トンに次ぐ3,396トンで第二位となっているが、これほどの規模でなくとも、この記事を見て思い出したのが一昨年だったか外貨準備の中で金の保有量を増やしつつあるベネズエラが、その国外の銀行へ預託している金準備211トンを国内へと引き上げる動きが報道された件である。

このベネズエラ、国内の金産業を国有化するとの法令にも大統領が署名しているがそれは兎も角も、もともと上記の独は昨年の秋くらいに連邦会計監査院が独連邦銀行の海外に保有する金準備についての検査を行う旨の事が昨年の秋くらいに言われていた経緯がありその辺も絡んでの決定なのだろうか?

翻って本邦、日銀からは保管場所の公表さえなくまずこんな話は出てこない。この独が外貨準備に占める金の比率が70%を超えるのに対して日本は僅かに3%台。独は1973年以降は金の売却をしていないそうだが、日本の場合は40年も日銀金輸入実績がないばかりか逆に金の輸出は最高水準という純輸出国という特異な存在が際立っている様は色々なことを考えさせられる。


東京商品取引所発足

周知の通り先週末で東京穀物商品取引所は全ての上場商品の取引を終えその約60年の幕を下ろした。この東穀の4商品を引き継いで誕生する格好から本日付けで「東京商品取引所」が発足の運びとなった。外のプレートもきれいに差し替えられメタル等の主力商品と共に穀物等が相場表に並んでいる姿は感慨深い思いもあるが、これで国内商品では99%を占める取引所となる。

縦割り行政が一歩改善されたとする向きもあるが、鳴り物入りで登場したコメ先物に関してはこれまた名称が変わった「大阪堂島商品取引所」へネジ込む等の抵抗を最後まで見せ、総合取引所構想への下地作りとしては未だ道半ばでお世辞にも足場が固まったとは言えない状況か。

ところで国内99%のシェアといえども現況で世界の主要商品取引所ランキングで同所は12位という状況、アジアでは大連商品取引所が2位に躍進し、上海先物取引所が4位につけているが、東穀商品を移管しても売買高はこの4位の上海先物取引所の10分の1以下というのが現状。

そんな訳で実需家を誘致し世界規模への取引所という悲願は関係者のみならず誰しも抱いている事だが、やはり政府の牽引も要になってこようか。既に政府はLNG先物創設案を出しているが、今回のアベノミクスであらゆる時価総額があれよあれよという間に急増している様を見るにつけ今後の引き出しに一縷の望みも感じてしまう。


輝き戻るか

週明けの本日は一服となった貴金属だが、国内は円安効果がやはり大きくTOCOMの金先現は先週に上場来の高値を更新している。他もプラチナのそれが約1年9ヶ月ぶりの高値、銀も約11ヶ月ぶりと全面高となっていたが、この貴金属といえば同じく先週にはプラチナの国際価格が約10ヶ月ぶりに金を上回る事となった。

この辺はもちろん国内も約9ヶ月ぶりに逆転現象が解消されることとなったワケだが、アノマリーに賭けて逆転直後に裁定組んだ向きは今回はけっこう苦戦が長引いた様子であったが漸くというか状況が多少改善しヤレヤレということになるか。

ここまでプラチナが回復したのは英アングロアメリカンの新CEO決定の報で鉱山閉鎖の思惑が出た事もあるが、やはり世界的な株価回復と自動車産業復活期待に因るところも大きいだろうか。そういった事を考慮すると、トヨタなどリーマンショック後の戻り高値を早々と更新しているなかコモディティの感応度はなんとも鈍かった感がある。

先物も年が明けて漸くこうした現象となったが、ETF等も株価が政権交代を好感しいちはやく8,000円台から10,000円の大台に乗せてくる過程でもプラチナ系のそれはその半分以下の上昇率にとどまっていたものだ。まあそういったタイムラグがあるからこそ裁定機会もあるといえるが、こうしたタイムラグというかプライヤーに懐疑心が植え付けられたのも前政権罪過の一つともいえるか。


在庫豊富の調達難?

政権交代を囃してこのところ円安・ドル高が進んでいることもあって、国内の商品先物全体の値動きを示す日経・東工取商品指数は昨日には4月中旬以来約8ヶ月ぶりの高水準となった。本日も続騰となっており商品高の好感から商社株や別子こと住友鉱も高いがこれを含む非鉄系もこのところ堅調が目立つポスト。

この非鉄といえばLMEで決める地金価格にメーカーなどが運賃や手数料を加味するプレミアムが高水準になっている旨を日経産業紙で見掛けた。アルミ地金等の国際在庫は過去最高水準ながらLME指定倉庫からの引出予定量昨年末の10倍以上に増加し、地金を取り出しの煩雑さと相俟って出回りが品不足になっているという。

LMEといえば当欄でも度々取り上げた通りけっこう驚きな値で香港取引所が買収手続きを終えたところであるが、参加する多くの金融機関は地金購入と併せ先物に絡めて利鞘を稼ぎ系列の所有倉庫に保管というパターンが定番、彼ら主力勢は買収前の大株主であった向きが多く買収後も尚影響力があるところなど先ずは円滑さを狙う香港側の目先の試練となってくるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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