82ページ目   商品先物

思惑と暗中模索

本日の理事会にて全国商品取引所連合会は、来年3月末日の解散を決定し10月以降は解散に向けての事業整理に着手、今年度事業も順次縮小や廃止という方向になる模様である。

各取引所ベースでの様々な動きは周知の通りであるが、こうした動き含め株式会社化への動きも水面下では粛々と行われているようであり、出資された株式資金の導入が為される事で漸くというか慣習の一つにもなっていた義務売買めいた愚行もやっと過去の物へなって行くのであろうか?

さて取引所といえばザラバ取引以降を直前に控えた東穀は、本日の臨時理事会でシステムの不具合から同取引を来春以降に延期したと発表、業界関係者の間では様々な思惑が飛び交っている模様だが統一性を視野に入れたものか否か、何れにしてもバラバラな各々の行動に依然としてユーザーは視界に入っていない模様。


国際標準化への篩い

本日はカウボーイも同じテーマで触れているが、大証は連休明けから取引時間を拡大する事になり所謂「イブニング・セッション」を開始、一方で東工取も昨日には来年始めから第一段階として取引時間を従来より2時間延長する旨を明らかにしている。

ただでさえ勧誘規制強化で営業が萎縮している上に昨今ではサブプライムローンショックで取組高が急減する中、活路を見出すべく海外取引所と取引時間を重複させる事での市場流動性の向上を期待としているが、取引所間競争を賭けて粛々と事を運ぶ様は止まらない。

ただ根本的に証券専業等のブローカーと取引員専業等とは様々な面で似て異なるのは変えようもなく、彼らと取引所レベルでの行動とのギャップの過程でまた放棄組も出て来ようがこれもまた浄化の一環なのかどうか、寧ろ?その後?のマーケットがどうなるのか甚だ未知数である。


痛し痒し

周知の通り先のOPEC総会では増産が決定したものの、小幅な上積であった事やEIA発表の原油在庫急減から供給懸念が強まりNY原油は初めて80ドルを突破し最高値更新となった。

今月は先にNY金も700ドルを突破しており、つい一ヶ月前のサブプライムローンショックでは商品市場が軒並みクラッシュしたもののまたぞろ商品の時代到来の兆しであるが、そもそも先の危機的なマーケット状況時に対症療法よろしく利下げや利上げ据置という措置ではこれら再復活の素地は充分であったといえる。

そんな訳で昨日はCRB指数も5週間半ぶりの高水準になっているがこうした状況になって来るとその素地を作り出した当局も複雑なところ、それはそうと国内では先のショックで商品の総取組が急減した経緯があるが今後復活してくるのか否かまた注目だろう。


表向きの理念

週明けの日経平均は外部環境の悪化から全面安商状が続いて大幅続落、取引員株も例外ではなく軒並み安から年初来安値更新組が幾つか見られたが、「カウボーイ」や「FUTURES PRESS」では既報の通り週末の3社行政処分について触れており、立て続けな処分に加えてその内容の厳格化も顕著になって来ており昨今の監督官庁の姿勢を確認する意味でも触れざるを得ないであろう。

今回の中でも一社はお約束のように呆気なくパンクの申請へと事を運んだがゼネラルの血筋はそうそう変えられるものではないか、その辺は兎も角先の刑事事件でも今回の件でも当該企業の理念に掲げるモノは「お客様との共存・共栄」、「お客さまと共に発展」、「顧客第一主義」等々これでは信頼云々以前の問題だろう。

また業界要人のコメントも毎回処分の度に時事あたりから出るが、段々所感も短くなって来ており出尽くし感も漂う中で上記と併せて苦しい限り、既に証券では或る意味防衛手段で常識化しているが所謂浄化が加速してゆく中で不祥事に自ら手を上げてゆく動きには程遠い。


舵取りと選択

週末には国内で唯一「手振り取引」が残っていた中部大阪商品取引所で、40年以上に亘って続いてきた同取引が幕をおろした。

実に堂島時代からは300年以上にも及ぶ長い歴史を有し、全国の証券取引所や商品取引所で多用された同取引だがシステム化でスピードやコスト面改善の流れが最後に末端に波及した形か。

本日は早速新取引システムが始動した模様だが上記手振りの立会い最後となった天然ゴムは取組高急減で人気離散が著しいとか、また本日は東穀がこれと同様の状況にあった大豆ミールの上場を廃止を廃止する方向で調整に入った事を明らかにしているが、市場選別の波も同時にヒタヒタと近づいているか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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