経営者が占った2022年

さて先週は都内で経済3団体の新年合同祝賀会が開催され、各社のトップが今年の注目事やリスク等についてインタビューを受ける恒例の光景が見られたが、恒例といえば日経紙の「経営者が占う」シリーズを今年も振り返ってみたい。昨年の日経平均の高値予想平均は32,850円でその時期は10~12月が多かったが、年間を通して3万円の大台を超えることは一度も無い厳しい結果となった。

一方で安値予想平均は27,175円でその時期は1~3月が多くを占めたが、ロシアによるウクライナ侵攻で時期こそ当たった格好だが安値は24,681.74円とこちらも大きく沈んだ。それに伴い個別の予想も昨年はボロボロで、有望銘柄3年連続でトップに挙げられたソニーは大発会翌日の15,700円台を高値に下げトレンドを形成し10月には9,200円台に沈むなど40%以上も下落の憂き目に遭った。

またこちらも毎年ベストスリーにランクインし2位に推されていた信越化学工業も、大発会の20,600円台を高値に一貫してダウントレンドを形成し、9月には14,000円台に沈むなどこちらも30%以上の下落を演じた。この銘柄以外でも需要増が期待された半導体セクターだったが、フタを開けてみれば景気悪化で世界的に半導体需要が弱まるとの懸念が株価を直撃した格好になった。

というワケで改めて今年の見通しでは日経平均の高値平均が31,200円でその時期は10~12月、安値平均は25,000円台でその時期は3月が最も多く、有望銘柄では判で押したように4年連続でトップに挙げられたのがソニーであった。いずれにせよ世界的なインフレやそれに伴う金融政策、米中摩擦に各所で顕著になっている分断、顕在化し得るまさかの地政学リスク等々今年も昨年以上に目が離せない身構える年になりそうだ。


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