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各所のCDS動向

昨日の米株式は大幅続落、メキシコ湾原油流出事故での「トップキル」なる封じ込め作戦が失敗に終った旨の報道が相次ぎ、BPのADRが15%急落するなど足を引っ張った。また同社のCDSも5年物が71bp拡大して173bpとなり、賠償責任の思惑など巡って米ハリバートンやトランスオーシャンなどもCDSスプレッドが拡大した経緯がある。

さてこのCDSについては昨年から当欄でもさまざまなシーンで取り上げているが、直近では日経紙あたりでも毎日公表している代表的指数「アイ・トラックス・ジャパン」が先週は170を越えて昨年11月のドバイショックの水準をも上回る場面が見られた。

リスクを回避するプロテクションを買う動きは個別銘柄でもそうで、中国でのストライキ勃発の影響で損失額が1日あたり30億円以上にもなったホンダのCDSなど中旬から上昇、この他の自動車株ではトヤタや日産などもこれらの上昇の後には株価も直近で新安値更新となっている。他、高格付け銘柄でもユーロ急落の影響でソニーやシャープなどの料率が上昇となっている。

ECBの総裁などはCDSの投機手段としての活用を止めるべきであるなどの考えを示しているが、現状社債との連動性もネガティブベーシス取引などの絡みで存在し、これらの動きから個別でも拡大解釈するならファイナンス事情への影響なども懸念されるところでもある。


商機とその裏

さて、昨日の日経紙には投信の保有者が負担する管理手数料の上昇が7年連続で続いている旨の記事があった。運用に手間がかかる新興国の株式や債券などで運用する投信の新規設定も相次ぎ、投資対象別ではこれらが最も高かった模様。

さてマクロでの投資対象の多様化は今迄伝えてきた通りであるが、狭義でもこの投信一つ取っても例えば今月設定の大和のインドネシアやらアセットマネジメントのフィリピンなど、また通貨選択型でも上記のインドネシア通貨ルピアや切り上げ期待のかかる中国元など投資対象地域やその選択通貨なども新顔が登場し広がりを見せている。

新興国といえばもう「BRICs」などは定番の域であるが、それ以外にも3年前に当欄で取り上げたベトナム含む「VISTA」、最近では野村が使っている「チャインドネシア」やラテンアメリカ含む「CIVETS」などという造語も「PIIGS」などと同様に登場し、またそこそこな金額が集まるからその需要も無視出来ない。

さて一方の現場だが、当然ながらこの手の新商品売り込みに余念が無いだろう。あまり表面化はしていないものの、若干の含みのあるモノや傷みの浅いモノからこの手へのスイッチを一頃のノルマ合戦の如くせっせと推奨している様が目に浮かぶ。毎月分配型など源泉税分複利でマイナスになる等も指摘される中、解約水準の高さや保有期間の短期化など商機の副産物として気になる記事も多く、この辺も事前に冷静に見る事の出来る目も必要ではないか。


アパレル明暗

本日の株式市場はユーロへの警戒感が強く終日冴えない動きが継続されていたが、そんな中でも朝方から大量の買い物を集めてストップ高の比例配分とひとり異彩を放っていたのがレナウンであった。また、思惑からここ物色されていた同族のルックもこれで再度買い物を集める展開に。

ご存知、この休みの間に同社が中国の繊維大手である「山東如意集団」に対して第三者割当増資を実施し、山東如意集団が株式の約4割を取得、同社の傘下に入る見込みとなったのを好感した動きであるが、この通りにコトが運べば中国企業が東証一部上場企業を傘下に収める初のケースとなるのではないか。

この業界も構造的にキツイ。基幹ブランドを擁する同社などはその性格上長年百貨店と共存してきたが、この高い利益率の構図が崩れ最近のアパレルはファミリーセールやら特別招待やらではものすごい値札が付けられている様を見る度に在庫の恐さを改めて認識する。しかし此処もアクアスキュータムを手放し、ダーバンくらいしか記憶に残るブランドが無いが、これで復活劇なるや否や。

日本企業に限らず今やボルボや、ハマーも中国傘下。実しやかに云われる人民元切り上げなど現実のものとなれば、一段と海外株式など手当てし易くなり中国企業のこうした動きがより一層顕著になるのは想像に難くないか。


相場ポスト

ここ直近のギリシャ財政危機を受けて株式と歩調を合せ急落していた資源国通貨が、EU等の緊急措置打ち出しからのリスク回避姿勢の緩みから反発している旨が昨日の日経紙に載っていた。

さて、この資源高が追い風となっていたのはこの手の通貨だけでなく、先に大手商社が発表した2011年3月期の連結純利益予想の合計は、10年3月期の約1.4倍に拡大する見通しとなっていた。新興国などの需要増を背景にして、果たして権益を持つ物の価格上昇を享受する格好になったか。

商社といえば以前にもコメントしたように10年3月期は金融危機の影響に加えオマケにJALの優先株の処理やらが業績を直撃していたが、毎期の事ながら各資源価格に左右されてボラも其れなりに激しい。資源投資で大きくリスクを取った結果のリターンといえるうちはいいが政治色も強い対象資源への依存度も高いだけに落とし穴もある。

そういえばちょうど一年前の当欄5/12付けでも商社株について触れていたが当時、「〜今後は価格乱高下で業績が変動しないよう資源から非資源へと軸足を移すとの声もある〜」といった部分に各社ともどれだけ踏み込んでいるだろう?まあ、証券株同様に相場依存度が高いものはそれなりの利用法もあるが、このポストは各社の投資分散状況も注視しておきたいところ。



膨れ続ける株式数

本日は、みずほFGが普通株による約一兆円規模の増資実施に向けて最終調整に入っている旨が各大手紙等によって報道されている。月内にも方針発表との事であるが昨年7月の5,000億円以上の公募増資に続いてこれで二度目となる。

業界的に資産圧縮競争が避けられない状況下で規制対応もあり更なる資本増強の観点から、対応遅れが指摘されていたこのみずほFGを巡ってはいろいろと思惑も飛び交ったが、一時は新型の割当増資である「ライツ・イシュー」を検討しているとの一部報道もあった。なるほどこの手法なら今迄いわれてきた希薄化からの株主損失緩和にもなり企業も資金調達の幅が広がる可能性もあったが、この導入観測がいわれた直後に否定報道があった通り結局通常のファイナンスとなったか。

しかし、上場企業の発行済み株式数が昨年末時点で前年同期比で9%増の約4千億株に達し、増加率は34年ぶりの高さとなった報道を以前に大手紙で見たが、個別で目立ったのは昨年に公募増資と株式分割を実施したこのみずほFGで、その発行済み株式数は実に153億株へ急増している。

それがこの増資によって更に膨れ上がり普通株が軽く200億株を超えることになるわけだからこれはもの凄い。折しも昨日は新生銀行が黒字から大幅赤字への下方修正を発表、メガバンクでは三井FGが発行枠拡大などまたこうした機運も台頭、業界的に織り込み済みであったともいわれるこの手がまた蒸し返されてしまうかどうか注意が必要だろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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