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SOと平成の脱税王

さて、平成22年3月期決算から一億円以上の報酬を受け取った上場企業役員の個人名と金額の公表を義務付ける金融庁の方針に経済界が反発を強めているらしいが、この報酬額の中にはSO(ストックオプション)なども当然含まれてくる。

ところでこのSOだが、最近特に目立つのはこれで得た所得の申告漏れやら隠蔽やらといった事が明るみになる事例である。ここ一週間でもクレディ・スイスの社員や元部長から始まって、医薬品のジョンソン・エンド・ジョンソンの元代表、また昨日の日経紙にはシティバンクの元幹部がこれで脱税と在日外資系がゾロゾロ出て来る。

問題になった外資系でなくとも日本企業でもSOといえば全株主にSOを付与した企業があったり、業界でもFX会社がこれを付与している企業が幾つか、そういえば商品取引員でも取締役にこれを付与したところが数年前にあったなとも思い出すものだ。

SO行使の税金に関しては証券外務員試験でもよく出題される事例だが、この連中あちこちのPBに飛ばし巧みに遣り繰りした努力も買うが、それを掴んだ国税もなかなか手強いなと。折しも今は確定申告の真っ最中、しかしまあこの確定申告を呼び掛ける一国の首相は贈与税不払い問題で国会追求され、また某幹事長も然り、まったくこれでは税金を真面目に収めるのもバカバカしくなってくるというものだ。


メダルと株価(冬季編)

さて、バンクーバーオリンピックもほぼ中盤、宴酣で連日その活躍ぶりが報道されているが、先週の日経紙マーケット面の「まちがど」ではメダリストとなった選手が所属する企業の株価が商いを伴って上昇した旨が載っていた。

また、メダルの獲得数が増えるほど五輪期間中の日経平均株価の上昇率が高まる経験則もあるとの解説が載っていたが、この辺はたしか先の北京オリンピックの際に当欄でも外資系証券が出したメダル獲得数と相関性が高い旨のリポートに触れた事を思い出す。

今回は前出の外資系証券ではなく、行動ファイナンス理論でいろいろ事例を挙げる大和CMあたりのを見てみると、東証再開以来の計測でメダル0個の時の開催期間騰落率は平均で−1.01%、1個では0.77%、そして2〜3個では4.42%となるほど上昇率が高まる結果となっている。と、ここまではよいがそれ以上のメダル獲得では逆にマイナスとなっており、これについてはバブル崩壊後の金融システム不安等の材料が大き過ぎたとの解説であった。

同リポートでは日本人選手の活躍が国民に勇気や自信を与え、人々の心理にポジティブに作用するとの事だが、まあ物は云い様というかサンプルの取り方如何か。今回はいろいろケチが付く場面も見掛けるが、団長としては過去最多であった長野を越える目標と抱負を語っている。前回は金一個が光っていたが、さて今回は如何なる結果になりますか。


相次ぐ破談

昨日は三井住友銀行に触れたが、この三井といえば昨年の9月には「互いの温度差」として、三井住友FGと大和証が合弁解消へ向かった件を書いたものだが、こうした金融系の破談報道では直近で新生銀行とあおぞら銀行もなにやら縁談に暗雲漂う旨の報道がなされている。もう一つ直近で縁談がマルになって紙面を賑わせていたのが金融系ではないが、キリンとサントリーの経営統合を断念するとした?婚約解消?報道である。

上記の三井住友FGと大和証の時も、三井住友FGが日興の事業を買収した段階で早々に彼らは別れると囁かれていたものだが、この件も統合比率やら透明性やらの前段階であまりにも相違があるその企業風土ゆえ、年末あたりから関係者の間では既に破談状態である旨が囁かれていたが果たしてかなという感じか。

今回のケースではよくある弱者同士とか呑込み型というパターンではなく、共に勝ち組同士の縁談であり、メジャーを睨んでという観点からもケースとして期待されていただけにまたも外資勢との競争力格差拡大が懸念され残念でもある。

さてこれで国内の勝ち組同士の縁談話がもうなくなってしまうのか否かだが、マーケットのパイを鑑みた場合縮小懸念が燻るなかで選択肢として再編は不可欠、何れまた興味のある婚約話が舞い込むかもしれずこの辺に期待したいところ。


形式か実質か

さて、今週ちょっと気になった報道といえば、先にKDDIが発表したCATV最大手のジュピターテレコムの株式買い取りが金商法のTOBルールに抵触する恐れがあるとして、金融庁が調査に入った旨の報道である。

周知の通り上場企業の三分の一超の株式を取得するケースではTOB実施が義務付けられているが、このケースでは対象株式を保有するペーパーカンパニーを買収するという間接取得の形態となる為にこのルールが適用となるか否か、当初から関係筋の間でも意見が割れていたという経緯がある。

当のKDDIとしては子会社の買収であって株式取得行為ではないとしているが、個人的には議決権の絡みなどでも一般株主を飛び越えて支配権の異動が起きるわけでこの辺は如何なものかとも思う部分があるが、さて今後どういった解釈がなされるのか関係省庁の判断が待たれる。

そうそう、この件に関してもう一つあった。当日にKDDIが行ったこの件のディスクロで、この情報開示があってからもなお大引まで取引が継続されたという点。以前のジャクダックなら取り立てて話題にもならなかったが、大証のシステム移行後は取引時間が大証と同じく延長されているにもかかわらず、本件の開示は従前通り15時キッカリに行ってしまったのはウッカリミスとも取れいかにもお粗末である。金融庁が本件で動いている折、東証などもこの辺の監視のあり方が問われるのではないかとも思う。


まだまだ「ざる法」多数

さて、週初の日経紙などをパラパラと捲って見ていたら月曜日の法務欄には、未公表の重要な企業情報を使って株式を売買するインサイダー取引の摘発が相次いでいる旨の記事が大きく出ていたが、摘発で最も多いのはTOB絡みで09年は21事案のうち10事案を占めた模様。

まあ「相場に絶対は無い」などといわれる中で、確実に上がるのはこのTOBで逆に確実に下がるのは破綻とも言えるが、昨今はTOBも急増し10年前の10倍になっているのに加えて破綻から上場廃止になる数も急増しているという背景もあって、素地としてはオイシイこの双方に触れる機会が急増した分だけ好環境?になっている訳だ。

そうそう、インサイダー取引といえば直近では年末にジャスダック上場株を巡って一億円以上もの利益をあげた外資系生保の外務員が居た。余談だが、同外務員の上席にあたる人物と先日会った際にこの話題で盛り上がったのだが、彼は会社でこそ仲間は少なかったものの、ネットワークを駆使した営業で頭角を現していったらしく、これを犯罪までフルに活用し切ったパターンか。

それはさておき、証券取引等監視委員会は起訴された4,500万円の事例とは別に開設した口座で儲けた一億円以上の利益に関しては、所謂「2次情報受領者」扱いになる為に規制対象外から告発を断念した旨がいわれている。フィルターを挟んで抜けるなんとも単純な構図だが、政治資金規正法然りまだまだザル法の課題は多いなと。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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