本日は月内権利付最終控えで比較的おとなしい株式市場であったが、そんな中ネット証券大手の一角が寄付きからほぼ前場システムトラブルに見舞われていた。
つい最近も手数料値下げにおいてライバルのイートレードと確約の違いを露呈し各方面から失態を指摘されていた経緯があったが、今回のようなシステムトラブルも数回あり金融庁から注意喚起を受けていたと聞く。
ちなみに両社共に商品先物業界にグループで絡んでおり、ディスクロ面でもポリシーに違いが見え隠れするような感触を前々から受けていたが、大手バックの中でもこうした部分から格差が拡大してゆく構図か。
さて何度かユニークなワラントについて触れているが、GSは先の「六甲おろし」に続いて今度はまたバスケット型で「郵政民営化」を追加するようである。
権利行使が双方に二本設定されてのスタートになるが、その構成銘柄からは六甲おろしと比較してしまうと地味な印象を受ける。
それでも本日の株式市場の個別物色対象に見られたように、含み資産が材料となり易い対象となる物も一部入っており、こうした別の観点から思わぬ恩恵を受ける場面があるかもしれない。
週明け急反発となった日経平均も本日は小反落、小反落とは言っても本日は前後場で久し振りにボラタイルな動きを呈していた。
ここ最近先物にも纏まった玉が入り、当然裁定が活発になって来たわけだが浮動玉が吸い上がった分、こうした動きが顕著になって来るのは自然でその点には注視しておきたい。
主力大型の値運びの軽さは長年見ていなかったせいかここ最近はある面驚きもあるが、真の需給改善か否かこうした部分も絡めて見極める必要がある。
阪神電鉄効果からか本日は京成電鉄が急伸、この銘柄が数千万規模の商いで活況になって来ると全体も終焉というのが今迄のパターンであったが、昨今は大商いと言うと大型鉄鋼や超低位に見られるように普通に数億株は平気でこなしてしまうので以前と同じ視点では見れない。
超低位といえばこれだけ業績復活が謳われている中、静かに先週本年初の東証一部上場企業破綻となった勝村建設は前場に88円まで買われる急騰を演じた。
まるで先に書いた京樽破綻時を彷彿させる異常相場だが、市場にある部分割り切った過熱感があるのは間違い無いところだろう。
本日も活況の中を年初来高値更新した日経平均であったが、本年4−9月の信用取引合計額が半期ベースで初めて40兆円を突破したとの報道があった。
資金効率やその多様性から本来これほど便利且つ都合のよい取引はないと思うが、先物よろしく誤ったイメージ先行で敬遠されて来たのが歯痒いところであったが、個人の売買のうち46%まで割合が伸びて来たのはいい傾向である。
手数料もそうだがバブル期に見られたようなハードルの相次ぐ撤廃は新たな層を創造してゆく原動力である。