あれから11年

先週であの東日本大震災から11年が経過した。いまだに2500人以上の行方不明者がおり捜索が続いているが、福島ではもう戻れないとみられていた帰還困難区域の一部で春以降住民の居住が可能になるほか、岩手・宮城両県ではインフラ復興に一通りのメドがつき政府は2021年度からの5年間を第2復興・創生期間と位置付けている。

一昨日に冬季のパラリンピックが閉幕したばかりだが、思い返せばオリンピックを誘致するべく当時の首相が福島はアンダーコントロールされておりこの辺は保証するとの一文で引っ張て来たくだりが蘇る。その福島だが上記の帰宅困難区域に若干の進展が見られたものの、除染、廃炉、その先の核ゴミの問題含め道筋がついているとは言い難い。

それら含め我々は原発をどうするのか本格的な議論を始める時だが、おりしもこんな時期にウクライナの原発関連施設にはロシアが攻撃を加えるなど信じられない暴挙が行われ、こうした過程でエネルギーの供給不安も最高潮に高まり脱原発どころか原発回帰論もまたぞろ台頭してきている。風化させるべからずの東日本大震災だが、皮肉なことにこんな一国の暴挙が改めて原発問題と向き合わざるを得ない状況を作り出している。


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