日本の定位置

G7(主要7か国)サミットがいよいよカナダで開幕となったが、このG7の中で今年も最下位と不甲斐ない結果に終わったのが日本の「ジェンダーギャップ指数」である。毎年恒例の世界経済フォーラムによる男女平等の実現度合いを数値にしたこの2025年版が先週に発表されたが、今年は調査対象148カ国中で118位となり昨年の118位と変わらずという結果であった。G7中では次がイタリアであったが、同国は全体で85位であるからその差は大きい。

項目別にザッと見てみてみると、政治分野の順位が昨年は113位に浮上していたが今年は石破内閣で女性閣僚が2人にとどまったことなどで再度125位に後退、経済分野は昨年の120位から112位へとわずかに上昇したものの依然として女性管理職の低比率が続いている。ほか健康分野が昨年の58位から50位へ、教育分野は昨年の72位から60位とこちらは共に若干順位を上げる結果となっていた。

この政治だが、ランキング対象148カ国の国会議員における男女平等率は昨年には過去最高となる33%に達し、2006年の約2倍近くになっているという。ひとり置いていかれている日本の構図が際立つが、なるほど常日ごろ我々が感じているであろう日本のジェンダー格差の実感はこうした部分からも十分に感じられる。

ところで現在ミッションインポッシブル最新作が上映中だが、G7でトップの4位だったイギリスではあの「MI6」の長官に116年の歴史で初の女性が選ばれている。万年下位の国からはもう別次元の話でしかないものの、昨年は複数のプライム上場企業で女性取締役就任の報が目立つようになってきた。こうした流れが政治分野に波及してくるのはいつの日かというところだが、まだまだ壁の高さを感じざるを得ない。


関連記事

この記事のハッシュタグに関連する記事が見つかりませんでした。

最新記事

カテゴリー

アーカイブ