大手一角の撤退

本日の日経紙一面には「ボージョレ販売撤退」と題しキリンホールディングス傘下のメルシャンが、フランス産ワインの新酒であるボージョレ・ヌーボーの販売から撤退する旨の記事があった。ブームだったころに比べて近年消費が減少しているところへ、円安や輸送コストの高騰が直撃して採算が合わなくなったのが理由というが、大手では既にアサヒビールが昨年に撤退している。

ボージョレ・ヌーボーと言えば長年秋の風物詩として君臨してきたものだが、ワインも近年ではEPA発行等を経て価格や種類の多様化もあってこうした“新酒”だけを売りにしたものに対して相対的に魅力が薄れてきている感は否めない。ちなみにこのボージョレ輸入量のピークは04年であったが、昨年のそれはこのピークから7分の1にまで減少しているのが現状だ。

思えばロシアによるウクライナ侵攻の影響で空輸ルートが制限され、その輸送コスト高騰の影響から一部値段が大きく上がったあたりの客離れが大きかったような気もする。日本は日付の関係もあって世界のどの国よりも早くこれが飲めるという事で、ハロウィーンからクリスマスまでの空白期を埋める商機の位置付けでこの地の利を生かしたイベントも盛んだったがこれももう今は昔になりつつあるか。


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