未知のマーケット
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先週は米ニューヨークで日本アニメの祭典としては最大のイベントといわれる「アニメNYC」が開催され各地からの多くのアニメファンで会場がにぎわった。折しも来月から「鬼滅の刃」の新作が公開予定で既に大手チケット販売サイトでは前売り券の初日の売り上げがアニメ映画の最高記録を塗り替えるなどその期待が高まっているという。
斯様に世界的にアニメ市場が拡大するなか、コンテンツビジネスを軸に連携して成長に繋げたいとする動きは先にバンダイナムコHDの株式を取得表明したソニーGなど顕著だ。同社は今年1月にもKADOKAWAに約500億円を追加出資し筆頭株主になっているが、企業が保有するIPを配信基盤等を使って展開したりアニメの共同制作に力を入れるが、この株式取得で日本のコンテンツ大手による3社連合が誕生する。
またアニメ絡みではもう一つ、このアニメNYCが開催されていた時を同じくして横浜では首脳級国際会議の一つ「TICAD」(アフリカ開発会議)が開催されていたが、今回のTICADでは漫画・アニメの分野で日本企業が管理するIPをアフリカ企業がデジタル上で管理、全土に届けるなどの協業を目指す初めての覚書も交わされている。グローバルサウスマーケットは日本にとって伸びしろのあるマーケットだが、日本の基幹産業になってきたIPモノを内外共にどう展開してゆくのか今後も注目される。