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今年の一皿2018

さて、食を巡る調査・研究を行っている「ぐるなび総研」がちょうど一週間前に2018年の世相を最も反映したという今年の一皿を選んでいるが、今年は「サバ」が選ばれる事となった。個人的には先の当欄でも取り上げた高級食パンあたりが選ばれると思ったが、こちらは一応ノミネートという結果となった。

この一皿、昨年は社会の高齢化や健康志向の高まりを背景に鶏むね肉が選ばれたが、今年も血流などに良い栄養素を豊富に含んだ健康食品としての位置付けが高いサバが選ばれたのも自然な流れで、こうした事を背景にこれまで首位だったツナ缶の生産量を去年はサバ缶が遂に追い抜くこととなった。

街の飲食店も近所ではサバ専門店にリニューアルしたさば銀又佐はじめ、銀座のSABAR鯖街道はサバファンドを運用中、ラーメンもサバ6製麺所等が大賑わいとサバ様様といった様相だ。こうしたブームの弊害?でサバの平均卸価格は5年前の相場から今年は40%も上昇し、末端も2倍近い値段が付いているところもあるというが健康志向の継続から来年もまた脇役が主役に躍り出る展開となるのかどうか注目される。


初の6兆円乗せ

本日の日経紙総合面には「日銀ETF購入6兆円」と題し、日銀が金融緩和の一環として購入しているETFの買い入れ額が昨日に初めて年間6兆円に達した旨が出ていた。周知の通り秋口からの株価下落に伴い、10月などは8700億円と月間ベースで過去最高額を買い入れるなどそのペースが速まった事が背景。

前日の記事でも買い入れアノマリーから逸脱した状況でもTOPIX連動モノを買い入れていた旨が購入基準変更などの思惑を誘っていたが、NT倍率は先月末には1998年3月以来、約20年ぶりの高水準にまでなっておりロング・ショートのヘッジファンドも苦しくなるなどの弊害懸念もここ最近ではいわれている。

同紙の末尾には銀行保有株の10倍以上あるETF残高を減らすには時間がかかる可能性もと書いてあったが、ロング・ショートのヘッジファンドが苦しくなるなどの目先の弊害懸念もさることながら、ここからはステルス・テーパリングの思惑が台頭するなかGPIF絡めた移管論や信託銀行交えたクロスなどさまざまなイグジットの観測も出てこようか。


投資家が選んだ漢字

さて、ちょうど一週間前にはユーキャン新語・流行語大賞を取り上げたが、その後にこれから発表になる「今年の漢字」の前にスパークス・アセット・マネジメントが個人投資家対象に平成最後の日本株相場を表す今年の漢字を聞いたところトップに選ばれたのは「乱」
であった旨が先週末の日経紙に出ていた。

ちなみに相場の上昇傾向が続いた昨年のトップに選ばれた「昇」は今年は圏外に去ることとなったが、「乱」といえば確か一昨年に選ばれたのは同じくこの「乱」だったのではないだろうか?以下2位は「変」、3位には「迷」と続く結果となったがこれらから腕に覚えのある向きも取り辛い相場であったような感も受ける。

確かに今年はリスク・パリティ型運用など見られるようにVIX指数に振り回される展開が昨年以上に顕著となったような気もするが、同じく同社のアンケートで来年の日経平均の年末予想を聞いたところ平均値は21,832円となった模様。年始の経営者予想よろしくこの辺は誰にも分らないがさて来年の漢字トップはいったい何になっているだろうか。


現代インフラの盲点

さて、先週木曜日の当欄ではポケベル全盛期の頃は当時のJK世代によく公衆電話が占領されていた旨を書いていたが、まさかそれを書いた日にもうここ何十年も見ていなかった公衆電話に挙って人が列を作っている光景を見るとは思わなかった。言わずもがなこれはその日に発生したソフトバンクの大規模な通信障害に因るもの。

周知の通りその影響はザッと挙げてみても連絡手段を奪われ待ち合わせからナビや検索も出来なくなったのをはじめ、運送会社の集荷や再配達情報はドライバーに届かず、モバイルSuicaでの予約や入金も出来なくなり、QR決済PayPayでの決済やらライブ入場の為の電子チケットも利用出来ずと何気ない通常光景がこの日は一変である。

今回日本に限らず今回不具合を起こしたエリクソン社製のデータ通信用交換機を使用するイギリスはじめ世界11ヵ国で同じ事態になる異例の大規模障害となり社会に必要不可欠な基盤となった通信インフラの意外な脆弱さが露呈されたが、仮にも2020年の東京五輪でこんな事態になったらそれこそ大パニックである。

今回の通信障害による経済損失は一部に約5000億円ともいわれ、今後は法人個人問わずソフトバンクに対する損害賠償請求の可能性も囁かれはじめたがソフトバンクの上場を間近に控えたこの期に最悪なタイミングだった。また早速というかこの通信障害に便乗した迷惑メールも相次いでいるが、インフラへ過度に依存度が高まってしまっている現代社会に課題を突き付けた格好となったか。


半世紀の歴史に幕

さて、今週目に留まった記事といえば週明けの日経紙夕刊一面を飾っていた「ポケベル50年の歴史に幕」と題し、90年代にビジネスからプライベートまで一世を風靡したポケットベルのサービスが登場から50年が経過しその契約者数減少から来年9月末にサービスを終了するという報か。

現代のJKなど解読出来る向きなど居ないだろうが、ポケベル打ちは当時0840(おはよう)、4649(よろしく)などの例が日経紙では出ていたが、他にも当時のJK世代だった向きは14106(あいしてる)、3341(さみしい)など今でも目にすれば直ぐに解読?出来るだろうし、よく公衆電話が彼女達に占領された光景も今では懐かしい。

最盛期の96年の契約者数は1000万件以上に達していたといい90年代後半からのピッチや携帯電話などの台頭で衰退は目に見えていたが、先の当欄でも取り上げたバブル期の「東京ラブストーリー」の後にヒットした不倫ドラマ「ポケベルが鳴らなくて」ではその題名にもなりその主題歌も大ヒット、上記の通りJK世代の必須ツールにもなり社会に与えた影響も多大であった。

先駆けのNTTドコモは既に07年にサービスを終了していたが、今回のサービス終了でいよいよ50年の歴史に幕が下りる。同社は今後その電波特性を生かしてポケベルから防災情報サービスに活路を見出してゆくというTV放映を過日見掛けたが、いずれにせよこれでまた昭和の産物がまた一つ消えることになる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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