186ページ目   雑記

体操問題に想う

さて、先月からコーチの暴力沙汰に端を発し問題になっている塚原夫妻による体操界のパワハラ問題だが、宮川選手の会見に始まり関係者らによるメディアでの釈明が順次行われている。私も曲がりなりにもかつて器械体操でインターハイ出場まで経験した者としてこの問題を興味深く日々注目している一人である。

しかし今年は会場を使わせないなどでオリンピック四連覇達成の伊調選手へのパワハラが問題になったレスリング問題、日大アメフト部の反則タックル問題、そして所謂「奈良判定」で問題になった日本ボクシング連盟と立て続けにスポーツ界の闇の部分が炙り出されていたが此処へ来て果たしてというか体操が出て来た感じがする。

今回の問題を見るに、反則を強いられた日大の選手がアメフト界から身を引く覚悟で記者会見をしたのと同様、人生で一番の勇気を出して臨んだという宮川選手の記者会見に始まり、練習会場を使わせてもらえなかったレスリングよろしくNTCの使用制限が明るみに出て、ボクシングの奈良判定よろしく審判団採点に疑義が呈され出場選手の半数以上がボイコットする事態となった91年の全日本選手権の黒歴史までまさに今年出て来たスポーツ界の闇のデパートのようだ。

とはいえ渦中の塚原氏は五輪3大会で金メダル5個を獲得、なんといっても現在のあらゆるバリエーションの高難度の技の元となった「ムーンサルト」や「塚原跳び」を開発した人物で、我々器械体操をやっていた者としてはレジェンド的存在なだけに残念でならない。斯様に器械体操を日本のお家芸にした立役者だけに、常識で考えれば歪な構図に映る協会の実質トップに君臨しながら自身で巨大クラブも有している部分も黙認されてきたのだろう。

器械体操という他とは特異なスポーツの練習をまるで解っていないニワカ素人がTVで暴力部分だけを取り上げ連日偉そうにコメントしているのにも本当に辟易するが、それはさて置いても利権も絡む大人の事情で、女子で唯一彼女しか出来ない大技を持っている貴重な選手等がこうした問題で潰れつつあるとしたら本当に悲しい話で今後の展開も引き続き注目しておきたい。


高費用対効果?

さてこの時期になるとトロピカルフルーツも徐々に姿を消して棚を彩る秋のフルーツにスイッチしてゆくが、ブルーベリーなどはいまだ定番モノでよく店頭に並んでいる。最近はふるさと納税の返礼品の中でもブルーベリー狩りやその優待券というのが全国の幾つかの自治体でも人気になっている。

ブルーベリーといえば過日の日経紙でも「ブルーベリー狩り おいで!」と題し、ブルーベリー狩りが楽しめる農園が首都圏に続々誕生し、収穫シーズンを迎えて賑わっている旨の記事を見たのを思い出す。首都圏の機構が栽培に向いており土壌も適しているという事もあり、行政の指導で別の作物から転換する農家も多いという。

しかし考えてみれば今から参入するのは明らかに後発組。ブルーベリーは完熟度合の差から手作業の収穫と手間が掛かるが、この面倒を客に任せあとはネットでの取り込みのみに知恵を絞るという旨みに目を付けた初期参入組の旨みが享受出来るかといったら一寸疑問符、夏レジャーとしてこれから定番化という感だが個々ではそこに格差も出てこようか。


夏休み課題の二元論

短い夏休みも終わり昨日から二学期が始まった学校が殆どだったと思うが、日本の夏休みの風物詩でもあるのが欧米人からは奇異に視られている課題やら自由研究。これらについて最近文部科学省はインターネットでフリマやオークションサイトを運営する主要3社と学校に提出するこれらの代行作品等の出品を禁止する事で合意したと先日発表している。

この手の代行作品や代行業なるビジネスは既に数年前から大繁盛している旨が朝のTV番組等で度々放映されてきたが、文科省も課題を購入する児童や保護者の存在も問題としながら、さすがにこれら業者が法規制の曖昧な中横行する現状を看過出来ずに重い腰を上げたといったところか。

ところで冒頭で「欧米人からは奇異に視られている」と書いたが、そもそもが何の為の休みかといったところで理解不能らしい。成る程もっともな意見で、この問題を切っ掛けに課題不要論も漸く議論に上がるようになったが、そもそも課題の位置付け自体が学校教育のなかで義務なのか否か非常に曖昧な部分が存在する事も論点を複雑にしている感じもするが、今後具現化してくるのかどうか非常に興味深いところ。


ワールドウォッチフェア2018

さて、毎年この時期になると取り上げる「ワールドウォッチフェア」、21回目となる今年も今週月曜日まで開催されていた。今年のテーマは「時の伝道」、今年も65の名門時計ブランドが一堂に会し、企業に依存せず自らのアイデアや技術で時計を一つ一つ手作りする独立時計師による来日トークショーなども行われていた。

昨年はクリスチャン・ヴァン・クラウのアンモライトを施した世界限定1点のリアル・ムーンステラネピュラなど素材と技術に見惚れたものだが、世界限定1点といえば毎年1億円を超える値札が付けられているバックス&ストラウス、一昨年観たピカデリーエメラルドグリーンに続き今年はエンプレスローズがフランクミュラーのブースに鎮座していた。

これら「観賞」用のもの以外でも、バーゼルワールド等で発表された各社新作の逸品がいち早く一堂に会して同会場で並ぶというマニアでもなかなか実現不可能なものが一般でも体験出来る点が同フェアの魅力。インバウンドの爆買い一巡感で心なしか以前のような品性も戻って来たような感もあった今年のワールドウォッチフェアであった。


優勝劣敗のHFT

さて、昨日の日経紙には「ロシア系新興勢 高速取引を席巻」と題し、ロシア人が創業した新興の自己資金での運用を行う高速取引業者であるXTXマーケッツによる東証での売買が一日あたり数千億円の売買を手掛けることもあり、東証の売買全体に占める比率が1割を超えている可能性も高い旨が書かれていた。

同社は為替取引量でも昨年はJPモルガン・チェースやUBSに次いで世界第3位になったようだが、この業者以外では欧州最大手の取引量を誇るオランダを拠点とするフロートレーダーズ社が先月に仮想通貨業界に参入する意向を示すなど攻勢をかける一方で、KCGHDが米バーチュ・フィナンシャルに買収されるなど業界は新陳代謝が激しい。

現状日本株市場では外国人投資家と超高速取引業者が主力のプレーヤーとなっているが、かれこれ数年前から議論されている通り超高速取引はリクイディティー提供に重要な役割を担っている一方で、それが瞬時に枯渇し混乱を招くリスクも孕むほか一般との機会不平等もいまだ課題、業界再編と併せ引き続きこの辺は注視しておきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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