187ページ目   雑記

物言わぬ株主

本日の日経平均は後場に入ってから日銀ETF買い入れ思惑で一時前日終値近辺まで戻す場面が見られたが、日銀のETF購入といえば本日の日経紙一面には「企業の4割、日銀が大株主」と題し、日銀ETF買い入れによってその保有残高は時価25兆円に達し、3月末時点で上場企業の約4割で上位10位以内の大株主になったとの旨が書かれていた。

うちイオンなど5社に至っては実質的な筆頭株主にまでなっている模様だが、文中には「企業にとって日銀は注文の厳しくないありがたい株主」との一文が見られた。しかしアクティビストの対で物言わぬ株主が大株主や筆頭株主という構図はまさに昨日も触れた従前通りの株式持ち合いの構図と同様にも見える。

安定株主の傘に守られている企業は旧態依然のガバナンス姿勢が抜けていない可能性も高いというが、経営陣の暴走防止の観点から外部チェックの目を光らず必要性も出てこよう。株主総会ピークを明日に控えコーポレートガバナンス・コードの重要性が彼方此方で謳われてはいるものの、ガバナンスという点でこうした部分は問題があるといえるか。


残る総会集中

株主総会に触れた昨日であったが、本日の日経紙マーケット面には「集中日に総会株価低迷」と題し、総会ピークを迎える今月に総会を開く東証一部の企業対象にPBRを調べたところ、集中日に総会を開く企業はそれ以外の日に総会を実施する企業よりもPBRが低いという旨が書かれていた。

ちなみに今年の集中日である明後日に開く企業は同紙によれば30.8%という事だが、会場確保等の都合もあってデータがある1983年以降で最低だった昨年かの29.6%から上昇した模様。しかしかつて総会屋がまだ横行していた一昔前には株主総会開催日が極端に集中しており、東証によれば1995年の集中率など実に96.2%に達している。

それから90年代後半にかけて総会屋の影響力が薄れ上記の通り近年では随分と特定日への集中率も下がってきたが、それでも未だこの部分については旧態依然な光景が存在している。冒頭の例でも株式持ち合い問題から基準日問題など株主との対話を深めるにはいろいろと未だ改善の余地がありそうだ。


株主総会2018

さて、今年の株主総会はいよいよ今週にピークを迎える。今年はこのピークを前に1日には東京証券取引所がコーポレートガバナンス・コードを改定、柱として政策保有株削減や取締役の多様性確保等が明記され個別議案への賛否を開示し始めた投資家は一段と厳しい目で企業の統治状況をチェックするところが焦点となる。

そうした事もあって6月に総会を開く企業で株主提案を受けたのが今年は過去最多の42社に上ったようだが、昔と違って保有割合という数での勝負ではなく企業価値向上に繋がる提案を出せば他株主の賛同を得られ易くなる時代になってきており、単に会社提案を承認する場から様変わりしつつあるといえよう。

斯様にかつて日本の特異な形態の一つとして有名であったシャンシャン総会も今は昔、15年の企業統治改革元年からはや3年で総会は今や企業統治そのものが問われる真剣な議論の場となったが、会社と投資家の合意点を如何に探るか統治新時代の模索は今後も続いて行くことになろうか。


紳士協定撤廃

本日の日経平均は前日の大幅続落で織り込み済みとあってか米株式の6日大幅続落にもかかわらず急反発となったが、そんな中でもメガバンクと共に年初からズルズルと値を崩し続け今日も年初来安値を更新しているのが証券大手の野村ホールディングスと大和証券グループ本社株か。

この両者といえば2018年3月期決算発表を受け、市場に透明性を印象付ける狙いもあってか両社間に存在した互いにネガティブな投資判断は避けるという「紳士協定」を捨て、お互いの業績予想や目標株価を引き下げたのが過日の日経紙・市場点描に出ていたのを思い出す。

確かに互いに投資判断を「買い」に固定するというのはもう長年にわたって見慣れた光景であったが、こんなモノももう時代ではなくセピア色に映るというところか。そういえばこの両者も大和が上鞘逆転した時は話題になったものだが鞘はそのまま恒常化へ。まるで近年の金とプラチナを見ているようでもある。


飽食時代の取り組み

さて、先週末の日経紙夕刊一面を飾っていた記事に「食品廃棄ネットで削減」と題し食品・生活雑貨ロスを減らそうと、外食店やメーカーと勿体ない事を嫌う若者や食費を抑えたい働き盛り等の消費者をインターネットで繋ぐフードシェアなどの動きが広がり始めている旨が載っていた。

この食品ロスといえば近いところでいえばコンビニやスーパー向け大量発注の弊害で、ノルマや売れ残り余剰商品の大量廃棄等の問題も昨年あたりから取り沙汰されるようになった2月の恵方巻問題があり、今年はとうとう某スーパーが出した「もうやめにしよう」との意見チラシも話題になっていた経緯が思い出される。

この記事の下にあった解説欄では国内で食べられるのに捨てられる食品は1年で646万トンに達する環境省推計が出ていたが、1日に全国のコンビニで廃棄される食品が100万食などこの手の数字は最近のTV番組で目にする機会が多くなって来た。WFPによる世界の食糧援助量が約320万トンといわれているなか看過出来ない量である。

これらは商品欠品による売り上げ機会損失や、違う店に行こうと客が流れるチャンスロス等もその背景になっているが、冒頭のような取組が拡大普及して来れば食品ロス削減の一助になるだけに今後作り手と消費者需要をどう上手くマッチングさせてゆくかがキーとなろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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