187ページ目   雑記

野菜相場

さて、気温が4月頃の水準まで上がりすっかり春の陽気を呈しているが、昨日の日経紙夕刊一面には「野菜 春も値が張る」と題し昨年10月の長雨や台風、11月以降の低温などが尾を引いて野菜の出回りが不足している事でキャベツやレタス、白菜といった葉物野菜の市場卸価格が1年前に比べて4〜6割高い旨が載っていた。

こうした葉物野菜は傷みやすく輸送コストも嵩む為に通常であれば販売されるものは国産が主流となっているが、暫く続く高騰の影響で1月の葉物野菜の輸入数量が過去最高となった模様。また小売店が割安感を訴求できるとして売り込み販売が伸びた事で冷凍野菜も昨年は輸入量が初めて100トンを突破した模様。

この時期の春の食材も一部は出荷量が前年の半分程度でスーパーでは平年比で2割高から2倍の水準というものの、天候が良くなれば生育遅れの回復で価格は何所かで急反落する場面があろうか。10年ほど前にあった野菜先物など軌道に乗っていればこういった局面ではヘッジニーズに大商いで応えたであろうが、原資産に全くリンクせず上場廃止になってしまったのが惜しまれる。


あれから7年

東日本大震災から昨日でまる7年を迎えた。復興庁によると避難者は前年より約4万9千人減少したものの、なお約7万3千人に上る模様だ。例年の事だがこの時期になると各所で募金やらイベントやらと様々な活動が盛んになり、昨日も銀座の歩行者天国ではハート形の風船が多数配られていた。

銀座といえば昨年はこの時期、ソニービルの壁面に「もしも津波がここ銀座の真ん中に来ていたらちょうどこの高さ。」とヤフーが広告を掲げていたがここも静かに閉館を迎えた。しかしこの広告で赤抜きとなっていた高さは隣のビルなどと比べてもだいたい4階から5階といった高さであろうか、想像以上の高さを感じたものだ。

東電福島第一原発の廃炉作業に中心的な役割を果たしている東芝もちょうど昨年はWHに絡んで決算を何度も延期するような綱渡りであったが、こちらは漸くWH関連資産を売却する事により3月期に債務超過を解消することが確実に、また依然として東北では新陳代謝や中小メーカーが得意分野を生かして活路を見い出す取り組みが継続されている。

とはいえ個々では依然として風評被害が尾を引いて農産物の出荷価格など震災前の水準にはまだ戻っておらず、教訓の風化も目立ち始めるなど懸案は山積みでこうした事にしっかりと向き合いつつ個人も出来る事から確かな復興に繋げたいところである。


衣・食・コト

さて、アパレル不振が謳われるなか今週の株式市場では三陽商会が年初来高値を付けてきたが、先週末の日経紙には先月中旬にオープンしたネット通販モール「ストライプデパートメント」に、この三陽商会始め百貨店中心に展開する大手や老舗アパレル企業が売り上げ減を補うべくこの間口の広いモールに参加する動きが広がってきている旨が書いてあった。

確かに自前サイトに限界が見えるなかこうした新顔に活路を見い出し垣根を越えた連携が欠かせなくなってきているのが昨今だがアパレルといえばもう一つ、ジュンが手掛けるパフェ屋のサロンベイクアンドティーや、ロブスターロールやハンバーグやパン等々幅広く展開するベイクルーズなど食はファッションと飲食店へ活路を見い出す企業も出始めている。

衣料一辺倒で不振に喘ぐ向きを横目に、消費者の感動を持続させるのに苦心してきたファッション業界のノウハウを以てこうしたコト消費にいち早く目を付け動いてきた向きは対極で悲壮感が感じられないものだが、今後もこうした動きが成功し定着してくるようなら新たなトレンドの火付け役となるような海外で人気の店の誘致等の動きがますます加速してくるかも知れない。


仮想通貨インデックス

さて、昨日は米仮想通貨取引所大手のコインベースがコインベース・インデックスなる指数を発表、併せて同社の取引所に上場するビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコインの値動きに連動するコインベース・インデックス・ファンドを導入した旨の発表をしている。

とはいえまだその構成比率のバランス偏重などからヘッジには疑問符が付く問題点なども一部に指摘されているようだが、同社は仮想通貨全体のパフォーマンスに追従するインデックス・ファンドに大きな需要があるとみており将来的には提供対象や対象仮想通貨の拡大を目指すという。

一方で国内では金融庁が複数の仮想通貨交換会社を一斉に行政処分する方向で最終調整に入った旨が報じられている。斯様に新たな金融商品が次々と創造されるのと並行し、透明化に向けた最低限の法整備も漸く緒に就いたばかりという状況だが、日進月歩のテクノロジーと其々の諸問題のいたちごっこはまだまだ続くか。


院政懸念

本日の日経紙投資情報面には「顧問・相談役、廃止相次ぐ」と題し、企業統治の位置付けをはっきりとさせ経営の透明性を高めるべく、企業が顧問や相談役を廃止したりもしくはこれらの勤務実態や報酬などを公表したりする動きが広がっている旨が出ていた。

そもそも顧問や相談役は会社法に規定がなく株主に選任されるワケでもないので存在意義が明確でも無かったが、同紙でも書いてあったように東芝の不適切会計の発覚を切っ掛けに意思決定に彼らが関わる事に外国人投資家等から懸念の声が高まっていた事に対し数年前からこれらに対する見直しの動きは出ていた。

とはいえ経営上の指導助言や引退した役員の受け皿的役割もあって昨年に同紙が実施したアンケートではこうした制度を変えないとの回答が依然として7割近くとなっていたものの、アカウンタビリティー無しに企業経営に影響力を行使するのはやはり問題があろうか。何れにせよ不祥事を契機に形骸的に認められてきた日本企業特有の慣習見直しの動きがまた一歩進みつつある。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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