267ページ目   雑記

今年の漢字2014

さて年の世相を1字で表す恒例の「今年の漢字」だが、今年は「税」に決定となった。けっこう意外?なところに落ち着いたなという感もあるが、消費税が8%となり家計の負担が増した事、税金の使い方を決める国会議員はじめとしその他県議まで政治とカネ問題が取り沙汰された事が選ばれた理由とか。

ところで昨年の今頃は個人的に2007年に続いての「偽」になるのではないかなとも思ったものだが、今年もけっこうインチキな出来事ばかりだったような気がしないでもない。事実3位には「嘘」という字が選ばれていたが、この辺はけっこう普遍的なものなのかもしれないなと。

今年選ばれた税だが大義名分では違うといは言いつつもこれに絡めて解散総選挙も高支持率のうちに恙無く?通過したものの投票率は50%そこそこで戦後最低だった前回選をも下回ったという。虚無感漂う感が強いなかこの年の瀬に外的要因から市場も荒れてきたがさて今後の舵取りは如何に。


所有権は何処に

今週の産経紙にて先月に韓国の窃盗団によって対馬の仏像が盗まれた件を取り上げた記事を見かけたが、同じ対馬の仏像の盗難といえば2012年この対馬市から盗まれた仏像2体が盗まれ湖南国に持ち込まれた件で、韓国政府が管理している仏像の返還を改めて直近でも文部科学相が韓国文化体育観光相に要請している。

それに対して韓国側はで韓国から日本に持ち出された文化財も議論する機関の設置提案という驚きの論点すり替えの返事であったというが、これで思い出すのが2009年2月にクリスティーズがパリで競売にかけた中国清朝の離宮「円明園」から英仏連合軍に略奪されたとの噂話もあった十二支像のうちのウサギとネズミのブロンズ像を落札した中国人が「中国人としての責任を果たしただけで金を払うつもりはない」とした件を思い出す。

もともとこのオークションに出されたものは中国に所有権があるとして競売差し止め請求していたものが受け入れられなかった経緯があるといい、この件では中国外務省も「中国に所有権があるのは間違いない」として返還を要求している。過去にはサル・ウシなどの像を中国系企業が落札して中国に戻した経緯があったが、このパリでの競売は金は払わんという事で話題に。

こうした文化財や美術品に関しては締結された条約も含め、まずそれら対象物がわたった経緯が正当な商取引によるものかそうでないものかという背景で大きく変わってくると思うのだが、まあ其々いろいろと国民のカラーが出るものと改めて感じさせられる。


値下げ競争から一転

本日の日経紙には「吉野家、牛丼値上げ」と題して昨日吉野家ホールディングスが牛丼など25商品を17日から値上げすると発表した旨が出ていた。ここ近年の原材料高騰に円安の追い打ちもあって値上げ自体は前から喧伝されていたが、果たしてというかその上げ幅は約3割にもなった。

ここ数年は衣類、靴、家具などと並んでこの牛丼もまさに値下げ競争の中心的役割?を果たしていたものだが、業界の盟主が値上げの先鞭をつけたことで外食系は他社も追随の動きと今度は真逆の値上げ競争の様相になる可能性も出てきた。

そういえば昨年の6月にこの牛丼を取り上げた際のタイトルは、「デフレでは勝ち組も」であった。長年にわたるデフレ蔓延のなかでこれら確固たるものを築いてきたが、家具のニトリなどいち早くオンライン通販事業を上手く強化しこの円安進行下でも上半期の売り上げは予想外?な好調となっており、旧デフレ勝ち組は今後政策の変化にどれだけ柔軟に対応できるかが焦点となってこようか。


仏具か隠れ蓑か

さて昨日も挙げたように、このところの原油価格下落等で金などの国際相場が下落基調となっていたが、金はファンドのカバーや国内事情では円安から1年8ヶ月ぶりの上げ幅を記録するなどボラタイルな展開になっている。ところでこの金といえば先週末の日経夕刊一面には「金の仏具、非課税で脚光」と題し、来る来年1月の相続増税を控え貴金属店や仏具店で非課税財産である仏具として金製仏鈴などを買い求める動きが出ている旨が載っていた。

既にこの辺の現象は昨年7月に三越で開催されていた「大黄金展」にて売れ筋としては仏具が一番とのスタッフの弁から当然相続絡みかといった旨を当欄で書いていたのを思い出すが、同紙によれば田中貴金属ジュエリーでは10月の金製仏鈴の販売額が前年同月比で約25%伸び、他の貴金属店や仏具店でも仏像など金製仏具の売り上げが9月以降前年比で2〜3割増えたところが多いとの事で、あらためてやはりという感じだ。

とはいえ同紙では数百万円の仏鈴など高額な仏具なら、これが投資商品とみなされる可能性もあると指摘している。先の大黄金展でその大きさ毎にりん棒を変えながら音色を聞かせてもらったおりんは、それこそ1,000万の大台に絡む物であったがこれらは国税から見れば投資商品になるという事か。ここ数年で目一杯この手に変えてきた向きが多いのは想像に難くはないが、立場変われば見解相違の例がまた今後も多発しそうだ。


首位逆転劇

さて先週末の日経紙総合面には、「第一生命、日生抜き首位」と題して先週出揃った主要生命保険会社の2014年4-9月期決算において、売上高に当たる保険料収入で第一生命保険が日本生命保険を上回り、半期ベースで初めて首位になった旨が載っていた。

日生は戦後ほぼ一貫して首位の座を維持してきたものだが、4年前に業界初の上場を果たした第一生命にとっては悲願だっただろうか。ところで同日の企業面には「全日空、日航と相乗り難色」として経営不振のスカイマークを巡るJALとの共同支援にANAが応じない方針とも出ていたが、この両者も今年は航空会社の実力を測る指標の輸送能力を表す「座席キロ」でANAが86年の国際線定期便就航以来初めてJALを上回り、続けて売上高に直結する「旅客キロ」もJALを抜く逆転劇が見られた。

株式市場でもしばしば大手間で価格、時価総額の逆転劇が見られるが、近年では短期で解消されると見られていた逆鞘がそのまま定着している例も少なくない。大手間でもますます下剋上が彼方此方で鮮明になる時代になってきたか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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