379ページ目   雑記

アバクロ上陸

さて、今週なんといっても話題になったのはあの「アバクロ」が日本初上陸したことであろうか。今日も前を通り掛ったが、宛ら早めに開店したクラブのようであった。

この「アバクロ」ことアバクロンビー&フィッチについては当欄で10月にも「何れが黒船か?」のタイトルで既に一寸触れた経緯があったが、アジア初出店の日本で選んだ地は激戦区の銀座。しかも本格的にファストファッション熱を盛り上げることとなった、あのH&Mの至近距離でのオープンである。

此処といえばディーゼルなんぞの対で一頃はそのプレスでもストア・モデルから従業員の扱いについても人種問題を提議させるような話が持ち上がった時期もあったものだが、先週末にあったストア・モデルのお披露目ではさすがにロケーションを意識してかアジアやハーフやクォーターまで混合であった模様。

さて同じカテゴリーのアメリカ勢としては、今年の春に同様の激戦区原宿に進出した「FOREVER21」があるが、どう見てもこの「21」どころかその倍も生きてきたアラフォー(失礼!)と見受けられる方々までも彼女達に交じって買い物を夢中にさせているが、はてアバクロもそんな現象なるや否や。そうそう、近所ではこうした新興勢進出の対で松坂屋に入っていた「グッチ」がもうすぐ撤退する運びだが、この後には上記の「FOREVER21」が入るとかという話になっている。

また一つ銀座の風景が変る。。。


粉飾国家の芽?

本日は投資家のバイブル?会社四季報や日経会社情報の新春号発売日であったが、小反落となった本日の日経平均もその中身ではこれらに反応した個別もあっただろうか。

経済激動の昨今こうした企業データでも前号予測などと見比べるとトンでもなくギャップが出ているものも散見されるが、これが内閣府の発表モノという事となると一寸話が違う。先週の出来事というか発表で酷かったのは、この内閣府が発表した7-9のGDP改定値が11月公表の速報値に比べて年率で3.5ポイントもの下方修正になったという点であろうか。

先の「政府のデフレ宣言」を裏付ける結果と片付けてしまうのもいいが、何処ぞの粉飾企業のディスクロよろしく此処まで修正の乖離が大きくなってくると、これらもうかうか信用出来なくなってくるのは自然だろう。GDPなんぞはそれこそベタだが、これから各種統計やらが勝手に手直し出来る算出方法でこんなにギャップが出るようになったら最初から穿った見方で別な読みで数値を見るようになってしまうし、そうなったらこれはもう本来の用ではないだろう。

今月に入ってから株式市場はスルスルと約1,000円ほどの戻りを入れたものの、日曜の日経紙には世界的な株高基調の中で、総選挙のあった8月末以降の株価騰落率では主要20ヶ国・地域で日本株は唯一のマイナスとなり、出遅れが鮮明である旨が載っていた。相場も猜疑と信頼の中で揺れてくるようになるとこれまたややこしくなるか。


無知な机上論の危うさ

さて、本日の日経紙二面には小さく「嫌われ者」で意気投合?として、民主党の小沢幹事長と指揮者の小澤征爾氏の両者が、事業仕分けにおいて文化芸術関連予算が大幅縮減と判定された事に対しての対談が為されていたことが載っていた。

この辺は週初にも文化予算を大幅縮減するとの判定に対して、日本オーケストラ連盟など音楽関連5団体が緊急アピールの記者会見を開き民主党へ要望書を提出するなどの行動があったばかり。これに限らず物理モノから酒類関係まで何処も逆風に晒され怒りあらわの様相だが、中でも身近な分野でどうかなと思ったのは漢方薬を公的医療保険の適用外とする方向性が示された問題だろうか。

この報で真っ先に心中穏やかでないのはそれこそ大手のツムラなどか。同社といえば昔、カラ売り筋が戦局を有利に持ってゆく為にこれと同じ話を彼方此方流布した経緯があったのを思い出すが、まさかそれが今蘇るとは想像もしなかった。しかしそれ以前に我々消費者にとっても今流行りのインフルエンザから婦人科・小児科までその範囲は幅広く投与されているだけに、なんとも現場を知らない机上の空論だけで進められた構成のお粗末さは否めない。

漢方薬が保険適用外となれば、保険診療と保険外診療を併用する混合診療にあたり全額患者負担ということになるが、この混合診療とて現状は曖昧な一部解禁。以前当欄で「歯科医とコンパニオン」の項でも少し書いたが医療分野の技術革新は日進月歩、一刻も早い混合診療の解禁も願うところである。


インフル系投機

本日は所用で赤坂にて所謂ヌーヴェル・シノワ系を経営している知人のところへ久し振りに立ち寄ったのだが、相変わらずフレンチ懐石にも似た中華らしからぬ中華は綺麗で味もまた負けず劣らずであった。それは兎も角、シェフに聞いた話では、何でも中国では大蒜や唐辛子が新型インフルエンザ予防の効果があるとして投機の影響で大暴騰しているらしい。

投機と聞けば興味をそそられるものでちょっと探してみたが、確かに大手紙ではこの辺の事を謳っている記事を発見。材料としてはメジャーな穀物よろしく作付け面積の減少が背景になった模様だが、実際のところ直接的には前回の不動産バブルでも暗躍した炭鉱経営者や特定投機筋がまたも大量の資金を投入した投機の影響らしい。

まあ、商品だけに投機対象となるのも納得だが、ちなみに彼ら投機筋は買い占め用に倉庫を急造し、大蒜は前年同期日でなんと120倍以上、そしてその次に投機資金を投入したとされる唐辛子では前年同期日で約5倍になっているというから凄い。しかしインフルエンザならお国柄もあって八角あたりが真っ先に狙われそうなものだがこちらはどうなのだろう?

この中国では同様な投機筋の影響で先に非鉄金属やらも買占めがあったばかりで、この手のバブルでは遥か1600年代にあったチューリップなどは誰でも知っている程有名だが、何百年経っても基本的に行動様式は変わらない。過剰流動性とその性格がマッチするマーケットさえあれば何時の時代になろうが繰り返さ続けるパターンである。


他人事ではないジェイコム事件

さて、直近でも「くりっく365」で起きた南アランド・円が僅か1分間そこそこで暴落してしまった事件をコメントした際にジェイコム事件などにも少し触れてみたが、そのちょうど4年前の今頃に起きたジェイコム事件の判決が先週末に東京地裁で言い渡された。

今でも当時のパニック状態になった市場の様子が鮮明に蘇るが、会員が取引所を訴える前代未聞のこの訴訟、結審まで3年掛かりその司法判断が注目されたが、果たして東証の重過失を一部認定し約107億円の賠償を命令する結果となった。今後控訴審まで持ち込まれるか否かは兎も角として、またも気になるのが当欄でも触れた事のある同所の上場計画であろう。

社長は早期上場計画に変更は無いとしているが、ディスクロされている09年3月決算は税引き後利益が36億円の赤字、今回のこの約107億円の引き当てをすれば余程の事が無い限り次期も赤字になる可能性は大。二期連続赤字で再三引き伸ばしてきた上場計画がまたも延期になるかこれを当て込んでいた関係者の心中も穏やかではないだろう。

さてそんな個別の上場計画は兎も角、今回の判決は先に当欄で書いた「在り得ない事も在り得る」に対して「故意にほとんど近い」と司法がメスを入れたサンプルケース。取引所がことシステム関係においては第三者からの意見に聞く耳を持たないという話しは今迄無数にあったが、今後上記の東京金融取引所や先週触れた商品取引所に取っても他人事ではなく、市場開設者としての責任という物を重く認識させる重要な一件になろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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