411ページ目   雑記

恣意的価値観

そういえばたしかTVEか何かで見掛けたのだが、女性へのプロポーズの経緯を詳細に追う民放の人気リアリティショーで、フラれてしまった男が5日後に相手の女性を刺してしまった事件が発生、視聴者協会会長が「TV製作者は視聴率を上げるために人の心を操作すべきでない事を学ぶべき」と先週この番組に対し打ち切り要請になった旨があった。

しかしこの手の愛憎・カネ・美などへの欲望をネタにしたリアリティショーは多く存在するが、米国等のそれらは各種団体や番組クライアントから訴訟が絶えない等、他より群を抜いていろいろな意味で凄いし曝け出させる技に秀でているので不謹慎ながら確かに見る側は面白い。

日本もリアリティを売りにする番組は昔から幾つかあったがどれもこれもソフト過ぎて米国あたりでは誰も見ないだろうと思うが、まあその辺は兎も角考えてみれば或る意味こうしたリアリティショーは逆に通常の価値観とか行動基準がけっこう恣意的なものであったのかという事に改めて気付かせてくれる一面があるとふと思った次第。


システム化一辺倒の信頼性

週末から連休であったが一寸代理で成田へ外国の方を迎えに行った折、早速改正出入国管理法の絡みで先週から始まっている一部を除き来日する外国人に対する指紋採取と顔写真撮影の話題になった。

これまではテロ対策を目的にした米国のみであったがその米国も月末からは両手全ての指からの指紋採取実施と更に厳格化の予定とか、人権団体等からは早速プライバシーの侵害云々と反発の声も上がっているようだが、兎も角これで日本は世界で2番目に外国人の入国審査が厳格な国になった事になる。

まあ時世というかそういった中で仕方の無い部分もあると思うが、こうした話題で聞くところによると彼らが懸念しているのはやはりデータ管理の部分、今はパスポートにしてもICチップ内蔵でこれまた管理徹底を謳っているが一部には既に脆弱性を指摘するデータも言われており、漏洩防止を信じるしかないとはいえ新しいものだけに一抹の不安は残る。


理解不能な評価基準

さて明日は前々から話題になっていた、アジアで初めての試みとなった「ミシュランガイド東京2008」が発売される。

御存知ミシュランといえば世界で発売されその絶対的な権威から有名なガイドブックだが蓋を開けてみれば東京は合計191個の星を獲得する大盤振る舞い、正直驚いたのは詳細でトップである三ツ星8店のうち5店舗が鮨含めた和食であった点。

一部巷で言われているように食文化が違う背景で育った外国の匿名調査員の方は和をどのように捉えたのであろうかも気になれば、評価にその施設項目があるのにも拘わらず失礼ながらあまりに簡素な店舗が多く入っていた等々他にも気になる点も多くあった。

まあ確かに色々な国の外国人をもてなした際でも異口同音に東京は料理が旨いと聞かされて来たし個人的にもそう思うので東京の星が多くなる部分に異論は無いが、ザッと見て少ないながらも行った事のある店で確かにあそこは旨いと思った所もあるものの、約三分の二は明らかにもっと美味しい他の店があると思った次第。

そういった点ではザガット等の方が幾分親近感も湧くような気もするが、誰が見てもその優劣が数字で解るような金融商品等の成績と違ってこういった人によって捉え方の違う分野をランク付けするのは不可能ではないかと思うのは私だけであろうか。


増税コンセンサス

本日の総会で政府税制調査会は、3年ぶりに消費税率引き上げを明記したほか配偶者控除・扶養控除の見直しにも言及する等平成20年度税制改正の答申を決定した。

焦点の消費税では首相が早期の消費税増税を否定している折その時期や上げ幅について今後の与党議論に委ねられる等、抜本改革先送りの感が強いものとなっている。

この辺については福祉色も引用されているようだがしかし普通に考えれば、もともとが依然として直らないというか多分その背景から直せないであろう公共投資等の無駄遣いから起因している結果であり、今から事前通知されても素直に納得出来ない一面もあり、これでむしろ消費マインドにも少なからず影響してくるだろう。


夫々の立場

さて個人的に今週一寸気になった事といえば、会社役員がメイプルソープの写真集を国内へ持ち込もうとした際に東京税関よりこれを禁じられ、これを不服とした輸入禁止処分取り消し訴訟の上告審で最高裁が口頭弁論を来年1月に開く事を決めたという件。

ロバート・メイプルソープといえば私も以前に、ファッション業界で活躍する某女性デザイナーから同氏の「Flowers」を贈られた事があり、元々オキーフが好みであった私をよく把握しているなと嬉しかった事があったがその時以来のファンである。

さてこれを関税定率法で輸入が禁止されている風俗を害すべき書籍とはなんとも無粋な判断であると思うのだが、アート系では他にもカレライカレラのロエベ資本が入りソフト路線に転向する前のジュエリーが成田で足止めされた等の噂も過去にあった記憶がある。

まあ立場違っての見解相違だろうが、関係者も敵地視察の積もりでたまには少しでもアートの鑑賞を嗜む心の余裕を持ったら如何と思う今日此の頃。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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