至高の精神表現
今週は週初に古都の風物詩「うちわまき」が唐招提寺で営まれた模様だが、唐招提寺といえば今年は【東山魁夷生誕100年】でこの唐招提寺障壁画が久し振りに東京で見られる機会という事で、ちょうどお誘いもあり過日東京国立近代美術館へ行って来た。
ところで「東山魁夷展」を前回観たのはたしか2004年の年初だったと記憶しているが、何度観ても独特のグラデーションは深く美しくまた寒さの中での暖かさ、暗さの中での明るさを表現した作品はやはりあのドーム兄弟の作品と重なって見えたりもしなかなか興味深い。
さて当の障壁画だが水墨画とはいえ上記と同じニュアンスを持つのが「揚州薫風」か、この二期に見られる水墨画というのはやはり表面の色彩を越えてモノの本質を描く至高の精神表現であるという点で一つの憧れだろうか、これら含めて今回は過去最大の回顧展であっただけに定番と違ったカラーのものも出逢えて非常に豪奢であった。