昨日はEIA(米エネルギー情報局)及びAPI(米国石油協会)の在庫発表があったが、毎度その時の地合いで良くも悪くも解釈される。
ところで昨日の数値は原油在庫がEIAが300万バレル減少、方やAPIが1,380万バレル減少と両者大きく相違している。一般的にはEIA指標となっているので騒ぐ内容という事ではないのだが、これに限らず以前書いた不動産関係や金融資産、不良債権に関する数値等は実態を反映していない物が多い。
先の中国問題でも為替が振り回されたが、公表モノには誘導される部分が多分にあり投資家としては先ず疑って見るくらいの余裕が欲しいところ。
時事の記事で見かけたが、大和の商品指数連動ファンドについて触れていた。ご存知アストマックス・コモディティー・ファンドを加えているが、株や債券との相関性が低い投資先を組み入れたいとの思惑からである。
しかし直近では相関性が低いどころか株式・債券・商品共に強い場面が度々散見され、教科書通りのアノマリーが通用しなくなって来ている。
分散というより個別という感覚になりそうだが今は未だ小さいファンドの規模もどういった変遷を遂げるのか見守りたいところ。
本日は手広く事業を展開している知人と久し振りに食事していたのだが、ふと煙草に目を遣ると見慣れない仰々しい但し書きが。
両面にベタベタと健康上害を及ぼす可能性を謳い、おまけに横には「Lights」の表現は悪影響が他比較で小さい事を意味しない等々、いやいやこれでもかという感じ。
二月発効のWHOの「たばこ規制枠組み条約」が批准各国に求める対応措置に基づく物だが、直ぐに思い浮かんだのが改正商取法施行後の勧誘規制や、いざやる気になってもその書類審査等々の煩雑さである。まあ、全く別物だが何かこうあれこれ考えてしまう。
例の国民投票以降、周知の通りユーロの崩れが鮮明となっており春先までの上昇が往って来いとなった格好。
悪材料は加担するもので欧州経済も悪化が急速に表面化している。輸出企業の採算面では円高局面でもクロスで円安均衡となり欧州輸出がカバー出来たものだが、この点は今後風向きが変ってくるか。
欧州の一部では交換率が飛び抜けて良かった民間両替商は急速に異常なレートが是正されているとか、ゲンキンなものだ。
金融庁は週末に「投資サービス法」(仮称)の基本的な考えを纏めて金融審議会に示した。ファンド等横断的に規制し、保護強化に努めるという事だがグレーな物も粛々と順次塗りつぶされてゆく。
カネが絡む業界は種々あれど、あらゆる部分で対岸の火事ではなくなる場面も今後多く出て来よう。
やはり先行きはここに収斂してゆくという流れかもしれない。