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腐っても銀座

先週は国土交通省が纏めた今年7月1日時点の基準地価が発表されていたが、全用途の全国平均は0.4%の下落と2年連続の下落となっていた。住宅地が下げ幅を縮めたのに対し商業地は前年度から下げ幅を広げており、コロナ禍の打撃が大きい飲食店やホテル需要の減退が続き全国で55%にあたる2846地点で下落、大阪圏など中心に下落が目立っていた。

昨年は新型コロナウイルス感染拡大の最中所謂「夜の街」と名指しされ前年比5%のマイナスとなった新宿歌舞伎町が長期にわたる緊急事態宣言などが響き10%以上の下落率で首位に、またコロナ禍によるインバウンド商売の直撃を背景にこちらも前年比5%以上のマイナスで下落率上位二つにランクインしていた銀座もこれに続く2位、3位にランクインしていた。

特に7丁目あたりは飲食街が犇めき合っているだけに下落が最も大きくなっており1年前に比べ地価は9%下落、その下落率も昨年の5.9%から拡大していた。とはいえ路の数本でその光景はがらりと変わり、メインストリートに近い好ロケーションの空き物件は賃料の値下がりを好機と見て勝ち組?の手当が進んでいるのを目にするが銀座ならではの下方硬直性が改めて感じられる。


コロナ禍のスタイル変化

さて、総務省が先週末に発表した8月の全国消費者物価指数は前年同期比で横這いとなり、前月まで12カ月連続で下落していた物価は13ヵ月ぶりに下げ止まった。しかし依然として上がらぬそれが欧米を恒常的に下回っているのが改めて鮮明になるが、同指数といえば先に行われた5年に一度の調査品目の入れ替えで約30品目が追加除外されている。

今回はやはりというかコロナ禍における消費スタイルの変化が見え、ザッと挙げても追加項目にはソファ、クッションが入り、料理の時短傾向という事なのかシリアル、味付け肉、カット野菜、更にはオリンピックで大人気となった冷凍餃子も追加され、コロナ禍によるイベントの中止などを背景に写真撮影代も追加となっていた。

他に目立ったところでは相次ぐ自然災害も多発している事で屋根修理費が追加となり、超高齢社会を反映し葬儀料も追加、近年のジェンダー問題の観点から女児スカート、それに男児用ズボンが除外されこちらは子供用ズボンに統一された。また女性の社会進出で公立・私立の幼稚園保育料が除外され学童保育料が追加されている。

また今月はアップルが恒例のイベントで新型アイフォーンの発表を行っていたが、こうしたスマホの普及で除外項目の方には固定電話や携帯型オーディオプレーヤー、ビデオカメラ、電子辞書、料理の講習代まで除外となっていた。依然としてデフレ脱却は遠い道のりだが、また5年後どういった物が追加され何が除外されているのか気になるところ。


秋の逸品会2021

さて、今年の春に続いて「秋の逸品会」も御招待いただいたので先週末に冷かしがてらに会場に赴いた。「三越スペシャルコンテンツ」ではエントランス入って直ぐのブースに丸紅エアロスペースが取り扱うビジネスジェットなどの販売が行われていたが、ドアマンに案内されたパーキングの直ぐ隣でもコーンズ・モータースがロールス・ロイスやフェラーリ等々の最新モデルを一堂に集めての展示・販売を行っていた。

面構えが一段と厳つくなった?ゴーストの最新モデルも置いてありまさに芸術品とも思えるボディーを一瞥していたら、「ぜひ座るだけでも・・」と観音開きのドアを開けてお声掛け頂いたのでお言葉に甘え身を委ねてみたが流石に溜息の出る心地良さである。ロールス・ロイスといえば今年5月くらいに1~3月の販売台数が116年の歴史で最高を記録したと発表していたのを思い出したが、成る程ゆうに3,000万円を超す斯様なモデルが今年は前年比でほぼ倍増と飛ぶように売れているという。

他の高級車勢をみても国内ではJAIA(日本自動車輸入組合)によれば1~6月の上半期でフェラーリが前年比で30.2%増、ポルシェが同16.3%増、ランボルギーニが同12.9%増といずれもが統計のある1988年以降で過去最高を更新しており国内の日系メーカー8社の新車販売が11.2%減と落ち込んでいたのとは対照的である。

当欄では年初より「揺るがない富裕層」としてアートオークションから高級ブランドまで席巻しLVMHなど上半期純利益が前年同期比10倍を弾きだしている旨を書いて来たが、今回の展では超高級車市場も富裕層の消費意欲が不変なのを改めて目の当たりにした。今週は日経平均がとうとうバブル崩壊後の高値を更新してきたが、株高効果も背景に富裕層関連ビジネスは今後も更なる盛り上がりが続くのは想像に難く無いか。


ハイブランドも参入

昨日の日経紙・金融経済面には「NFT 著名ブランドに波及」と題し、先月の仏ルイ・ヴィトンのNFT(非代替性トークン)を活用したスマホ向けゲームリリースや、伊高級ブランドのドルチェ&ガッバーナも今月下旬から女性用ドレスや宝飾品、腕時計などのアート作品の競売をする予定などNFTがハイブランド群にも波及している旨が載っていた。

このNFTに関しては当欄でも5月頃に取り上げた事があるが、上記のヴィトンのゲームなど創業者の生誕200年を記念したプロジェクトの一貫といい、キャンドルを集めてゆくそのステージではヒーリング系のBGMが流れ森のいたるところにはヴィトンのモノグラムをあしらった花?が散りばめられているなどなるほど同ブランドらしい構成となっている。

D&Gの方はオークション開始価格など明らかにされていないが、その辺は兎も角もこの数カ月でも老舗のクリスティーズがNFTアートを扱ったり上記のように大手どころのハイブランドも挙って参入している。斯様に急速な広まりに資金もまた急激な流入を見せていることから随所で付くその価格も適正か否か疑問符が付くが、いずれにせよ黎明期だけに今後の枝葉には期待したい。


手枷足枷

先週の日経紙・グローバル市場では「米SEC 迫る判断の時」と題し、米でビットコインに絡みSECが先物連動型のETFに柔軟な姿勢を示している事を背景にビットコインに連動するETFの上場申請が相次いでいる旨が出ていた。既にCMEにビットコイン先物が上場している事から確かに可能性は高そうだが、それ以外の部分については依然として規制強化路線は不変のようだ。

先週もSECは米最大の暗号資産交換所を運営するコインベース・グローバルに対し、現在計画中の買い手に年率4%の金利が付く暗号資産関連商品「レンド」についてこれを導入した場合は提訴すると警告しており、これを受けた同社が同商品の導入を早くとも10月まで延期する方針を示した事でこれを嫌気した同社株価は下落の憂き目に遭っていた。

斯様に上場している限り甘んじて受け入れなければならない件は数多あるが、本邦は価格変動の大きさや企業収益の安定性を問題視し東証が仮想通貨交換業者の上場審査自体を受け付けておらず、ナスダック市場で約6兆円の時価総額を誇るコインベースは羨ましくも映る。斯様に主要市場への上場機会一つ取っても手枷足枷だが、上場カードを持てない日本は自ずと資本再編を模索しなければならない環境下にあり改めて日米の土壌の違いを感じる。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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