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BBC登場

さて月が替わってからは新聞等何所もビットコインの分裂に関するニュースが喧しい。1日の取引停止に先駆けて前倒しで入出金停止措置を取る企業もあり再開から再度の停止など各社の警戒感が依然燻る展開であったが、2日未明にビットコインは分裂し新通貨であるビットコインキャッシュが誕生の運びとなった。

国内各取引所としてはビットコインの保有量に合せて原則利用者にこのBBCを無償で付与するということになったようだが、実際のところ現在は黎明期でリアルな現場の方はまだまだ利用実績自体がほとんど無い事もあって、こんなドタバタ劇が起きても特に話題になるような現場の混乱は無かったようだ。

斯様にこの分裂で2つの規格が併存という事になり、情報収集に奔走していた上場企業の関連各社や各取引所は順次ビットコインの入出金を再開予定という事で騒動は収束か否かというところだが、民主的仕組みの善し悪しが色濃く出るだけに今後も承認手法等を巡り騒動再燃の恐れも燻り続けるか。


現代版PKO

本日の日経平均は米株式の5日続伸等を受け3日ぶりに反発となったが、依然として2万円大台を挟んで総じて小動きといった印象。小動きといえば本日の日経紙総合面には「日経平均が膠着」と題し、先月の日経平均は上下に270円しか動かず前月末の株価に対する変動率は1.3%と、第2次石油危機後の1980年以来、36年8ヶ月ぶりの低さであった旨が書いてある。

積極的な売買を主導する海外勢が日本株の売買を手控えているのも一因だが、かといって下値では日銀によるETF買いが要所で入りこちらも堅くなっている構図が続く。日銀としては買いの大義名分が立っているが、一方ではこれまで取り上げてきたように不動玉の吸い上げから歪な株価指標まで各所での弊害が日に日に色濃くなっている。

斯様に膠着が続いている日経平均だが、週末の東証上場銘柄に占める株の空売り比率は昨日で40.77と4月20日以来、約3ヶ月ぶりの高さとなっており、米株式も5日続伸し連日の過去最高値を更新し続けるも先週は逆にVIXが週間で+10%上昇しており両市場の警戒感の高まりをにじませているか。


雨模様隅田川

さて、先週末はこの時期恒例の隅田川花火大会であった。開始直前は時折の豪雨で思わず開始早々に中止になった4年前の悪夢が思い出されたが、今年は40回目の節目という事もあってか雨脚の強まるなかそれでもほとんど強行突破という格好でなんとか開催された。

とはいえさすがにこんな天候で傘をさしてまで観る気力の無い私は部屋からの観覧となったが、今年のコンクールは悪天候にもめげずなかなか圧巻であった。特にマルゴーや野村花火工業、そして3位受賞となった斉木煙火本店の作品に見られた発色や時間差の技術は近年の匠の集大成ともいえる出来栄えであったと思う。

例年であればこれが終るとこれまでは神宮外苑と並び東京湾大華火祭が楽しみな行事であったが、周知の通り2020年東京オリンピックの都合で昨年から休止扱いに。経済効果への影響も懸念されるというものだが、意外にも屋形船や各種クルーズプランの賑わいが倍増している模様だ。近年のSNS急成長で写真映えに絡めた商機が彼方此方で花開きつつある。


アパレルの苦悩

さて、本日の新聞の折り込みチラシには有楽町ルミネの明日からのバーゲン広告が入っていたが、他アパレルに遅れること約一ヵ月という感じで出遅れ感が強い印象だ。この辺に絡んではちょうど昨日の日経紙で「アパレル、根深いセール病」と題しこのルミネの事も取り上げてあった。

冒頭に「今年、一石を投じた。」としてバーゲンセールの開始時期を他社より約1ヵ月遅らせ定価販売を衣料品ブランドに促したとあるが、原点回帰の観点から歓迎すべきとの大義名分があるも実情は他店との整合性や商慣行の都合から形態を変え実質セールに踏み切っているのが現状のようだ。

アパレルのセールに関しては今から5年くらい前の当欄でも一部百貨店で先行させた夏のセール先送りが軒並み空振りで減収になり共倒れになった旨を書いていたが、デフレ長期化は斯様に後戻りが難しい産物を生み出してしまっている。ルミネでなくともかれこれ5年ほど前からこんな一石は投じられているものの、麻薬の如きこれらを絶つ原点回帰が適うのか否か各社の試行錯誤は続きそうだ。


期待プレミアム?

本日の日経平均は良好な欧米の経済指標や内外企業の好決算等を受けTOPIXと共に4営業日ぶりに反発となったが、個別では周知の通りタカタ株が売買最終日を迎えた。寄りは2円安と小甘く寄り付きあと17円まで緩んだが、その後はプラス圏に切り返し35円まで急騰と前場だけで株価2倍化を演じるなど最後までボラタイルな動きであった。

先週の当欄で「テンバガー玩具」として取り上げた際の末尾では「電子化で券面コレクションも不可能な今のご時世、オプションSQならぬ最終売買日は如何ほどで引けるのか注目しておきたい。」と書いたが結局終値は18円の引けとなり、最終売買日の終値が驚きの二桁となったスカイマークの14円を更に上回るなど何とも理解に苦しむ。

まあ、スカイマークの時など思わぬ値持ちの良さで前社長は持ち株を売る絶好の機会に恵まれたワケだが、普通に考えれば同社の負債総額は1兆円を超える事が確実視されており上場廃止後に100%減資というコースだろうが、要はこれが未決定の部分の期待プレミアムが乗った格好という事か。破綻後の珍現象として語り継がれる事例がまた一つ増えた。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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