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バレンタインと祭典

さて今年も毎年恒例の「バレンタインデー」がやってきた。外国の知人からの女性が男性にチョコ類を贈るこの奇異な習慣についての質問も恒例になってきたが、主力の大手百貨店も先月の冬セールの次に来る大イベントだけに気合十分で、東京で開催されてきたフェスタが地方へも波及する等今年は広がりを見せている。

今年で確か11回目になる伊勢丹が他に先駆けて開催している「サロン・デュ・ショコラ」など代表例で、昨年のロンドンのココマヤ等に続いてフランス勢からセバスチャン・ゴダール、フレデリック・アヴェッカーといったブランドが初登場となった。後者のショコラティエが作成した会場のオブジェは見事な「盆栽」であったが、この辺を見るにやはり欧州の和ブームを感じざるを得ない。

しかしこのオブジェに限らず年々出展側も面白い物を打ち出してくる。今年は定番のブランド物以外でもコスメ類を模したものや、トリュフということで軍手にスコップの飾り付きと凝ったもの、仰々しい削り器がセットになっているもの、またコート・ダ・ジュールの高級ホテルからは薬のカプセル型の遊び心に富んだ新作を披露する等見ているだけで楽しくなる物が多い。

これら含めて人気の物はすかさずsoldoutの札が掛かるが、バレンタインまでの保存日数を考えるに自分用なのだろうか?余談だがそういえばこのところ強風の日が多い。例年バレンタインデー前後には春一番が吹く事が多いが、関東ではこれが観測されなかった昨年から今年は何時になるのだろうか?等々思いを巡らせながら今年のチョコでも味わうことにしよう。


未公開昔も今も

本日の日経平均は対ユーロでの円上昇を受け反落となったが、個別では決算が多少下馬評から外れた程度でもけっこうキツイ下げを見せているものが多く、金融緩和をテコに買われた不動産も決算を機に改めて水準訂正が急である。こんな中にはコスモスイニシアも顔を出すが、そういえば先週末には同社の元親会社リクルートHDの創業者が亡くなったと報じられている。

リクルートといえばやはり鮮明に思い出されるのは未公開株、現在でも同社のIPOをネタに怪しい業者が暗躍しているもようだが、その辺はともかくも現在ではMBOを経て上記のように名前も変わってしまったものの、当時の政府キーマンに前身であったリクルートコスモス未公開株がバラまかれ当時の竹下政権が崩壊した事件は一大スキャンダルであった。

一方でリクルートといえば今でも巨大企業グループだが、そのユニークな人材輩出は男女ともに有名でスポットを浴びる著名人にはIBM等と共に同社の卒業生は確かに多い。バブル期を挟み斯様にビジネスモデルを創り伝承、晩年は文化活動に精力的であったというがこんな波乱のバブル期を知る生き字引をまた一人失った。


東京商品取引所発足

周知の通り先週末で東京穀物商品取引所は全ての上場商品の取引を終えその約60年の幕を下ろした。この東穀の4商品を引き継いで誕生する格好から本日付けで「東京商品取引所」が発足の運びとなった。外のプレートもきれいに差し替えられメタル等の主力商品と共に穀物等が相場表に並んでいる姿は感慨深い思いもあるが、これで国内商品では99%を占める取引所となる。

縦割り行政が一歩改善されたとする向きもあるが、鳴り物入りで登場したコメ先物に関してはこれまた名称が変わった「大阪堂島商品取引所」へネジ込む等の抵抗を最後まで見せ、総合取引所構想への下地作りとしては未だ道半ばでお世辞にも足場が固まったとは言えない状況か。

ところで国内99%のシェアといえども現況で世界の主要商品取引所ランキングで同所は12位という状況、アジアでは大連商品取引所が2位に躍進し、上海先物取引所が4位につけているが、東穀商品を移管しても売買高はこの4位の上海先物取引所の10分の1以下というのが現状。

そんな訳で実需家を誘致し世界規模への取引所という悲願は関係者のみならず誰しも抱いている事だが、やはり政府の牽引も要になってこようか。既に政府はLNG先物創設案を出しているが、今回のアベノミクスであらゆる時価総額があれよあれよという間に急増している様を見るにつけ今後の引き出しに一縷の望みも感じてしまう。


delemma

本日の日経平均は円安一服と加えて昨日の急騰の反動もあって反落。しかしその中身は依然としてメガバンクや自動車等の主力が堅調で、日経平均の106円安というよりは逆に106円高といった体感温度というところではないか?

今まで書いてきたように地合や規制緩和も奏功して個人投資家の株式売買が活況を呈しており、昨日の日経紙ではネット証券大手の7社には個人マネーの流入が続き1月の株売買代金合計は計19兆4,740億円と昨年12月に比べ86%増えた旨が出ていたが、一方で週明けの同紙には大手証券会社ではこんな株高の高揚が乏しい旨が一面に載っていた。

個人の大半は上記のようなネット系に流れ、あまり利益にならない日本株営業には力を入れていないところに起因するという。そんなワケで副題にもあるように主力銘柄のコードさえ知らない営業マンが居るというが、今はネット系でもコールセンター等01コードでさえ知らない向きが居るのに私も出くわした事がある。

ここ最近の大商いは昔だったら笛吹きも多発しただろうが、こんな死語も更に彼らには化石だろうか。まあその辺はともかくもこのような大手は手数料率が高いことから投資信託に力を入れてきたというが、これまた営業姿勢の問題から運用側と販売側とのジレンマの戦いとなっている模様。プライマリー営業の影では未だこうした構図が浮かび上がるが、そろそろこちらも転換の時を考えるに好機ではないか。


入試問題考

時期柄か本日の日経紙「春秋」には大学入試センター試験絡みの事が書かれていた。国語の問題において難物とされる文芸批評家が今年初めて出題されたという旨であったが、もともとその文章は飛躍が多く語の指し示す概念は曖昧で意表を突く言い回しが多いとの指摘があり試験問題には不向きとされていたものだが、なるほど中間集計ではこの国語の平均点が大きく下がる事態となっている。

ところで国語試験といえばもう一つ、先週末に実施した立命館大入試においては国語の書き取り試験で受験票に同じ言い回しで類推出来る正解の漢字が記載されていた事も発覚し問題になっている。しかし、こういった公の物ではないが昔は学校で実施する期末等では正解を繋げると実在教師のフルネームになる物等もあったことがあり今思えば想像できない程牧歌的?だったなと。

話は逸れたが、基礎学習の達成度を判定するという試験に上記のような難物はたして向いているのか否かというところになってくるが、センター側も過去の被り云々や公平性という観点から敢えてこうした禁断?モノへ踏み出したのかもしれない。現代では出す方も受ける子も双方なんとも苦労が窺える。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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