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縦横無尽な色彩

8月は先週の神宮外苑花火大会が終ると直ぐに東京湾大華火大会がやってくるスケジュール、神宮外苑やこの東京湾などホテルから見ようなどとありがたいお誘いもあったものの、結局昨年同様に今年も東京湾大華火大会は自宅のバルコニーから見物となった。

この東京湾大華火大会、打ち上げる玉自体は隅田川花火大会の2万発の約半分の規模ながら、やはり隅田川では打ち上げる事が不可能な尺五寸玉含めてどれも圧巻。やはり昨年も書いたが、今年に関してもこの二つを見比べるに個人的には東京湾大華火大会に軍配が上がる。

今年改めて感じたのはデザイン等の進歩よりも特筆すべきはその色か。隅田川花火大会など目玉である今年のコンクールでは従来無かったような色合いで勝負してきた会社もあったが、東京湾大華火大会では数年前と同じと思われるデザインでもその発色がケタ違いに鮮明になっている点が目立った。

今年は2016年の夏季五輪の東京誘致に弾みをつけようと、これにちなんだデザインや色モノで余計にそういった件が目に付いたが、不況にめげず是非今後も日進月歩の技術を見せ続けて欲しいものだ。


蜜蜂考

さて、今週この界隈では人形町にて恒例の「せともの市」が開催されていたが、ちょうどこの同じ期間にすぐ近所にある東穀取では日本橋ミツバチ・サロン見学会なる告知が張ってあるのを見掛けた。

ミツバチといえば周知の通り俄かにその数が減少しているのが問題視されているが、なんでもこの現象、ColonyCollapseDisorderからCCDといわれているらしいが、委託者のCCD現象?に悩む取引所にも何時の間にやらこんなモノが設置されていたとは。

その辺はともかく、今や国内は農水省が研究費用まで負担し研究者を募集するまでになっているが、この問題は経済的な損失額が相当なものになっている米国では早くから問題視され、最近では英国もその損失額が増加傾向にあるとか。

製品そのものもさることながら、受粉絡めてその他の農産物輸入事情も変ってくるかもしれないという構図で、ましてや今週4日の日経紙にも載ってた通り現在では食糧自給率が4割にまで低下してきているこの日本としても、いろいろと考えると安穏とはしていられない感がある。


プロ不在で膾を吹く

先月あたりから度々報じられ本日の日経経済面にも出ていたが、厚生労働省は厚生年金と国民年金の08年度決算を発表、運用損が響いて国民年金・厚生年金共に過去最大の赤字幅になったと報じられている。

さて将来どれだけ受給出来るのか未知ながら、なんでも昨年の秋以降の世界的な市場混乱に直撃され原資が兆円単位で大きく痛んだらしいが、日本の運用は債券運用主体だから海外に比べると金融危機の影響は小さい等と疑問府の付く解説も一部見かけた。またSWF(政府系ファンド)が論議され久しいなかこの現況下一割程度の規模をプロ運用のファンド系にという意見も出ている模様。

今年の年度末には、生保も含め「順張り」と「逆張り」のカラーが分かれるところだが動きたい時に動ける余力を持つのはマイノリティの方かと書いた事があったが、この手も羹に懲りて膾を吹くよろしく機動性を未だ持っていないのは何とも歯痒い。

そもそもが財政検証で虫のよい運用利回りを希望している事が前提になっているが、逆にこれら確保するには其れなりにリスクを取りに行かない限りまず難しいか、縦しんばファンド系にするにしても運用会社巡ってまたマッチポンプのような事も心配になるが、何より金融リテラシーに疎いというか相場を知らない向きがこうした問題を掌っている事自体こそ問題視されるべきと思う。


日本独自の錬金術

本日の日経企業面にも出ていたが、帝国データバンクによればかつてマザーズに上場していたウエディングプロデュース業のモックがとうとうパンクしたとの報があった。

同社で記憶にあるのは、なんといっても東証が第三者割当規制について重い腰を上げる一因になったともいえる十回にも亘る夥しいファイナンスであったとも言えるか。二年前だったか株式併合と組み合わせ、可能枠増枠から本来の上限が殆ど意味の無いモノになった上に少数株主は実質地位を失った件も話題になった。

ちょうどこの頃といえば他の新興市場モノもこの手のファイナンスがある面流行まくっていたし、払い込み完了との報にも係わらず突然の中止発表もあったりでその度に市場も翻弄され、いろいろと個別ではキナ臭い噂話には事欠かなかったなと。

勿論、増資そのものは取締役会決議があれば会社法上認められるものだが、これらを箱にして錬金が行われたのも否めないだろう。機動的な資金調達重視もいいが喰い散らかしが出来るヌケ穴もまた多し、上場制度整備懇談会等もこれら実施した企業が今や大半が市場からその姿を消してしまっている事を重く見るべきだろう。


生まれた1671

本日は大証が金価格連動型上場投信に次いで第二弾目となる、WTI原油価格連動型上場投信(ETF)を上場させた。初日はTOCOMの連日の大幅高も手伝って?当初設定価格に対して4.5%のプレミアムが乗った格好になった。

このETF、先に当欄では5月に少し触れたもので管理会社がシンプレクス・アセット・マネジメント、信託受託者は三菱UFJ信託銀行、指定参加者は日興コーディアル証券と日興シティグループ証券となっているが、新制度導入後に商品先物に直接投資するタイプとしては日本初となる。

しかし昨年にリーマンが破綻し株式が低迷、連れて投信市場からも資金が流出する中でもETFへの資金流入は継続され異彩を放っていたが、こと個人投資家の存在感が際立っているとか。ちなみに今年6月迄の個人の売買金額シェアは外国人を上回る45%を確保、特に今や大証では個人が中核を占めるとか。

そんなわけで直近でもこの大証に上場する金価格連動型上場投信の売買高が7/30には大商い、一日の売買高としては07年8月の上場以来最大となった模様。信託報酬も低い上に機動性や掴み易い点などうまく奏功したのだろうが、CXの主力は長年個人であったがこうしたシェアの変遷を見ていると、商品取引所の御家芸というか聖域も既に侵食されつつあるのは間違いないところであろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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