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Lunariaの灯り

さて、今週は気が付けばもう最終日であったという事もあっていつもの通り道である日本橋三越にて先週から開催されている「アール・ヌーヴォーランプ展」を帰りがけにちょっと覘いてきた。

この手を三越で見たのはたしか三年くらい前になると思うが、当時に比べて若干点数も少なく一寸寂しい感じがしないでもなかったがそれでも1903年ルーブル宮殿内で開催されたナンシー派展において出展された、ドームとマジョレルの共同制作の「ルナリア文ランプ」を間近で鑑賞出来たのは収穫であった。

しかもこれが売り物であったのにも驚いたが、たしか前回もガレの悲しみのガラスシリーズが売られていたし、そう考えるとある程度の文化を所有するのもカネ次第かなと。

昨今の金融危機で出物もいろいろな向きからあるとも聞くが、こうした芸術品も所有者を転々とする中、今迄見てきた世に何を想うのだろうか。


Going Concern

本日の日経紙経済面には新興市場活性化策の内容に一部触れており、市場に新規上場する際の基準を緩める他、新興企業の内部統制や情報開示に関する規制を緩めるように求めるというような内容であった。

さて基準緩和といえば直近で金融庁が踏み切ったものに「継続企業の前提に関する注記」の基準緩和に踏み切った件がある。日経紙財務面にたまに出てくるゴーイングコンサーン絡みの記事でも、昨今は馴染みのある名前がポツポツと並びその対象企業がたしか過去最高になっていたと思う。

しかし百年に一度の危機とやらで昨年から当欄で触れてきた時価会計や上場廃止基準の緩和等々、其処彼処で緩和の波が起きているが折しも来週には決算発表企業も大手含めて一段と増すスケジュールの中、はたしてこれらは歓迎すべき事なのであろうか?

まあ昨年書いた時価会計基準一つ取っても昔はこれで虐められたクチだが今や大国から率先?して緩和のススメである。そう考えるとこんな世知辛い時は皆で足並み揃えてクサい物には蓋をしましょうと言っている今が変?に幸せなときなのかとも思う。


ヘッジニーズとモデル転換

本日は、先にドットコモディティを取次先として石油デリバティブ事業の共同展開合意の発表があった石油仲介業者のギンガ・ペトロリアムが、TOCOMの石油製品価格を活用したデリバティブ取引を始める方針を正式に明らかにした。

この辺に関しては先月、TOCOMが全国の石油販売業者を対象に実施したアンケート調査の結果を発表しているが、スポットより割安であった等の理由でガソリン・灯油の卸値についてTOCOMを指標にした業者が40%以上になっている事も明らかになっているが、一部の会計士に言わせれば現況の月決めや週決めもいずれ日々決め単位になって来るともいわれ、これらの動きが今後スタンド等の淘汰のトリガーになってくるのは明らかか。

ところで主務省である経産省も先にこうした他に原材料乱高下下で中小企業支援策として商品先物市場の活用を呼び掛ける方針を固めているが、振興協会あたりも中小事業者に先物市場を活用してもらう目的で設置した「ヘッジ取引普及検討会」会合等を開いたりしてその啓蒙も市場死活問題の側面も絡んで力が入ろうというもの。

折しも本日は外資のノーブル・ジャパンが取引資格を取得、取引所も悲願の期近へのリクイディティ誘致に期待が掛かるところだが、この石油にしても元売り勢からは油種の多様化が強く求められている。中部軽油にしろ取組ゼロ状態でここ半年もデリバリーも無い状態、先月中旬の日経紙夕刊一面に「TOCOM、石油先物を拡充」と出ていたがいろいろと今回は正念場である。


Adevarat a inviat

さて今年もイースター復活祭が週末にあり、大使館関係の会合や知人の付き合いも兼ね恒例のニコライ堂へ深夜からお出掛け。

本当に一年のうち会うのも此処の一回だけという面子も多いが、例年書いているように近況報告等話に花を咲かせているとその空白期はあまり感じないものである。

ところでイースターといえば「Easter egg」であるが、今月に入ってからダロワイヨあたりの名店でも様々なテイストのものがショーケースに並んでいたが、国の数だけその様式も様々、振舞われる料理にしてもまた実に国際色豊かになるが人種を超えた一体感があるのもまたハロウィーン等と同様である。

今年の場合は天候も穏やかでキャンドルの灯を心配する必要もなく、紅梅坂の近辺はそれこそ無数の灯火が連なったが、厳かな鐘の音色と相俟ってそれは神秘的な空間であった。


受け皿になれない構造

さて、先に中国株投信の人気再びを採り上げたが、昨日まで上海総合指数は続伸し4営業日連続で年初来高値を更新。なんとも勢いがいいが今年第一・四半期の中国GDP統計に関する楽観的な見方が支配的となり非鉄相場までも破竹の勢い、本日前場の上海先物取引所の亜鉛相場などはストップ高まで買われている。

この非鉄といえば他もLMEの在庫減少を囃して東京非鉄現物は軒並み高となっているが、さすがにジワジワと反応してきた関連株も今日は派手に値を飛ばす物もあり、東証一部業種別株価指数でも同セクターの値上がり率は目立っている。

余談ながらメッタ売りに遭った相場において王道の主力モノを拾いソッと寝かしておくのも一つだろうが、懐疑の中で戻す相場では一月足らずで株価倍増が続出するのはやはり低位の三番手クラスが常でそのパフォーマンスは抜きん出ている。

こうなると当然ワラント市場でも対象銘柄のコールなんぞは90%を超える上昇率を見せるなどなかなか面白いが、こうした関連モノへのマネーの流れを見るにつけつくづく商品先物市場における関連モノの衰退というか撤退はなんとも残念。もっとも過去野菜が高騰した際でも全く反応しなかったのが記憶にあるがこれも消え、現存している物でも全くリンクしないでその存在意義の無いもの多数であるがこの辺がやはり根源なのだろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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