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問題体質

年明けからインサイダー取引関係では宝印刷社員の物が発覚していたが、次に週末から賑わっているのがNHK社員らのインサイダー取引問題である。

またこれで受信料不払いの恰好な理由が提供されてしまった感もあるが、しかしこの報道局記者もうち二人が勤務時間中の僅か数十分足らずに自宅に戻って注文を発注していたというからそのフットワークのよさには感服するもののこの手のインサイダー取引に関しては未だ若葉マークであったか。

さて発覚してしまったからには課徴金が待っているが報道機関記者に課徴金納付命令が出るのは初めてとか、まあそれでも僅かな小銭が残るのだが情報の中に埋もれる者にとっては欲との闘い、広く見れば改革とやらの最中にこのレベルの不祥事が起きる事自体その体質が疑われよう。


第一歩

今週気になったニュースといえば、やはり昨日の東京証券取引所とTOCOMの包括的な相互協力協定(MOU)の締結発表だろうか。

両取引所はさっそく市場間連携研究会(仮称)を設置し商品開発等について協議を始める模様だが、金を手始めにTOCOM上場商品連動のETF実現が漸く具体性を帯び総合取引所プランの第一歩となるかどうか関係者の関心は高い。

TOCOM側としても本年は自ら新たな投資資金の獲得を掲げているだけに新参加者を市場に取り込むチャンスと見ているようであるが、腕力に物を言わせる過剰流動性資金の一部からすればモト(TOCOM)から操るパターンもあろうし、値幅制限等の問題も絡め此の点では市場設計や管理のあり方も注目される。


熱のプレミアム

本日は円高からザラバストップ安まで叩かれたTOCOMの金であるが、それでも昨晩は最高値更新しTOCOMでも約24年ぶりの高値を更新と破竹の勢いである。

ところでメジャーマーケットの他に同じ金で未曾有のゾーンを示現したものといえば9日にスタートしている上海の先物取引所、なんでも初日には基準値が3,150円程度のところへいきなりストップ高の3,460円まで買われたというがそれにしても100ドルものプレミアムが付く事自体が凄い。

何時だったか香港市場より上鞘になった個別の上海株式市場の異常さを書いた事があったが、およそここのマーケットは総じてこうなのかその?熱?には或る意味驚かされるが、値段はそうでもほぼTOCOMに匹敵する取引量であるというマーケットの今後はやはり要注目といえよう。


独自の値付け

既報の通り何とか大発会からスタートした東穀の一部ザラバ化だが、果たしてと言おうか早々に取引ルールへの不満が高まっている模様だ。同取引所のページには一切そういった件が載らない(載せない?)ので解り辛いが約定値段より有利な指値注文が約定されないケースで取引員から問い合わせが相次いだ一件の後も、今度は週末までに特別気配解消後に指値注文を飛び越えた価格で約定するケースが頻発していると時事報道に出ていた。

元々昨年末の段階で「あまりに基本的なやりとり、しかもトラブルが多い」と懸念する声が多かったが、TOCOMもロスカット制度なるものをやり出すしそうした問題も視野に入れなければならないだろう。

こうした部分のユニーク?さで他の取引所と異なる事は想定していたか否かだが、何れも構造的には特別気配が絡まる問題でそうした面ではリクイディティの薄さが起因とこれもまた頭の痛いところ。


昨年の成績表

さて年明け実質的に本格始動した今週も終ろうとしているが、年末の日経紙にて1年前に個人に身近な代表的金融商品を投資に回した場合の損益計算が出ていた。

トップは新興国を絡めたETFとなっていたが第二位には一昨年と同じく金がランクイン、もっとも地金なのでフューチャーやワラントで回せば断トツでトップという計算になるが折りしも金は今週に875ドルをクリアし史上最高値を更新、ここから大台超えのディープアウトのコールが賑わっているというから今後も未だ未だ波乱の展開だろう。

こうしたボラタイルな面はあっても商品に関しては年初に「〜時世の流れでコモディティーも金融市場の一部としての性格を益々強めている傾向〜」と書いたように近年多彩な投資家層とそれに伴うマーケットも整備されつつあり、昨今の急騰も以前の狂騒投信のようなチキンレースとはある部分全く異なる物という事は間違いなくこの辺は見誤らないようにしたいもの。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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