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褪せない誘惑

週末にCFTCから発表されたNYMEX先物の取組状況では最高値を連日更新していた原油のネットロングが増加していたが、他にもIMM通貨先物の取組状況で先週1976年以来初めて米ドルと等価に上昇した加ドルもネットロングが過去最高水準に増加していた模様。

この通貨部門では前週買い越しであった円が売り越しに転じた模様だが、各国の政策によるディスカウントの縮小でも金利差の旨みが忘れられないのか個人勢はやはり過去のパターン同様にショートに偏向気味。

本体そのもののボラティリティーは個別株式とは確かに相違するものの、よく比較される信用とはレバレッジも違いその規模もそこそこになって来ているだけに8月のような急変の再来があった場合の学習効果が試されるところか。


国際標準化への篩い

本日はカウボーイも同じテーマで触れているが、大証は連休明けから取引時間を拡大する事になり所謂「イブニング・セッション」を開始、一方で東工取も昨日には来年始めから第一段階として取引時間を従来より2時間延長する旨を明らかにしている。

ただでさえ勧誘規制強化で営業が萎縮している上に昨今ではサブプライムローンショックで取組高が急減する中、活路を見出すべく海外取引所と取引時間を重複させる事での市場流動性の向上を期待としているが、取引所間競争を賭けて粛々と事を運ぶ様は止まらない。

ただ根本的に証券専業等のブローカーと取引員専業等とは様々な面で似て異なるのは変えようもなく、彼らと取引所レベルでの行動とのギャップの過程でまた放棄組も出て来ようがこれもまた浄化の一環なのかどうか、寧ろ?その後?のマーケットがどうなるのか甚だ未知数である。


デスク

周知の通りFRBがFOMCにてFF金利誘導目標を0.5%引き下げ、公定歩合も0.5%引き下げを決定と市場が望むコンセンサスに沿う形となった事が好感され、昨日の急落が嘘のように日経平均は5年半ぶりの上げ幅を見せ急騰した。

一様にどれも高いので目立たないが6月に新規上場の際一度触れたマネパは業績再増額を好感しほぼ終日ストップ高に張り付く展開、この全面高下でもあまり派手に上昇しなかった取引員株とは明暗を分けた。

相場業界では一様にサブプライムローンショックで痛手を被りこのFX業界も例外ではなかったが、やはりリクイディティのあるところはデスクの部分で取れる構造上の旨みは大きく、同業でも手数料で喰おうという向きはますます逆行が鮮明になって来た感がある。


飛び乗り飛び降り

12日付けで記したように突如として辞任した安倍首相の後を受け、本日は自民党総裁選に出馬した福田元官房長官と麻生幹事長が国会内の衆参両院の党所属国会議員の事務所を戸別訪問し支持を訴えた模様。

さて麻生氏がまだ有力とされていた12日は漫画やアニメ関係に造詣が深いと言われる氏の動きが好感される格好で、その関連株や麻生グループ株は軒並みストップ高交えた急騰を見せたが翌日からは早くも反落と典型的な一発屋の様相、これの反省か次に物色された福田氏銘柄一部の石油株を除いて低位株という事もあって然程動かず小動きに終始していた。

今晩は注目のFOMCがあるが他にも今週は金融大手の決算が目白押し、これらから一旦手仕舞いの動きからか日経平均は急落となったが未だ国内要因と併せ持ち越しは躊躇されるところでこうした早い者勝ちの連想ゲームは続くか。


痛し痒し

周知の通り先のOPEC総会では増産が決定したものの、小幅な上積であった事やEIA発表の原油在庫急減から供給懸念が強まりNY原油は初めて80ドルを突破し最高値更新となった。

今月は先にNY金も700ドルを突破しており、つい一ヶ月前のサブプライムローンショックでは商品市場が軒並みクラッシュしたもののまたぞろ商品の時代到来の兆しであるが、そもそも先の危機的なマーケット状況時に対症療法よろしく利下げや利上げ据置という措置ではこれら再復活の素地は充分であったといえる。

そんな訳で昨日はCRB指数も5週間半ぶりの高水準になっているがこうした状況になって来るとその素地を作り出した当局も複雑なところ、それはそうと国内では先のショックで商品の総取組が急減した経緯があるが今後復活してくるのか否かまた注目だろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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