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御題目

本日は大手紙でも既報の通り野村證券が商品取引に本格参入、新たな収益源に育てる動きで市況に左右されない基盤の強化や多様化の一環だそうだ。

野村といえばこの手では数年前に「小豆連動債」なる物を出していたような記憶があるが、またこのクラスの大手であれば今迄は単発で大和が一度トライした経緯があり、時を経てこうしたデリバティブ取引を持ち出し再トライとなるようだ。

しかし「価格変動リスク回避の手段を事業会社に提供」とは正に商品取引員の御題目とも取れるような文句であるが、スワップ等を咬ませ顧客対象層も当然毛色の変って来るものだろう。

先行している外資系然りで、主導してゆく層が異業種なのはなんとも忸怩たる思いである。


当限並み?2

さて先月末には「当限並み?」として夜間取引の執行リスクについて触れたが、昨日【我想う】で触れていたナンバーポータビリティ制度に絡んで新料金体系を発表していたソフトバンクはその夜間取引で3,000円の大台を超える高値を示現していた。

明けて買い物から高寄りした本市場であったものの、引けはほぼ安値引けのマイナスと正にリクイディティーに因る明暗が浮き彫りになった形である。

何れも場でついた正当な値段であるが、これも顕著化すると一頃の商品のPGM系のような煽りの裁定現象もやろうと思えばどこかやる輩が出て来てもおかしくはない。


二次構築

昨日の日経にはネット専業大手の本年上期の株式売買代金が、昨年下期に比べて26%の大幅減少となっていた旨の報道があった。

ネット取引が本格化した2003年度以降で初の減少らしいが、ここ直近の新興系の崩れで以前書いた緩い与信をすり抜けてきたネットトレーダーの離脱組みも可也影響していると思われる。

これの繰り返しで読める層も固まってこようというものだが、早速楽天は自社ツールの利用料を二倍以上引き上げ発表、先に松井も金利ビジネスへ触手を伸ばしてきたばかりだが各社水面下の戦略構築は続く。


社是転換

今週は三日に上場した野村不動産ホールディングスに次ぐ、今年二番目の大型上場となる出光興産の公開価格が決定した。

所属は東証一部で明日迄が申し込みの期限であるが、これも時代の流れなのかサントリーや竹中工務店と共に、誰でも知っている非上場大企業の路線から脱却する運びとなる。

公開価格は9,500円で約3割がロックアップ対象、想定原油価格68ドルとした見通しではEPS800円弱、従ってPERベースではそう高くもない感があるが、大規模案件且つこのポストは概ねボックス相場が多く穏便な滑り出しとなるのだろうか。


CHICAGO

約一週間前に各取引所の合従連衡について触れたばかりであるが、本日の日経一面にはCMEがCBOTを買収、合併する旨が出ていた。

合併後は「CMEグループ」と新名称になる模様だが、広範囲な商品をカバーし時価総額は実に250億ドルというから何れにせよ世界最大の取引所の誕生となり、今後の展開如何では更なる再編を促すことになるのは必至。

しかしこう面子が揃うと目先米国では気になるのが主力WTIを擁するNYMEXあたりで、既にグローベックス上では提携しているものの、今回の件でまた動向が注目される事となったLMEと共に行方が注目される。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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