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蓋を開けたら・・

週末のFUTURES PRESSて既報、カウボーイも本日採り上げているように主務省は取引員二社に対して行政処分を下してた。

うち一社は上場企業であった為にストップ安の洗礼を受け、約19万株の買いハナを消化出来ないオマケ付きで引けているが、特定商品高騰を囃して物色人気が一頃あっただけに残念というか甚だ遺憾な出来事である。

取引員株についてはその万年低PBRやPERの理由を以前にも当欄で指摘した事があったが、結局ディスクロに表面化して来ない不安要素が常に付き纏い、何かの切っ掛けで一気に表面化してくる怖さがある。

今後どの程度処分が出て来るか不透明な部分があるが、リクイディティー含めた収縮が懸念される。


五輪特需?

昨年から時折ニュースにはなっていたが最近特に酷く増えて紙面を賑しているのがかれこれ5,700件にも上った「金属泥棒」、側溝の蓋や車止めに始まって銅線、半鐘、蛇口、果ては滑り台までとまあ節操が無いというか、よくやるなといった世界だ。

ところで先に別子こと住友鉱や三菱マテといった非鉄大手の収益が急拡大している旨が出ていたが、ご存知主因は中国等の旺盛な需要を背景にこれら国際商品価格が歴史的な高値圏にあるという事。

上記の捌き先は主にこの中国ルートが指摘されているが需要あるところにビジネス在り、僅か一週間で百億単位の再増額修正が為され、別子の株価が17年ぶりに2,000円台回復という背景にはいろいろな物が内包されているか。


転換促進相場

さて病み上がりの日経平均はフラついた中で反落となったが、そんな中を目立っていたのが連日の昨年来高値更新となっている新日鉄であった。

「来年は新日鉄を筆頭とする重厚長大モノに嫌でも期待がかかる」と別のコーナーに大納会のコメントを書いた記憶があるが、それにしても3億6千万以上の商いをこなす凄まじさで900円の大台タッチでは関係者の上場来高値が指呼の間という掛け声も威勢がよくなるだろう。

思えば同社、昨年秋口に主要行に対して3,000億円の優先出資証券を発行しているが、現在の時価であれば転換権を行使しその安定分の比率は高まっている筈。

表向きは普通に設備投資の資金調達としているが、今までの経緯を見るとこの辺はやはり敵対的買収の防衛策の一環かもしれない。


啓蟄

桃の節句が終ると本日はもう「啓蟄」であるが、これはご存知二十四節気のうちの一つで冬篭りの虫が春の陽気に誘われて土の中か顔を出すというもの。

ツクシを始めとしてふきのとうの花が咲き、幾多もの若芽が芽吹くとされる頃であるが見て愛でる向きあり、またこれらを食して愛でるのを毎年楽しみにしている向きもありで、四季を実感出来るもののひとつである。

ただ従来人造で或る程度の季節感が無くなった事例が幾つかあったが、昨今は広義でそれの歯止めが効かなくなったか今冬も平均気温が58年ぶり最高になり、イベント系やそれに付随する経済活動にも影響が出てきている点は憂慮すべきことだろう。


過剰流動性のボラ

週が明けても世界的な膨張収縮現象に歯止めが掛からず、本日は日経平均が575円安と今年最大の下げ幅となったのを始めに為替が115円台まで続伸、その煽りもあって商品先物各銘柄は値幅制限が拡大となってなおストップ安の崩落を続けている。

先月末に会計不信から「これも極端になって個別でオーバーナイト控えの動きが顕著化すると、またデイトレ時代第二幕の懸念も出て来よう。」とコメントしたが、このように常に追証懸念が付き纏う嵐になってみてこうした特異な商いが奏功してしまうという皮肉な結果になっている。

まあキャリーにしろ何にしろ、目に見えなかったリスクの増殖部分がこの崩落で表面化している分あらためて解り易くなっているので、どの辺でリセットというかコツンと来るか暫し高みの見物か。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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