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本日の株式市場で一部値上がり率第一位に躍り出たのは住友倉庫であったが、他にもフジTV等増配という共通項がある。
各々背景の事情が異なるが、大株主を意識して大幅増配に踏み切るのは今に始まったパターンではない。
古くは東燃等がそうであったが、最近はユシロ等がその内部留保を狙われ見事に炙り出されたが、今後もこの部分が狙われる事は必至。防衛手段を模索するのもよいが本質が逸れている感じもする。
連日活況が続く商品市況だが、今日はソフト物でもアラビカに大きく遅れを取っていた粗糖がストップ高と花火を打ち上げた。
さて粗糖と言えば本日パールエースが保有する塩水港精糖の約半数を三菱商事に売却する旨の発表をしていたが、これでマルハは砂糖事業から撤退する事になる。
以前は双日も粗糖市場で注目された時期があるものの、これが途中で消えパールの動向が注目されるところだが有力事業部が先物市場において鎮火してしまうのは背景に色々あれど何となく寂しい。
TOBに端を発し連日話題に事欠かないが、週明けは経産省キャリアが産業再生法絡みのTOBに絡んだインサイダー取引でSECに告発された報道があった。
悪い表現をすれば情報は一流であったが妻の口座を使う等、張り方が三流もいいところで未だ未だ素人であったというところだが、挙げられるのは大方このパターンが多い。
また値上がりで幾ら取ったとか「買い」に傾斜しているが、見ているところでは「売り」のインサイダーの方が数では多いようにも感じるが、これらは殆ど表面化していない。
WTIは6日続伸、55ドル台を舐めに行き過去最高値に迫る勢いとなっている。TOCOMの活況はもう周知の通りだが昨年登場した時に当欄で触れた事のある「石油ワラント」もなかなかのパフォ−マンスとなっている。5月満期の2回モノは2週間で約2倍化を達成しており、なお上昇途上にある。
TOCOMのアウトライトが怖いという向きでも、こうしたモノと組み合わせれば変則的な合成先物に似た物が組成でき、軟派ながらリスクを低減出来るポジション構築も可能となる。
TOCOMが石油オプション創設にモタモタしている間にこのような物で合成ポジションを考えてみるのも面白いかもしれない。
本日の時事には同社が主催した商品アナリスト会議におけるTOCOM専務理事の講演が出ていたが、要約は法改正で浄化による利便性向上を謳った物であった。
中でビジネス形態の変貌を挙げていたが、実際プロップやIB等に近い物は既にいろいろなスキームが幾つも構築されている。
他各社判で押したようにコングロマリット論を打出しているが、この辺は逆に何故今迄為されてこなかったのかが不思議と言えば不思議な事の一つである。