155ページ目

33年の歴史

さて、本日は所用で有楽町界隈を歩いていたのだが、通りに面したプランタンを見た時にそういえば来年いっぱいで百貨店「プランタン」を持つフランスのプランタン社との商号・商標契約を終了する旨の報道があり、このプランタン銀座の名称もこれによって消えてゆくのだなとふと思い出した。

契約解消となった背景にはフランス本国同様の高級感を追求する同社と、一方では客層の幅広さを求めてゆく姿勢を鮮明にしてきた銀座店とで経営方針に食い違いが生じたというところが主因となっているようだが、確かに近年のプランタンは今や売り場で最大面積を誇るユニクロを誘致、またその階下にはニトリも店舗を構えるなどテナントのカラーは可也変わってきているのは事実だ。

有楽町といえば西武有楽町店が消えたちょうど5年前の時の当欄では、「フォーエバー21」、「うふふガールズ」から「ラオックス」まで導入した松坂屋を書いた事があったが、差し詰めこんなテイストに近いものがあるか。

ビゴやイリナなど都内では二子玉あたりにしかないような店も入る洒落たビルの割に、パーキングのリフトなどレトロ感たっぷりでダイエー時代からの歴史も感じられたものだったが、これを機に大規模改装にも着手との報もあり新生店舗がどんなコンセプトになるのか興味深い。


2015年度「商品先物ネット取引データ調査・分析結果」を公開

10月末時点で商品先物ネット取引サービスを提供する12社に対し、11月11日〜11月25日の期間で実施した「商品先物ネット取引データアンケート」を集計・分析した結果を本日12月17日に公開しました。総口座数・実働口座数・預り証拠金・月間売買高など各項目別に結果を公開しランキング表示を行っております。

▼商品先物ネット取引各社データ集計結果(2015年10月度)



【調査結果サマリー】
★預り規模は ホールセール込で推計約469億円と業界全体の約39%
★総口座数は推計24,505口座、実働は推計7646口座と稼働率31%
★ネット売買高はホール込で176万枚、一般対象で72万枚

【調査分析結果全体数値】([]内は公開企業数値)

 1. 総口座数         24505口座[19582口座]
 2. 実働口座数A        7646口座[5557口座]
 3. 実働口座数B        7137口座[5115口座]
 4. 預り証拠金A(個人)    338億円[249億円]
 5. 預り証拠金B(ホール込)  469億円[370億円]
 5. 月間売買高A(個人)    72万枚 [60万枚]
 5. 月間売買高B(ホール込)  176万枚 [164万枚]
 6. 口座増加数        +335口座(1.4%減)
 7. 口座稼働率        31.2%
 8. 1口座あたり預り証拠金[A] 138.3万円
 9. 1口座あたり月間売買高[A] 94.9枚
 10.1担当者あたり預り[A]  4億3461万円

【掲載項目】
[総合]
2015年10月度ネット取引各社取引データ一覧、関連データ業界全体比較
[各種ランク]
総口座数、実働口座数、預り高、売買高、注文件数、口座増加数、口座稼働率、枚数/オーダー、1口座あたり預り・売買高、1担当者あたり預り・売買高、企業内シェア(預り)


アンケートにご返答頂いた企業・担当者の皆様、お忙しい中ご対応頂き誠に有難う御座いました!


今回もまた

日経紙の投資情報面に「わかる証券税制」がシリーズで毎日掲載されているが、本日は損益の通算が株と債券で可能として来年から公社債と公社債投信が新たに加わる旨も説明されていた。当然ながらこれら特定口座へ入れることが出来るようになるワケだが、そうした事で投資家にとっては損益通算の広がりがプラスになる。

さてもう一つ我々として関心が高いのはやはりデリバティブ系だろうか?こちらは残念なことに上記と違って2016年の税制改正では株などと課税を一体にして損益相殺は認められない結果となった。一頃のコモディティーの両建でジャンプするようなスキームが懸念されての事だろうがやはり壁は相当に厚い。

この辺は当欄でも先月末に取り上げ「総合取引所創設にも絡んで長年の悲願は叶うのかどうか実現の可否には注視しておきたい。」としていたがまたしてもという感じか。金融庁もさることながら個人が先のネット証券のアンケートで93%の賛成結果を弾いており証券界含め悲願となっているが、こうした部分で欧米主要国と並ぶ標準化の道のりは遠くその是正は急務だろう。


老舗のざわつき

本日の日経紙企業総合面には「社長解任劇 法廷闘争へ」と題し、先週末で社長を解職されたセーラー万年筆の元社長がその決議が無効であるとし、今週は東京地裁に決議無効の仮処分を申し立てるなど一連の解職を巡る騒動が起きている旨が書いてあった。

解任無効を巡っての法廷論争では先週に当欄で書いたロッテなどもまさにそうだが、セーラー万年筆といえば創業100年を超える老舗で万年筆を使っていなくともその名は誰もが知っているところなものの、業績の方は8期連続赤字で無配が続き市場では低位の習性で近年では仕手色が強く忘れた頃に突飛高を演じる事もあった。

こんな低位の仕手系といえば先月にサハダイヤモンドも新社長人事を絡めて突如として寄り付きの19円からザラバでなんと1円まで暴落するも、翌日には15円と実に半日で株価15倍化というなかなか見られない珍事が起きたのが記憶に新しいが、継続企業前提の注記組とはいえ現代の名工に選出された職人を抱え同社モデルの根強いファンも多いだけに何とか立ち直ってほしいものだ。


賛否両論紆余曲折

週明けの日経平均は下げ止まらない原油を嫌気した世界的な株安を受けてザラバでは600円以上もの大幅続落となり、安値からは戻りを入たものの11月4日以来約1か月半ぶりに引けで19,000円大台を割り込んでいる。

さて先週から連日の株安が続くと気になって来るのが先にGPIFが2015年7〜9月期の運用損益が7兆8,899億円の赤字に転落したとの発表か。赤字は6四半期ぶりで四半期の赤字額としては過去最大となったが、GPIFに絡んでは先週に厚労省が株式に直接投資する事を解禁する検討に入った旨を報じている。

来年1月にも報告書を纏め早ければ16年中にも直接株式投資できる体制が整うと日経紙には出ていたが、パッシブ運用限定とはいえ当然市場変動リスクを受けるワケでゆくゆくこの辺もスマートベータ等も絡めていろいろ議論されるのだろうか?またそれ以前に論点になりそうなのは議決権への政治介入絡めやはりガバナンスの確立というところだろうが、厚労省絡みなだけに紆余曲折も予想されるか。


今年のミシュラン

さて、今年も飲食店等を星の数で評価する「ミシュランガイド東京2016」の掲載店が先週に発表となったが、果たして三つ星店は1店増えて13店に、二つ星は51店、一つ星が153店という内容で各々昇格組も多かったが他ビブグルマンの対象料理もカレーや餃子まで対象が広がっている。

今回は私の家の近所でランチが美味しくてけっこう有名だった店が新たに星を獲得しこの店名は比較的早く目に飛び込んできたが、他にも数年前にほとんど毎日遅めのランチを食べに行っていた店まで星を獲得していたのには一寸驚いた。とはいえいろいろとマイナーチェンジしている部分もありご無沙汰している間に各々進化を遂げたのだろう。

もう一つ、上記のように良く知っている店ではないが今回はラーメン店が世界で初めて一つ星を獲得していたのも話題になっていた。もともと上記のビブグルマンからの昇格であったがこれを機にこのポストからの昇格組が増えてくるや否や、日本版が登場してからはや数年だがこの間内容も随分と変遷を遂げた気がする。


ロッテもまた

本日の日経紙一面には「ロッテ上場検討」と題して、ロッテホールディングスの副会長が傘下の中核企業ロッテの株式上場を検討する方針を明らかにした旨が載っていた。ロッテといえばいわずもがな日本では菓子大手で名が通っているが、最近では大塚家具よろしく経営権を巡って創業家間の争いが話題になっている。

近年では同じ業界からカルビー、大塚HD、サントリーや、他にも出光興産など長らく何れも創業家の舵取りが続き非上場を貫いてきた大手企業が相次いで株式上場の道を選ぶケースが多くなってきたが、このロッテもまた然りで首尾よく上場すれば冒頭のカルビー以来の大型案件となる。

ところで冒頭の本邦にあるロッテHDは中心企業であるが、韓国ロッテの中核に位置しているのはホテルロッテとなっている。今回の発表では来年上半期にも韓国でホテルロッテを上場させるらしいが、傘下による相互出資形態等一般のHDとは一寸毛色も異なりロッテHDの対ホテルロッテ出資比率は約2割といわれる。お家騒動の行方共々この辺のディスクロも今後注目されようか。


19期連続買い越し

さて、先週も書いたように金市場はこのところファンド売りが鮮明であったが、市場で米利上げペースが想定よりも緩やかなものになるとの見方が広がり、ファンド筋のショートカバーから昨日のニューヨーク市場の時間外では11月中旬以来の高値まで相場が上昇してきている旨が本日の日経紙で報じられていた。

さて、この金と言えばWGCの纏めでは各国中銀による7〜9月期の金需要が175トンの純増と最近では地政学リスクも反映してか過去2番目の高水準であった旨も報じられている。実に19四半期連続となっておりこうした中銀の用は市場ではなかなか無視の出来ないものとなってきている。

先月末にはIMFがSDRの構成通貨に人民元の採用を決めたが、これに先駆けて中国ではディスクロが行われてきており上記の期には毎月15〜19トンを購入しておりこれ以上のところではロシアが77トンを積み増している。両国共に欧米水準から見れば見劣りするもののロンドン等現物市場では存在感が際立つ場面もあり今後もその動向が引き続き注目されよう。


商品先物ネット取引取扱い12社最新ランキングを更新

11月11日〜11月25日の期間で実施した「商品先物ネット取引データ&サービス内容アンケート調査」の結果を元に、各社のネット取引最新サービス内容を更新、ポイント評価基準に従い全12社のレーティング&ランキングを更新しました。

▼商品先物ネット取引総合レーティング・ランキング
(12/11現在)



尚、これまで通り各社のサービス内容・レーティングについては随時更新を行い、同時にランキングにも反映していきます。

ぜひ各社の最新サービス内容をチェックしてみてください。


続きを読む

フィンテック日進月歩

本日の日経平均は堅調な米11月雇用統計を受けて週末から一転して急反発となった。同内容は非農業部門雇用者数が予想を上回る21万1千人増、失業率は前月と同じ5.0%となりこの発表でFF金利先物取引から算出される12月の利上げ確率は76%に上昇しており、利上げはほぼ確実と一部で報じられている。

これまで上値を抑えてきた主因が金融政策の不透明感であったと考慮すればこの度の利上げ確率は好感されて然るべきであったが、反面週末の急反落はECBが期待されていた追加金融緩和策を発表したものの期待されていた資産買い入れ規模拡大は含まれなかった事で市場に失望感が広がったもの。

斯様に金融政策結果でボラタイルな展開となる為にその予想にも関心が向かうが、先週の日経紙にはこの辺に関して「AIが読む政策と株価」と題しAI(人工知能)を使った予測モデルが立て続けに開発され、実際に追加緩和がコンセンサスであった先の10月の日銀金融政策決定会合では緩和に動かずとの示唆をしてその能力の高さが証明された旨も載っていた。

GSAMではアナリストリポートを全てAIで解析するというが、高速売買が市場を席巻し人が作成したリポートもAIに投げる時代になった。このGSは昨年にAIでリサーチャー業務を代替する米ベンチャーに出資もしているが、これら運用や助言はじめ電話応答までフィンテックも日進月歩となっている。


TAX裁定

さて、昨日も書いたようにファンド勢の金売り鮮明化で今週は週明けのニューヨーク市場時間外取引で金相場が1トロイオンス1,050ドル近辺まで下落、COMEXでは中心限月が約5年10ヶ月ぶりの安値まで沈んでいる。FRBによる年内の利上げ観測の強まりで、利息が付かなく米ドルの代替投資先である金の需要が弱まるとの見方からなかなか底が見えてこない。

ところでこの金といえば、直近では先月下旬に韓国から下関港にフェリーで到着した活魚運搬車から20キロの金塊が見つかり運転手の男が関税法違反の疑いで逮捕された旨が報じられている。昨年4月の消費税率引き上げ以降は、斯様に海外で手当てした金を売却して消費税分のサヤを抜こうとして摘発された密輸件数が前年の22倍となったという。

さてこれで思い出したのは5年くらい前の関空で見つかった密輸事件で、これまた利ざや狙いで韓国から日本へ金地金の密輸を謀ったものであった。当時は特に付加価値税と関税合せて13%の還付、加えて国内での売却で消費税5%(当時)もゲットし計18%をそっくり抜こうというもの。

他にも香港やらオーストラリアからの摘発例も昔からあったが、時が過ぎて消費税率が変れど悪知恵の働く連中のスキームは不変。しかし国内だけでも消費税アップに乗じ価格変動リスクを考慮しなければ正当?に上昇分だけの鞘抜きが出来る云々の話もかつて喧しかったが、更にもう一歩踏み込む悪知恵のセンスといたちごっこはまだ続くというものだ。


プラチナハンティング

本日の日経紙マーケット面には「ファンドの金売り鮮明」と題して、CFTC(米商品先物取引委員会)が公表した先月末時点のニューヨーク市場でのファンドの買い越し幅が前週に比べて半減し10年ぶりの低水準になった件が出ていた。

また同じ貴金属のプラチナも1日には1トロイオンス840ドル前後と約7年ぶりの安値圏となり、こちらの買い越し幅も前週比で19%減の18,426枚となったものの金より大きい旨も出ている。この辺はプラチナ相場が底値になっているとみるファンドの存在があるとの指摘だった。

さて、このプラチナといえば国内でも価格下落による割安感から個人投資家向けの販売量が過去最高水準に達した旨も先に伝えられている。ちなみに大手の田中貴金属では1〜9月の販売量が前年同期比3.6倍にまで膨らんだと報じられているが、VWショックも重なり工業需要減退が言われる対で投資需要が伸びつつある背景には斯様な逆張り本邦勢の存在も寄与する部分が大きいか。