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システムの影響力

さて、お盆休みが終われば取引参加者も市場に復帰し商いも増えるだろうかという淡い期待に反し、概ね今週も株式市場は薄商いの日々が続いている。というワケで依然先物が主導する展開が続いているが、先週末の株式市場ではランチタイムの225先物が急速に下げ幅を縮小する場面があった。

これは上海総合指数が一時約6%の急騰となったことに反応したものであるが、報道されているようにこれは光大証券なる会員が引き起こした誤発注によるもの。当然売買再開後には同社はストップ安となっているが、つい最近にもジェイコム株誤発注事件で東京高裁の判決を不服とし最高裁に上告したみずほ証券を彷彿させるような出来事である。

しかし一会員の誤発注とはいえ時価総額がトップの企業群が軒並みストップ高まで値を付けてしまうあたりもまた凄い。もともと個人比率が日本の倍くらいある新興市場のようなマーケットとはいえこうした点含めてA株市場の特異な構造をあらためて感じる。

ともあれ報道では人為的な操作ミスは見当たらなかったとしているが、この事件後に同社は更に国債でも誤発注を起こしておりやはりシステム管理の問題が浮き彫りにされた格好。システムトラブルは何処でも起こり得る問題ながら今や一会員が国際市場をも動かす影響力がありこの辺は対岸の火事というわけにはいかないだろう。


何方付かず

昨日はコメ先物について触れたが、コモディティー絡みでは引続き本日の日経紙「迫真」にてCMEグループと東京商品取引所の話が載っていた。このシステム更新に関しては今月の上旬にもJPX絡めて触れた事があったが、これらを巡っての各所の思惑が交錯している模様である。

報道された単純な時系列で見ると、CMEの最高経営責任者と東商取社長とのトップ会談が為されたのちにJPXが具体的な仮条件金額の提案をしたような感触だが、国の方向性が掴みきれないだけに東商取側も思惑が交錯し未だ天秤が続いているような感触である。

斯様に未だに総合取引所構想をどう構築してゆくのか明確な枠が定まらないが、海外とてこの辺は同じで本邦の青写真が今ひとつ読めないというのが正直なところだろう。CMEとてアジア事業の強化を掲げているだけに本邦も天秤にかけている一方でマーケットのアジア含めた国際競争力への影響も考慮すべきだろうか。


再挑戦

本日の日経紙社説には原子力機構ともう一つ、「コメ先物は農家にも役立つ」としてコメ先物についても触れてあった。2011年8月に上場したこのコメ先物、ご存知政府は試験的な上場期間を2015年8月まであと2年延ばすことを先に正式発表している。

この商品だけ移管した大阪堂島商品取引所はもともと本上場を目指していたものの、ここでも指摘されているように取引が少なく試験期間の延長を申請するのがやっとというところであった。取引を増やすしなかいと同紙でも謳っているが、主力の金やエネルギーを除いてはどれも大商いとは言い難い状況で相対的に同商品をどう捉えるかというところか。

またその構図だが当初から一貫して反対姿勢の全中含めた関係各所の抵抗は今回も想像に難くないが思えばこのコメ先物、初回のボツから民主時代の産物で上場したようなものだったが、自民党返り咲きの今所謂外側からの政策も併せどういった行方になるのかこの辺もまた見守りたいところ。


8/19付でクイック入金サービス開始

岡地は、8月19日(月)午前8時30分よりクイック入金サービスを開始。対応金融機関は三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、ジャパンネット銀行、住信SBIネット銀行の4行。

▼【オアシス】クイック入金開始のお知らせ
▼岡地 取引システム『OASIS』にてクイック入金サービス実装(フラクタルS)


「オアシス」ではお客様の利便性向上のため、8月19日(月)午前8時30分よりクイック入金サービスを
開始いたしました。

クイック入金は弊社提携金融機関でインターネットバンキング等の契約をされているお客様がご利用
いただけるサービスで、以下のような特徴があります。

●金融機関の営業時間外でも入金が即時に反映される(※)
●振込手数料が無料
※金融機関のメンテナンス等により一部ご利用いただけない時間があります。


クイック入金をご利用いただける金融機関は以下の通りです。

●三菱東京UFJ銀行 利用可能時間:24時間
●三井住友銀行 利用可能時間:月曜午前7時〜日曜午後9時
●ジャパンネット銀行 利用可能時間:24時間
●住信SBIネット銀行 利用可能時間:24時間

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資本増強無き資金還流

本日の日経紙朝刊法務面では「第三者割当増資 6割減」と題して、上場企業の第三者割当増資が金融商品取引法を使って不公正ファイナンスの排除を強化した結果、2012年までの3年間で約6割減少した旨が載っていた。

ここでは初めて偽計容疑適用となったかつてジャスダックに上場していたペイントハウスが一例として取り上げてあったが、これ以降でもその典型で記憶に新しいやはり同市場にあったトランスデジタルやら、東証二部にあった旧ユニオン光学等含め新興市場中心にその手の事例は山ほどあった。

ちょうどこの時はこの手のビジネス?が一番盛んな時で、ドロップアウトした外務員等がにわかアレンジャーとなってまるでその辺のアナリストの如く足繁く次期(箱)候補の企業に訪問を繰り返していた光景が思い出される。

種明かしをすれば単純な錬金術なのだが、投資事業組合から新株発行スキーム、東証のTDnetまでフルに活用しさっさと仕上げてしまう様は怪しいファイナンスに慣れていない旧経営陣から嵌められた投資家まで格好の受け皿にされ真の被害者だったと察するが、上場企業でなくとも今は消えてしまった未上場の某取引員まで箱にされた事例があった。

冒頭の通りこの手が減少してきたのもこれまた時代の流れだろうが、錬金で抜かれた資金は明るみになっているより遥かに膨大と推測される。


肌感覚

さて、今週はTOCOMの金先物が概ね週明けから堅調推移となっている。エネルギー系など他も総じてしっかりとなっているが先週の中国7月貿易統計が予想を上回る等、経済指標が景気回復を示すものとの見方もあってサマーバケーションで参加者が限られ板の薄いところへ散発的に買いが入っている模様だ。

コモディティーといえばこのところ米国の量的緩和縮小観測でマネーが市場から流出しているとの観測が燻り、一人気を吐く原油を除いては金を中心にヘッジファンドもめっきりロングの手が鳴りを潜めていたものだが、株式等を横睨みしながらこの辺が織り込まれてきたか否か今暫らく方向感を確認といったところだろうか。

ところで、この金の低迷期でもあった4−6月の輸出量は財務省貿易統計によれば29.8トンとなり、1−3月のそれに比べて4割減ったという。輸出から輸入を差し引いた流出量も4−6月は前期比で6割減少し価格の下落で国内消費者の金購入意欲が強まったとの見方があるが、金購入意欲といえばちなみに中国では今年上半期の金の消費量が前年同期比53.7%増の706トンに拡大したことが明らかにされている。

上半期だけで昨年通年の消費量に匹敵しており、世界的に売りが優勢となった金の受け皿としてやはり存在感を示した感じだ。金市場に沸く中国を特集した日経CNBCの放映を見たのは確か3年前だったと思うが、中銀と共に個人レベルでも肌感覚で食指を動かしている行動形態は当時から些かの変化もないようだ。


連勝続くIPO

さて、本日の日経紙には「新規上場株の人気続く」として、上場時の初値が公開価格を上回る状態が昨年末に上場したミドリムシ培養のユーグレナ以降29社連続となり、今迄の最長であった2003年9月から2004年3月の6ヶ月間を抜いて約8ヶ月と過去最長を更新した旨が載っていた。

同じ年末からのIPO連勝を前回書いたのが4月末で、この時は18社連続であったから更なる快進撃を続けていることになるが、やはり人気投信などスタート時から目をつけるところもありこの辺もIPOインデックスを盛り上げスパイラルにIPOを後押ししている状態を創造しているともいえるか。

ところで直近では昨日に福証に上場したホテルチェーンのアメイズなど本日も大幅続伸となっていたが、同紙によればこれまでの上記29銘柄中19社が昨日大引比較で初値を下回っており、先月上場したネクステージ含む6社などは公開価格も下回っているという。直近はこの夏枯れでこうした動きも助長されているのは否めないが、投資家の本格復帰後の動きに期待というところか。


猛暑列島

連日茹だるような暑さが続いているが、昨日は高知県四万十市で国内の史上最高気温となる41.0度を観測したとの報が話題になっていた。しかし今年の場合はどれも記録ずくめで日経紙によれば11日には全国927観測地点のうち過去最多となる297地点が35度を超える猛暑日となり、東京都心の同日の最低気温は統計の残る過去138年間で最も高い30.4度であったという。

2つの高気圧が重なるように列島を広く覆っているのが原因だそうだが、都心などはヒートアイランドも相俟って思いついたような打ち水のイベントもまさに焼け石に水という様相。こうなってくると日本も熱帯地方に仲間入りする勢いだが、こんな傾向は下旬まで続く模様で熱中症やら諸々影響が出ている。

また、経済への影響も無視出来ないワケで、野菜や鶏卵など生産の一部滞りから入荷減もあって既に卸値も上がってきており先行しているガソリン高に続く勢い。エアコン関連は伸びるがアパレル等は秋物が懸念される等々あるが、リスクヘッジの為にはたして如何程の企業が天候デリバティブなどに取り組んでいるのだろうか一寸気になるところ。


東京湾大華火祭・2013

さて、先週末は第25回東京湾大華火祭が開催された。この日に併せて近隣ホテルのレストランなどで絶好の鑑賞スポットとなる特別席とメニューを用意しました云々の仰々しい誘いが届いていたが、このゲリラ豪雨が頻発しているおり先の隅田川花火大会もコレで中止になったのが頭を過り結局豪雨に見舞われても大丈夫なところからの鑑賞と今年も落ち着く。

昨年は花火大会の類は2年ぶりに復活するところが多く、そのテーマも追悼や復興といったものが殆どであったが、今年はやはりというかオリンピック誘致モノが目立ち発色の一段の工夫も見られてなかなか楽しめた。しかし東京湾の場合、約1時間ちょっとを6部構成で成しその其々が10タイトル以上もあるが、隅田川ではあげることの出来ない尺五寸玉など見せ場のタイトルには印が付けられておりこれで十分、1万2千発が夜空を飾る様は圧巻であった。

昨年もこの東京湾大華火祭の経済効果は約70億円規模と書いたことがあったが、開催費用の概算を考慮するにやはり費用対効果は大きく地域貢献性も可也高いというのは明白、アベノミクス効果も手伝って益々の活性化が期待されるところである。


美術品事情

本日は第二木曜日ということで日経紙には「アートレビュー」があったが、アートといえば印象派で有名なクラーク美術館の代表的なルノワールなどの名品の数々がちょうど兵庫県立美術館で開催されている。

ところでこのルノワール絡みで今週あったニュースに13年前に世田谷の住宅から盗まれたルノワールの絵画が、英国ササビーズのオークションに出されて落札されてしまっていたという件があった。気付いたのが被害者というから流石というか網を張っていたのだろうが、盗難美術品のデータベースに登録されていなかったことで盗品チェックもすり抜けていた模様だ。

もう一つ、盗品ではないが美術品ネタとしては先月には約1万5千円で買ったという江戸時代初期の日本の古美術品が非常に貴重な品と判明し、やはりオークションにて欧州の美術館が9億6千万円で落札したとの報もあった。なにかこう貴重な品々の流出が目立つ記事ばかりだが我が国はこと美術系に関しては上記の盗難一つ取っても警視庁サイドの登録もせずこの分野は発展途上という感は否めない。

欧米では若手がファイナンス系とのコラボで美術品ファンド等を立ち上げる動きまであるが、日本は先ずこういった盗品然り、借り入れもまた然りで名画を巡る国際協力の在り方にはまだまだ課題が山積みという感がある。


残り5ヶ月

さて、クレディスイスによるアンダーパフォーム変更や本日などは日経平均の急反落もあって往って来いに下げてしまったが、先週末はJPXが7月下旬以来の1万円大台を回復していた。これの材料とされたのが、来年春に売買システムの更新期を控えたTOCOMに対しJPXがシステムの共同利用を提案したとの一部報道。

TOCOMは前にも書いた通り2009年に現行の売買システムを採用したが、これが来年の5月には更新の時期を迎える。当然ながら単独更新はキツイということでCME等に提携の打診をしていた経緯があるが、此処の仮条件としては5年で90億円弱、それに対して今回のJPXのそれは5年で60〜70億円という。

また、政府の総合取構想から将来統合の可能性を期待した買いの手もあったようだが、この総合取に関してTOCOM側では年初に今年半ばか遅くても年内には結論を出すと明言していた。その今年半ばは既に過ぎているが、なお単独でのシステム更新も選択肢に残しているとの報もある。残り5ヶ月の間に結が出るか否か引続きなりゆきを見守りたい。