水合わず
本日の日経紙真相深層には「三越+伊勢丹 大阪の誤算」として三越伊勢丹HDが大阪の百貨店事業から事実上撤退するさまが書かれていた。この辺は先に同社はJR西日本と共同運営する百貨店、JR大阪三越伊勢丹の面積を5万平方メートルから6割減らすと発表している通りで、鳴り物入りの乗り込みも3年足らずで幕を下ろすこととなった。
競合店に入居している有力ブランド誘致が美味くかみ合わなかったのが主因ともいわれているが、この辺は東証大証統合前の重複上場構図にも似ているか。他、幅広い層を手厚くカバーする戦略が中途半端感を際立たせたという見解に加え首都圏で近年よく見られるブランド縦割り撤廃構成も西では水が合わなかったようだ。
ともあれ昨年の全国百貨店売上高は全店ベースで一昨年比1.2%増と実に16年ぶりにプラスに転じたという。上記のJR大阪三越伊勢丹にとって大きなネックとなった阪急うめだ本店を含めた阪急などの売り上げの伸びが顕著だった模様だが、アベノミクスに乗じた高額消費が牽引したのは想像に難くない。となれば大納会をピークに大幅下落が続く日経平均がこの辺に影響してくるのかどうか、引続き推移を見守りたいところ。