クリスマス前の高騰
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週が明けてみればもう師走だが、月初め恒例の帝国データバンクによる今月の値上げ動向は食品メーカー195社でチョコレート菓子や大豆加工品、調味料など217品目を数えている。単月の値上げ品目数としては2か月連続で1千品目を下回り2025年内では先月に次いで2番目の低水準と値上げラッシュ一服とはなってはいるが、今年値上げされた食品数は結局のところ2年ぶりに2万品目超えとなっている。
師走はホリデーシーズン入りで値上げによる買い控えが警戒されることで各社それなりに抑える動きもあると思われるが、先に総務省が発表した10月の全国消費者物価指数は変動の大きい生鮮食品を除いた総合指数が112.1と前年比で3.0%上昇し伸び率は2か月連続で拡大、生鮮食品を除く食料は7.2%上昇するなど秋口までの値上げが多くとても一服感という状況にはない。
斯様に秋は価格を改定する動きが相次ぎ幅広い食料品が値上がりしていて、特にコーヒー豆が53.4%、コメ類が40.2%と大幅に上昇した。また11月の東京23区消費者物価指数も然り、クリスマスを前にケーキ素材関連が高騰しチョコレートなど32.5%アップと鎮静化の兆しも見えない。ダラダラとした円安も長期化の様相を呈しており、包装材や容器など今冬以降も順次値上げされる見通しから再値上げの可能性も十分にあり今後も物価高の行方が注視される。