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商品か企業か

さて先週から元気印なのはやはり金、週末の6日まで実に5日続伸し4日連続で史上最高値を更新と破竹の勢いである。直近の山はバリックのカバーとかトリガーとなっていた模様だが、今回はインド中央銀行がIMFから大量の保有金を購入するとの報がそれになった模様だ。

お陰で財務省発表の10月の外貨準備高の押し上げ効果にも一役買った今回の件、一般的本命視から逸れていたばかりでなく、当のインドといえば先にヒンドゥー教のダンテラスの祭りでも価格が高水準な為に全国金需要も減少等と喧伝されていた折、この水準からの成約の報だっただけにサプライズでもあったか。

こうなってくると資源セクターでも事業コストとの絡みから利鞘拡大で産金株等のパフォーマンスがまたいろいろと取り沙汰されそうな感もあるが、アジアなどでは実際に香港上場の金鉱山所有企業など数年間で約30倍にも大化けしており、我が国の別子の物色なんぞこれを見てしまうとまだまだカワイイものである。

この辺は今後の価格動向によって低コストがポイントとなるか埋蔵量がキーとなってくるのかという問題になるが、この金に限らず一部景気回復に伴う金属原材料等の需要拡大により、またぞろこうした鉱山業界もM&Aなどが回復してくるのは必至の情勢だろうか。


市場撤退前の一稼ぎ

今月に入って一万円の大台を割ってなお冴えない本日の日経平均であったが、そんな中で本日軒並み大幅な減収を発表したにも係わらずストップ高となっていたのは消費者金融株群、ご存知政府の規制緩和報道を囃して二日新甫の日経平均暴落の中でもやはりストップ高の異彩を放っていたが、過度の業績悪化不安で叩かれていただけにこの政府の姿勢軟化で一斉にカバーが入った格好になったか。

まあ上場していれば途中にこんな株価の高下で一喜一憂場面もあるだろうが、今週はその裏で同じ過払い金の請求圧力から風前の灯であった事業者金融のロプロが遂にパンクし上場廃止へと向かう。今は一寸見ない間に社名がコロコロ変る傾向にあるがこれは昔の日栄、売買停止迄の商いがまたも怪しいがSFCGと共に事業者金融のある意味で双璧といわれたこの二社とも消える事になったのはやはり時代の流れか。

上記の通りこの手は業界の情勢に応じ株価も乱高下し易いポストだが、乱高下といえば今週はまた自社株を仕手グループと共謀して操作したとしてユニオンHDの社長が株価操作疑惑を掛けられている旨の報道があった。

最近は本当に数年前に手掛けられた件がポツポツと表面化しているが、不思議と規模の大きそうなモノはなかなか挙がってこない。昔から社債なんぞに絡んで仕手と結託する会社もあったように記憶するが市場から消えればお蔵入りか。既に破綻してしまったこうした業界の中にもどう見ても外資等と出来レースをにおわせるケース在り、なぜ問題化しないのか不思議でもある。


創業板

さて、一昨日は冒頭ハロウィーンに一寸触れたが、このハロウィーンイベント以上に盛り上がりを見せたのが30日からスタートした中国の深セン証券取引所に設けた新興市場向け市場「創業板」か。

公募当選率が平均で0.8%といったプラチナチケットであった事でやはりというか初日は急騰から全銘柄が一時売買停止措置、一部の公募価格3倍を始めとして上場28銘柄の上昇率が70%を超えたというからなんとも景気のいいご祝儀相場である。余談だがご祝儀相場といえば、新規商品上場初日になんでもメデタイ買いがお約束となっていた一昔前の商品先物市場も今では懐かしさを感じる。

さて、ブルームバーグで見掛けた記事にはあるアナリストが「中国の株式市場は新しいものなら何でも追い求める習性がある」と語っていたが、「山高ければ谷深し」もまた然りで果たしてというか二日目は急落し、この28銘柄のうち20銘柄がストップ安まで沈む憂き目に遭っている。

この上海証券取引所は来年にも「国際板」なるものを創設する意向だが、その現物に傾斜した取引選択肢の無さに加えて特異な市場参加者まで構造的な問題の改善など所謂標準市場になるまで課題は山積みに見える。既にこの国は間違いなく重要指標に位置付けられているが、失礼ながらこんな発展途上のマーケットが指標になって世界が振り回されているのには些か違和感を覚える。


BOTEZ

さて、週末はフラワーショップからレストラン、はてはネイルサロンまで街中そのお祭りムードが約一ヶ月近く続いたハロウィーンの集大成という事で彼方此方でパーティーやらこのイベント関係が盛り上がりを見せていた。

そんなお祭り気分も冷め遣らぬまま、翌日は知人の新しく生まれた子供の洗礼式があった為にお茶の水のニコライ堂へお出掛け。ここはイースターの復活祭以来であるが、大聖堂の離れにあるクラブルームで飲み物など頂いていると改めて歴史を感じる調度品の数々が随所にあり目に留まる。

さて洗礼式だがこれまたそれを執り行う部屋にはなかなか入る機会もなく立派な壁画に感動、また儀式も場所柄当然ながら随所にギリシャのテイストがあり異国情緒たっぷりであったが、国は違っても概ねその意味合いというか流れ自体は万国共通だなとつくづく。イースターとはまた違って人影もマバラな中、改めて大聖堂に身を委ねるとほんとうに厳かな気分にさせてもらえる一時がそこにあった。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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