現代のサマータイム
さて、今月から所謂「サマータイム」が全国の企業で始まっている。東証の実施については先に触れたが、他にも上場企業の主力どころが始業時間を早めるのを軒並みスタート、KDDIは午後を在宅勤務にしたり、主力の自動車8社などは休業を土・日曜日から木・金曜日に移すと発表するなど独自のサマータイム導入に工夫を凝らす向きも見られる。
これらの導入で個別では子育て世代など生活への影響も良い面、悪い面それぞれ問題になってこようが、分散消費という部分での経済効果に期待する向きも多い。ひいては平日需要の変化に伴って雇用形態もまた変わってくる可能性もあるなど確かに景気へのインパクトはそれなりにありそうだがここで継続性がまた問題になってくる。
いずれも夏の節電対策を主としての対応だけに、今回のこうした実施は何処も秋口までといった感じ。需要期を過ぎて各社元へ戻せば上記のような景気効果も自ずとインパクトが限られてこようということになるが、元々が副産のようなものなのでその先にまで期待を掛けるのはいささか無理があるか。
何れにしてもこのサマータイム、かつて日本では進駐軍施政下にあった当時実施されたものの、諸般のデメリット論が多く3年で廃止になった経緯がある。時を経てその環境も一変した現代、はたして今回は個別で其れなりの効果が出るや否や注目しておきたい。