富士流通時代

さて本日は、先にジャスダック市場を上場廃止となっていたクロニクルが破綻したとの報があった。長引くデフレの影響からか宝飾事業が不振を極め、不適切な会計処理から有価証券報告書を期限内に提出できなかった為に今月上場廃止の憂き目にあっていたのだが、この手のパターンの多くがそうであったようにココもパンクとなった。

上場していた頃は昔から所謂箱としてその仕手性が有名であったが、その背景には取引銀行からの不正融資で逮捕者が出たりコロコロと社名が何度も変わるなど話題には事欠かなかった。そういえばこの不正融資の舞台となった親和銀行も上場廃止になりこの行名では市場に存在しない。

しかし、思えばココは上場前に富士流通として渋谷の道玄坂に店舗を構えていた頃が実に懐かしい。店舗こそけっして大きくはなかったものの、当時としては大手百貨店に負けないような物が並んでいた上に値段も手頃だったのを思い出す。また当時のスタッフが揃ってレオナールのネクタイを締めていたのも印象的で、どれも他とは一線を画していたのが鮮明に今でも思い出される。


観光産業REIT

さて本日の日経紙企業面には、リゾートホテル運営の星野リゾートとマンション分譲のリベレステが福島のリゾートホテルである裏磐梯猫魔ホテルをリニューアルすると出ており、投資資金はリベレステが、そしてホテル運営は星野リゾートがやるとなっている。

ところでこの星野リゾート、来年に三菱地所が着工する大手町再開発地区にも旅館を展開する旨の計画もあり依然精力的な展開を見せているが、既報の通りオフィスビル一辺倒であったREIT市場において旅館に特化した此処のREITもつい最近に上場、初値は57万円と公募価格を12%上回り翌日には65万円まで値を伸ばすなど好スタートを切っている。

REITの上場は先月の野村不動産マスターF以来今年これで4件目であるが、REITによる今年の今年の物件取得額は昨年の約8千億円を上回る1兆4千億円越と報道されており投資環境は好転しているといえよう。星野リゾートは5年後の資産規模500億円を目指すとしているが、価格と併せその進捗状況にも注目である。


隅田川花火大会史上初!

先週末は毎年恒例の東京三大花火大会の筆頭、ご存知の隅田川花火大会であった。朝から天気予報を見るに可也不安な感じであったが今年で36回目のこの花火大会、過去35年中止になった験しがないためにゲンを担いでこの日にイベントの予定を立てる輩も居るくらいで今年もベストポジションには浴衣姿が溢れ出ていた。

いつもの通り第一会場では祝砲から、2020年オリンピック招致をテーマにした花火が上がり、ほどなく第二会場でも夜景イルミネーションなる花火が上がったが、このあたりから景色がおかしくなりあと物凄い雷雨に見舞われ果たしてというか中止に。幸い私は屋根のあるところに招待されていた為にこの洗礼を受けずに済んだが、路上はなかなか物凄い光景になっていた。

まさに花火コンクール直前で中止になってしまい、楽しみにしていた各社の今年の作品は見れず終いであったが、この為に用意された花火はどうするのだろうか?それはともかくも上記のオリンピックテーマの五輪や、夜景イルミネーションの双方共に様々な色が乱舞し近年の発色技術の向上には改めて感心。

しかし、今年はこの前に葛飾花火大会が中止、同じ日の立川花火大会も中止、他近県でも雷雨の影響で中止になった花火大会があると聞いた。やはり全てにおいて自然には逆らえずというところだが、来月の東京湾大華火祭はなんとか無事開催して欲しいものだ。


なんとなく高価格

さて、ひと月くらい前に「デフレでは勝組も」のタイトルで日本マクドナルドや牛丼のことを書き、末尾で復活したウェンディーズのロブスターとかキャビアを使ったバーガー並のインパクトに欠ける今回の新商品がヒットするかどうかとコメントしておいたが、これを書いた当時のプチ贅沢路線商品導入から最近では高級ハンバーガーと称した限定品も出してきている。

また末尾で牛丼専門を謳っている店は少なくこうしたところほどブランドが浸透しているところは高価格帯のプチ贅沢路線を選択の一つとも書いたが、果たしてというか吉野家は時を同じく上旬から高付加価値商品を幾つか打ち出して来ている。ハンバーガーも末尾で復活したウェンディーズのロブスターとかキャビアを使ったバーガー並のインパクトに欠けると書いたが、これまた上記の高級ハンバーガーなるものには黒トリュフを入れた商品もありちょうど奇しくも先月末尾に書いた件が具現化している。

この高級ハンバーガーなるもの値段は1,000円ということで、先月挙げた近所の人気ハンバーガー店の一番安いシンプルなハンバーガーとちょうど同じ値段になったが天秤に掛けて同じ重さで釣り合うかどうかどうか?話題先行がどの辺まで効果があるかどうかというところだろう。

プチ贅沢路線台頭はファストフードに限らず、先日遅い時間で開いている処が限られるなかで入った久し振りのロイホなんぞもメニューにはアンガスビーフなんぞもいい値段で並んでいて一寸驚き。しかし此処のクオリティはモーニングでエッグベネディクトあり、500円以下のテリーヌあり上記のステーキ然りでファミレスと呼ぶには失礼な感さえ覚えるがこれまた他社とは一線を画した特異な戦略といえるだろう。


解け合い出来ず

さて、かれこれ8年も前のことになるにもかかわらず今でも鮮明に記憶が蘇るジェイコムHDの株式誤発注事件だが、この誤発注で東証のシステムに不備があった為に損失が拡大したとして東証側に損害賠償を求めていた訴訟の控訴審判決で東京高裁は本日に東京地裁判決を支持し、みずほ、東証双方の控訴を棄却している。

この誤発注で発行済株式数をはるかに上回る引き渡しを強いられ、結果数十年ぶりに見られる解け合い処理となったワケだが、それにしても当時は売停せずに続行したのも含め俄かに信じられないような数日間であった。辛うじてこの火事場泥棒的なディールで取った証券会社は後に利益返還の動きを見せたが、個人はなんでもアリの世界だけにアッという間に数億円の利益を手にした向きも居たのは有名な話。

しかしもうかれこれ10年近くになる泥沼裁判だが、個人ベースで見ても双方共に明らかな過失が存在しこれら均衡点を見つけるのは不可能に近くこちらの解け合いは無理と思える。
裁判の過程で争点になったのはシステム上の所謂バグが重過失になるか否かというところだが、バグ自体はどんな最新鋭といっても一定の確率で発生は避けられずこの辺はケースを変え今後も争点の種としての座は譲らないだろう。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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