買い占め副作用
さて、月替り1日付け日経紙一面では「高島屋、10年ぶり高利益」と題して、高島屋の2018年2月期の連結営業利益が訪日客消費の好調で08年2月期以来10年ぶりの高水準を確保した旨が載っていたが、高島屋といえば京都店が売り出した限定人形全てが1人の中国人とみられる男性に買い占められた件も先週末に話題になっていた。
百貨店側は転売の確認が出来ず契約も成立してしまっているいとしているが、整理券分全てを1人が支払うなどどう見ても不自然なのは一目瞭然。果たしてというか既に中国の通販サイトには同人形が掲載され明らかに転売目的の買い占めであったと思われる報道が相次ぎなんとも酷い話である。
この人形は中原淳一氏の絵を再現したというマニアには垂涎の品だが、斯様に日本オリジナルや先行発売モノなど最近では必ずといっていいほど標的にされている。買い占め事件といえばつい先月も人気ファッションブランドSupremeの新作アイテムの買い占めを狙って並んでいた中国人が警備員に集団暴行する事件もあったばかり。
これまた明らかに転売色が濃いものであったというが、これらと並び買い占め定番?の化粧品群などは既に資生堂やコーセー、ファンケルなどが購入制限を設け始めている。冒頭の通り訪日客消費の恩恵は多大なものだが、一方で品切れによる既存顧客への悪影響や上記の通りの転売によるイメージ低下という弊害もあり店側も今後の対策が急務だろう。