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社会貢献優待

さて、昨日の日経紙総合面では「株主優待 ESGの波」と題して、自社製品や金券の配布以外に相当額を寄付する選択肢を加える例が目立つなど、日本的慣行とされる株主優待を利用し環境や社会、企業統治の観点から企業を評価する「ESG投資」の波が株主優待にも及んできている旨が載っていた。

株主優待といえばここ近年は持ち合い解消後の受け皿としての個人株主の存在の大きさを考慮し企業側が優待に力を入れ始めている動きが目立ってきたが、配当重視の機関投資家など優待先行の状況に弊害を指摘する向きも出ていた昨今、ガバナンスのGに見られる通りこうした向きにも理解を貰える受け皿を見つけたという感じ。

当欄では3月に「運用と世論」と題し、銃の製造・販売企業への投資自粛やその前には毛皮の使用を廃止したハイブランド群のアニマルフリーの波など社会的責任投資、所謂SRI投資について書いたが、このESG投資もこの10年くらい前から俄かに謳われてきたSRIを広義で捉え基本的には同じ取り組みといえる。

冒頭にはヤマハ発動機の優待項目の盲導犬協会への寄付が例に挙げられていたが、例えば近年はふるさと納税でも最近では盲導犬訓練支援、犬の殺処分ゼロなど動物愛護の類も非常に多く、ESGは投資企業や優待に限らずふるさと納税など幅広い間口で投資家や納税者のニーズに応えられる選択肢となろうか。


ミッドタウン日比谷など

さて、ゴールデンウィーク真っ只中で首都圏の商業施設に出向く向きも多いと思うが、GINNZA SIXなどはや開業1周年でそれを記念し開業当時の草間彌生氏の次の新作アートプログラムを吹き抜けに展開させているが、最近新たに開業した商業施設といえば此処の近所の日比谷にオープンした「東京ミッドタウン日比谷」がある。

こちらも開業してはや1ヵ月が経過、ミッドタウンといえば11年前に開業した六本木が直ぐ頭に浮かぶが、衣食住全てに対応したショップ・レストランを展開する六本木に対しこちらは所謂「コト消費」を軸にした広い世代の来館を促すという。私も所用で近所に出向いたのでオープン翌日に顔を出したがコト消費を謳うだけにイセタンミラーなどがトータルな美容体験の出来るテナントを誘致している。

いつも乍ら新たな商業施設が出来ると途端にその前に鎮座していたビルなど記憶が薄れてしまうものだが、此処も三井ビルや三信ビルなどがあった面影が微塵もないほど様変わりに聳え立つものの地下へ降りるとそのレトロモダンなデザインが三信ビルを彷彿させるテイストに仕上げられている辺りが粋で懐かしい。

このエリアもマキシム・ド・パリが入っていたソニービル銀座が51年の歴史に幕を閉じ、プランタン銀座も32年の営業を終え再出発している一方で、冒頭のGINNZA SIX、このミッドタウン日比谷、そしてこの両者の間に位置する東急プラザ銀座が近年相次いでオープンの運びとなり大人の銀ブラを誘致するべく変貌を遂げつつある。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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