キャッシュレスの伸びしろ
さて、ちょうど一週間飴に当欄では「現代インフラの盲点」と題しソフトバンクの大規模な通信障害の影響でQR決済のPayPayでの決済が出来なくなった旨を書いたが、そのペイペイ決済サービスが今月4日から実施していた大規模還元キャンペーンが利用者の殺到によってわずか10日間という短期間で先週キャンペーンが終了した。
このキャンペーン、利用客獲得の為に買い物で20%のキャッシュバック、更に抽選で全額のキャッシュバックなど100億円を用意する大盤振る舞いであったが、サービス終了の情報が漏れた事で平日にもかかわらず各店舗では異常な混雑を来した事で話題になってしまった。
中には割引対象には通常絶対ならない高額商品を大量購入し利鞘を乗せ転売を試みる向きや、全額キャッシュバックが当たるまで購入と返品を繰り返すツワモノまで現れる始末であったが、何れにしてもこれで短期のうちに推定190万人の利用者を獲得、総額約500億円の買い物に加え来年の約100億円のキャッシュバックで再度購入の機会を生ませる経済効果は確かにあった。
現在キャッシュレスに関しては世界中で急速にサービスが普及しているが、先の日経紙によれば日本ではQRコードを使ったキャッシュレス決済を知らない人は全体の8割に達するという。来年の消費税増税に併せ政府もキャッシュレス決済で還元する優遇策など検討しているが、クレカが普及している土壌でここからどう浸透させられるか今後も各社の戦略が試されそうだ。