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ダイバーシティ

さて、世界ではここ最近のニュースでまたぞろ人種差別に絡んだ問題提議が為されるものがポツポツ目立つ。先週はニュージーランドのバーガーキングが新発売のハンバーガーを箸で食べる様の広告が問題視され、イギリスの王室御用達スーパーのウエイトローズではアヒル型の3色チョコでブラックの物に醜いと文言を添えていた件が物議を醸し出していた。

箸で異国の食べ物を食べさせて揶揄するような表現と捉えられて炎上したといえば、やはり最近では昨年末のドルチェ&ガッバーナの箸でピッツァやパスタをアジア人に食べさせる広告動画が引き金となりわずか数時間で中国のマーケットを失う危機に直面した件が記憶に新しい。

冒頭の企業は早速インスタから動画を削除したり文言を変更したりとこの辺の対応はこれまで他の企業がやらかしてしまった時と同様に迅速であったが、昨日も当欄で企業のコンプライアンス問題に振れたように文化やダイバーシティについての解釈や対策等は数年前とは様変わりの昨今であると改めて思う。


ETFでマネー誘致

本日の日経紙一面には「日中ETF、相互上場へ」と題して、昨年10月の日中首脳会談で金融協力合意の一環として日本と中国の主要な株価指数に連動するETFが5月にも相互に上場する旨が報じられていた。

既にマーケットには野村の上証50連動型やサムスンのKODEX200、チャイナ・アセットのチャイナAMC CSI300や中国南方アセットの南方FTSE中国A株50、それにシンプレクスは中国H株でブル・ベアまでラインナップがあるものの、商いの方はリクイディティーを確保しているモノ、そうでないモノと明暗である。

これで更なる枝葉でラインナップも広がるというものだが、日本株ETFが中国で上場するのは初、そうした事で同時に今回の相互上場では間接効果から日本のマーケットに流れ込む中国マネーに期待がかかるというところで、今後の試金石としても今回の相互上場の行方が注目される。


紙幣刷新

さて新元号「令和」の発表も束の間、周知の通り先週には財務省から日本銀行券を2024年度上半期に1万円札の渋沢栄一氏はじめとして一新するとの発表が為されている。加えて21年度上期をメドに500円硬貨も刷新するとの事だが、2004年以来のことで実に20年ぶりの刷新となる。

紙幣といえばこれまで彼方此方海外を周ってそのオモチャのような紙幣を見るにつけ日本の精巧な技術に改めて感心して来たものだが、新紙幣には世界初となる偽造防止技術が採用されるとのこと。また株式市場でも逸早くこれに反応し紙幣識別機製造の日本金銭機械や現金処理大手グローリーがストップ高まで買われ年初来高値を更新、一万円札の渋沢栄一氏を囃し澁澤倉庫にまで買いが入る始末であった。

しかし政府はキャッシュレス化を推進している最中でもありその辺が若干の矛盾感も否めないところだがそうした意味合いも含めこれが最後の図柄になる可能性もないわけではない。いずれにしても新元号の発表があってからわずか1週間たらずのタイミングでの発表が為された事で「平成」から次期「令和」への改元機運にますます弾みが付くというものだ。


値上げの春

さて、マックが昨日から一部ハンバーガーなど3商品を10円値上げしているが、今日からドトールでは乳製品関連20商品を10〜20円値上げしている。この値上げは2014年以来約5年ぶりの事となるが、コーヒーショップといえば既にスタバも2月から約3割のドリンクメニューを値上げし、タリーズも19日から10〜20円値上げする予定だ。

企業努力で原材料価格や物流費の上昇を吸収するのが困難となった事などを背景に、こんなお店以外でも上記の乳製品に絡んでは明治や雪印、森永がヨーグルト価格を引き上げたり、小麦の上昇から東洋水産が約11年ぶりに大規模な値上げを実施するほか日清食品も冷蔵綿製品を値上げする。

他にも台所の必需品である塩からコカ・コーラ、サバ缶まで挙げたらキリがないほど4月からそれ以降も値上げのラッシュが続く。年度替わりに伴いTPP発効から2年目に入り関税が下がる事や、原油価格の下落でサーチャージが下がる等の恩恵も一方ではあるものの、10月には消費税増税が控えており一般的には家計の負担増が意識されそうだが、デフレ心理が強い中で各社はコスト削減等が課題になってきそうだ。


最後の掻き入れ

さて、今朝のTV番組では福岡県直方市のふるさと納税の返礼品が大幅に遅れて寄付者に届かず市に抗議が殺到し市の担当者が涙ながらに謝罪会見している旨の様子をやっていたが、どうやらその問題となっている返戻品にはアップル社製のタブレット類や人気家電のバルミューダ社製品が充てられていた模様だ。

結局今月中に届けるメドの立たない品については製品価格相当のギフト券を寄付者に送る対応を急遽決めたようだが、総務省からの通達を前に捨て身?の掻き集めで勝負に出る自治体の影にはやはりそうした期に乗じて最後の稼ぎを目論む魑魅魍魎な仲介業者の存在もある。

総務省の琴線に触れるような人気家電の類を敢えてこの期にバラ撒いて寄付を掻き集めるのは上記の通り駆け込み以外の何物でもないと思うが、寄付者の方も詐欺だと激しい抗議や問い合わせが殺到している様を見るにやはり日本の寄付文化は本来のそれとは違う特異性を持っているのは明らかであるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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