文具争奪戦

さて、先に文具最大手コクヨは同業のぺんてるに対し敵対的買収方針を発表しているが、先週末に大手各紙では同社が株式買い付け価格の引き上げを報じており、背景にはこの買収劇に文具大手のプラスが参戦しぺんてる株を買い増す方針を確認した事があり買収劇はこの2社による争奪戦となってきた格好だ。

当欄では5月にこの買収劇に関して一度取り上げているが、その時の末尾には「〜ぺんてるが本当に株式を持ってもらいたかったのはTVのバラエティー番組でコクヨと共にぺんてる社の製品を絶賛していた同業大手プラスである〜」と書いておいたが、果たしてこのシナリオ通りプラスがホワイトナイトとして登場する事となった。

今年2月に放映したバラエティー番組ではぺんてる社のアートブラッシュをコクヨとプラスの社員が共に大絶賛していたのを思い出すが、同業他社同士和やかなムード漂うなかでぺんてるの強力な海外網を謳うなど今思えばこの一連の流れもそれとなく伏線を張っていたようにも見えてくるものだ。

敵対的買収といえば今年は廣済堂やユニゾホールディングスなどを巡る複数のファンドまで交えた争奪戦が記憶に新しいが、ホワイトナイト的存在であっても後に条件面での対立が浮上するなど途中から混迷模様を呈するなど思惑交錯する展開となっているが、こうしている間にも水面下で敵対的買収案として噂に挙がっているところが複数耳に入って来ておりまだこの手の話題は続こうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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