教訓
さて、先月末に米調査会社CBインサイツは世界のユニコーン企業数がこれまでに800社以上に達したとするレポートを公表している。新型コロナ禍においても世界のスタートアップ企業の資金調達は増加傾向にあり今年だけでも354社のユニコーンが誕生しており、このペースが維持されるならば世界のユニコーン企業数は2022年内にも1000社の大台を超える見込みという。
この中でもガリバー的存在を誇っているのがあのTikTokを運営する中国のバイトダンスで、その企業価値は実に1400億ドルといわれ世界で唯一のヘクトコーン規模となっている。国別で見てみると米国がトップで全体の約半分を占めており、次いで中国の19%、3位につけるのが5%のインドとなっているが此処も近年ユニコーン企業がハイペースで続出しているという。
そんな中、依然として上記のベストスリーに引き離されている感が否めない本邦勢だが、この要因として研究者を政府が育てる仕組みが未整備な点が指摘されている。今年のノーベル物理学賞受賞が決まった米プリンストン大の真鍋氏は日米両方での勤務経験があるものの、記者会見で語った自身には米国が合っており日本には戻らぬ旨の発言はまさにこの辺が表れており、真鍋氏の発言を教訓に改めて仕組みが再考されるべきだろう。