団栗の背比べ?
先週の日経紙・金融経済面には東証で実質最上位の「プライム」の上場企業に対し、現状で約1割にとどまっている有価証券報告書の英文開示を求める声が強まっている旨が出ていたが、このプライムといえばJPXは同指数をスタンダード、グロースと共にこれまで1日1回の終値算出から15秒間隔での算出とリアルタイム算出に変更すると先週に発表している。
市場再編からはや1ヵ月が経過したが、果たしてというか上記の英文開示以外にも終値だけでは日中の値動きを把握出来ずに使い難いといった声が多く届けられ、当初この3市場指数を市場全体を投資対象とするような運用ツールに使われるモノではなく、単に統計目的の参考値として考えていたJPXも方針を転換せざるを得ない状況になった模様だ。
投資対象といえばこの度の市場改革は金融庁の金融審議会等でTOPIXを市場区分と切り離して投資対象としての機能性を高めるべきとする背景があったものだが、ちなみに再編スタート時からの3市場のパフォーマンスをTOPIXと比較した検証結果では特にプライムなどTOPIXと変らない結果が出ていた模様。
この辺は絞り込みで猶予期間を与える等の措置を取った結果が如実に表れたのだろうが、
これに限らず例えばこれまでのTOPIX100とかROE等で選りすぐったJPX400等もここ10年間のTOPIXとのパフォーマンス比較でほぼ差が生じていない検証結果も出ている。これではわざわざ選りすぐった指数の意味も無いという事になるが、真に” 使える” MSCIのような市場代表性を備えた指数が渇望されるところでもある。