IPO変調
本日の日経平均は2週間ぶりに27000円の大台を回復したが、そんな中をM&A総合研究所とヌーラボがグロース市場に新規上場となった。注目の初値はM&A総合研究所が買い気配で推移し後場に入って公開価格1330円を大幅に上回る2510円で初値を付けた一方で、ヌーラボの方は売り気配から前場早々に公開価格1000円を下回る955円での初値形成と2社で明暗が分かれる格好となった。
直近でいろいろあった主幹事のイメージが影響しているなどという事はないのだが、ヌーラボに限らず先週末の日経紙マーケット面でも書いてある通り今月の上場6社のうち3社で初値が公開価格を下回る「公募割れ」をおこしている。そういえば今年のIPO第一号リカバリー・インターナショナルも公募割れだったのを思い出す。
年間上場第一号の公募割れは実にブックビルディング方式が導入された1997年以降初めての事だったが、斯様な” 梯子外し”等のIPOの変質 で中小型株を手掛ける投資家の投資余力がそがれ新興市場全体に悪影響を及ぼしかねない旨も指摘されている。ただでさえ今年の上半期のIPOは前年同期から3割減となっており上場延期組の動向も今後気になるところではある。