金融政策ウィーク
本日、総務省が発表した家庭で消費するモノやサービスの値動きを見る8月の全国消費者物価指数は、変動の大きい生鮮食品を除いて去年より2.8%上昇した。消費税増税の影響を除くと1991年9月以来、30年11ヵ月ぶりの歴史的な上昇幅となり、原油価格高騰の影響で都市ガス代金が26.4%と81年3月以来、41年5ヵ月ぶりの上昇率となるなどエネルギー価格の上昇が続いている。
また輸送費の高騰や急速な円安等の影響で食パンが15%、食用油も39.3%上昇しているが、先に日銀から発表された8月企業物価指数も2020年の平均を100とした水準で115.1と比較可能な1980年以降で過去最高を記録、前の年の同じ月と比べた輸入物価の上昇率も円換算で42.5%とこれもまた急速に進む円安が指数を押し上げている。
斯様に円安が数多の指数を押し上げる悪役?になっているが、この円にとって今週は注目の金融政策ウィーク。本日はスウェーデン中銀が1%の大幅利上げに踏み切っているが、来る22日にスイス中銀が利上げをしてプラス金利入りとなれば円だけがマイナス金利と世界で際立つ事になる。また更に注目されるFOMCにおいてはインフレ上振れリスクの顕在化でその利上げ幅を巡る予測が喧しいが、これを経てドル円の相場水準も壁越えとなって来るのか否か先ずはその辺に注目したい。