粘着性値上げ継続か

年が明けても物価上昇のニュースが喧しい。月初め恒例の今月の値上げ動向だが帝国データバンクによる主な食品メーカーにおける飲食品値上げは1380品目、特に原材料の高騰を反映したパンの値上げが目立ち、山崎製パン、フジパン、敷島製パンが主力の食パンや菓子パンの一部商品を値上げし1月としては調査開始の22年以降で最多となった模様。

昨年の食品・飲料の値上げは1万2520品目で年間の平均値上げ率は17%となり、年を通じて値上げが抑制され前年比で6割の減少となったが、今年はここから4月までに飲料など6121品目の値上げが既に決定しており昨年同期比でこちらは6割の増加となっている。総じて現状のぺ-スが続けば昨年を上回る1.5万~2万品目前後が値上げされる見通しとしている。

一部シンクタンクのエコノミストは今後円安の落ち着きや原油価格の下落が見られれば去年よりは値上げペースが鈍化すると予想しているが、この為替も物価上昇率が目標を超えてきているにもかかわらず当の日銀は基調的な物価上昇ではないと悠長に構えた出口戦略を取る姿勢だ。結局この物価目標未満のところで中途半端な利上げを続けていくつもりだろうが、そんな感じであればなかなか円の反転は期待出来そうにもなく粘着質な値上げが続く構図となるか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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