円安効果
本日の日経紙商品面には、「東商取、売買高24%増」と題して先月の売買高が184万809枚となり前月比で24%増加、13ヶ月ぶりの高水準となり前年同月実績も上回った旨が載っていた。為替市場での円安ドル高が進んだことで、円建て商品の割安感が意識され投資マネーを呼び込んだとのこと。
確かに先月一ヵ月で円相場の下落幅は実に5円59銭にもなり、2012年秋のアベノミクス相場の始動後、最も早いペースで円安・ドル高が進んだ。そんな訳で他のマーケット同様にこのコモディティーも主力の金を中心として久しぶりに円安の恩恵を享受したかっこうになった。
ところでこの東商取、先週には日本取引所グループ傘下の大阪取引所と2016年秋をメドに売買システムの共同利用で基本合意との発表がなされている。長らくの懸案の一つであったシステム更新の件が一歩進みその経費節約効果はかなり期待出来ると記者会見での弁だが、それも売買高が年間で一日平均2万枚減れば削減効果は消える試算がある。
上記の通り先月は活気が少し戻るも今年4-9月期では前年同期比31%減、この2万枚とて日経紙によれば今年は前年からそれを下回るペースで推移しているといい、次の一手が焦眉の急となっている。