東と西の夫々
さて、今週の日経ヴェリタスの特集にあったのは「証券取引所サバイバル時代」、大型再編が一服しながらも地盤沈下が懸念される中どのように生き残るのか東証や大証のコメントも出ていたが共に新市場創設を睨みその成功もキーとなってくる。
東証は先月末に一度当欄でも触れたが09年度中に予定していた上場計画を今回またも延期、AIM開設を控え諸問題を抱える中デリバティブ清算業務を含め市場活性化策に力を注ぐと言う。一方の大証は今月に入ってからすぐにデリバティブ市場全体の取引高が前年度比32%増加と5期連続で過去最高を記録したと発表、こちらもジャスダックと絡め次期振興市場をどう融合してゆくかが課題。
さてこの大証と提携しているナスダックOMX社長の弁も出ていたが、目に留まったのが日本の清算・決済業務は時代遅れかとの問いに対してはっきり肯定している点。ところでOMXといえばもう一つTOCOMが同社のソフトを採用しこの鳴り物入りのシステムももうあと一ヶ月ほどで始動するが、清算・決済業務に関しては先週末の日経紙に出ていたようにFIAがこのTOCOMの傘下に新たな清算機構の設置を求める等JCCHに対する不満は強い。
確かに誰がみても積立金ひとつ取っても他比較で数十分の一で中期経営計画もどこか虚しい、日本の商品先物市場再生のカギはJCCHの改革、清算機構の復活に掛かっていると日経では結んでいるがさてこちらもどうなるのであろうか。