39ページ目   商品先物

肌感覚

さて、今週はTOCOMの金先物が概ね週明けから堅調推移となっている。エネルギー系など他も総じてしっかりとなっているが先週の中国7月貿易統計が予想を上回る等、経済指標が景気回復を示すものとの見方もあってサマーバケーションで参加者が限られ板の薄いところへ散発的に買いが入っている模様だ。

コモディティーといえばこのところ米国の量的緩和縮小観測でマネーが市場から流出しているとの観測が燻り、一人気を吐く原油を除いては金を中心にヘッジファンドもめっきりロングの手が鳴りを潜めていたものだが、株式等を横睨みしながらこの辺が織り込まれてきたか否か今暫らく方向感を確認といったところだろうか。

ところで、この金の低迷期でもあった4−6月の輸出量は財務省貿易統計によれば29.8トンとなり、1−3月のそれに比べて4割減ったという。輸出から輸入を差し引いた流出量も4−6月は前期比で6割減少し価格の下落で国内消費者の金購入意欲が強まったとの見方があるが、金購入意欲といえばちなみに中国では今年上半期の金の消費量が前年同期比53.7%増の706トンに拡大したことが明らかにされている。

上半期だけで昨年通年の消費量に匹敵しており、世界的に売りが優勢となった金の受け皿としてやはり存在感を示した感じだ。金市場に沸く中国を特集した日経CNBCの放映を見たのは確か3年前だったと思うが、中銀と共に個人レベルでも肌感覚で食指を動かしている行動形態は当時から些かの変化もないようだ。


残り5ヶ月

さて、クレディスイスによるアンダーパフォーム変更や本日などは日経平均の急反落もあって往って来いに下げてしまったが、先週末はJPXが7月下旬以来の1万円大台を回復していた。これの材料とされたのが、来年春に売買システムの更新期を控えたTOCOMに対しJPXがシステムの共同利用を提案したとの一部報道。

TOCOMは前にも書いた通り2009年に現行の売買システムを採用したが、これが来年の5月には更新の時期を迎える。当然ながら単独更新はキツイということでCME等に提携の打診をしていた経緯があるが、此処の仮条件としては5年で90億円弱、それに対して今回のJPXのそれは5年で60〜70億円という。

また、政府の総合取構想から将来統合の可能性を期待した買いの手もあったようだが、この総合取に関してTOCOM側では年初に今年半ばか遅くても年内には結論を出すと明言していた。その今年半ばは既に過ぎているが、なお単独でのシステム更新も選択肢に残しているとの報もある。残り5ヶ月の間に結が出るか否か引続きなりゆきを見守りたい。


ヘッジ再開

このところモタついている金相場だが、本日の日経紙商品面にも「金相場の上値重く」として国際指標となるニューヨーク先物市場が7月中旬以来の安値を付け、景気回復期待からファンド資金が流れ込んで積み上がっている原油市場とは対照的な様子になっている旨が載っていた。

金は量的緩和縮小観測、原油は上記の通り景気回復期待ということでそれぞれ解り易いが、かつてのインフレを材料に相互に連動という習性も近年の経済環境の変化からこういった構図も過去のものになりつつある。

過去といえばもう一つ、一昔前にごく一般的であったヘッジが復活しつつあるとも同紙国際面に出ていたが、ここに出ていたロンドンに上場するロシアのペトロパブロフスクは金生産の半分をヘッジ、他にもここには出ていないものではオーストラリアのオシアナゴールドもヘッジ取引を開始している事が判明しており、今後この手が広がりを見せてゆくのかどうか注視しておきたい。


こちらも外人台頭

本日のTOCOMでは、NY市場の金急伸を受けて期先が約1ヶ月ぶりの高値まで買われた。目下のところNY市場ではファンドによる売り建玉が過去最高水準になっている旨の発表がCFTC(米商品先物取引委員会)からあったが、FOMC前のショートカバー期待も一部この上昇に加勢している模様だ。

低迷しているだけに反発の兆しが出るとざわつかれる金だが、供給不安に加えて景気回復期待で白金も強調展開を維持し金との差は約2年ぶりの大きさまで戻ってきている。初期に中途半端なところで裁定組んだ向きは更なる拡大やら鞘滑りで苦労させられたろうが、こういったところはやはり無限月モノが有利か。

ところで日経紙によると先月のTOOCMの外国人投資家売買比率は実に40.9%になり初の売買比率4割超えとか。先の4月の暴落時にはHF絡みのトレードによって短時間に大量の注文が殺到した経緯があったが、これらを駆使する外国勢の今後の台頭でまた場も違った構図になってゆくのかどうかこの辺も気になるところではある。


継続提言

本日の日経平均は約1ヶ月ぶりに14,000円台を回復したが、全般高のなかで久し振りに一寸跳ねたり商い回復してきたものに木徳神糧やヤマタネなどのコメ関連物も散見された。TPPの交渉を巡り、加工用米等の関税に関しては思惑が一部出ているが折に触れまたこれら関連が動意付く場面もあるかもしれない。

さてコメといえば、コメ試験上場検討特別委員会が先に大阪堂島商品取引所に対して試験上場期間の延長などの形で取引継続を求める報告書を発表していたが、この報告書を受けて同取引所は農水省に取引継続の申請を今月中にも申請するという。

一方で市場参加者の方だが、コメ卸で作る全国米国販売事業協同組合が取引参加の意向を示し、コメ卸の最大手の神明は先月からこの大阪堂島商品取引所のコメ先物にヘッジ売りの用などで参入している。東穀の解散により何とも歪な形で移管された同商品だが、最大手の参入で先ずは裾野の広がりを見せるかどうか一寸注視しておきたい。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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