51ページ目   商品先物

どちらのバンザイか?

さて、東穀取は先週末17日にNon-GMO大豆とロブスタ種のコーヒー生豆の2銘柄について、売買高の低迷が著しく今後も回復が難しいとして、今後は新たな限月を立てないと発表している。これで既存限月がすべて納会を迎える約1年後にはいずれも上場休止か廃止となる見通しだ。

東穀取はかつて横浜商品取引所を吸収合併したが、大義名分?でなし崩し的に延命措置を謀ってきた引継ぎ凋落商品をある程度保有期間を経て廃棄処分にしてきた。今後はココがTOCOMへの市場移管を控えて二度手間にならぬよう事前の選択集中ということかだが、両商品ともかつては当業勢の活発な商いがあった時期もあり、何故彼らが撤退していったのかその辺も再考すべきだろう。

ところで東穀取といえば期待の大型商品「コメ」上場認可の可否までもう僅かである。そんな矢先にJA全中は、先週末に現会長の後任に新潟県農協中央会の万歳会長を充てる人事を固めている。名字こそ「バンザイ」さんとメデタそうだがこの方、TPPと併せコメ先物の上場を巡る議論では前会長を踏襲し強固な反対路線を貫くとされている。

市場修復の可能性も握っているこの上場認可、政治が絡むだけに環境云々だけで語れないが果たしてJA側のバンザイ!となるか、はたまたまたも東穀取がお手上げのバンザイとなってしまうのか目先はこの結果に注目したい。


商品バブル論と市場

直近で高値更新し破竹の勢いであったトウモロコシだが、昨晩は一時ストップ安まで叩かれる大幅調整となっていた。ところでこのトウモロコシ、昨日の日経紙社説には「トウモロコシ最高値の警告」として、食糧高騰は新興国のインフレ圧力を強め、面性的な栄養不足に苦しむ飢餓人口の増大や政情不安にも繋がるとし各国政府は対応を急ぐべきであると載っていた。

当の相場は前年同期日の倍以上に上昇しているが、先に同紙の商品面にて国際商品価格の適正水準として米国農家の採算などを考慮すればトウモロコシ1ブッシェル6ドルあたりが妥当とも出ていた。調整過程でこの辺までのコレクションがあるかどうかだが、中国あたりの買いがすかさず入り消化は早いと一般的にはみられている。

妥当値からはたして投機プレミアムの部分がどれだけ乗っているかということになるが、昨今の実需が付いてきている部分も近年は加味する必要があり、またやはりETF等の存在もあってこれは捉え方が難しい。ただ市場規模を考えれば特に金融商品組成の部分こそプレミアムが乗る余地があり、今後は先ずこの辺の対応が論議されてくることになろうか。


感覚の変化

さて連休明けの海外商品市況で金は小動きであったが、この金といえば日曜付け日経紙けいざい解読には「現代版ゴールドラッシュ」として、ドルへの不安感の裏返しとして通貨代替や資産保全の機能を金に求める動きが続いている旨が出ていた。

この中で、テキサス大学の基金運用会社「UTIMCO」が重量20トン、時価10億ドル相当の近海をニューヨークの銀行の金庫に保有することにした旨や、ユタ州では5月から金貨を同州の法定通貨として認めたという旨が出ていたが、「UTIMCO」といえばたしかハーバード大学のそれに継ぐくらいの規模と思うが、もともとこの金は先物でロングしており昨年の波に乗って既に倍化していたものの、この先物から現引きという手段を取った事になる。

デリバティブ先進国の米国では各種の運用形態も先物が主流だが、一部現物への回帰など今迄に見られなかった動きが出て来たのは興味深い。ユタ州の事例にしても他の州へもこうした動きが波及し始めているとも聞くが、当の米国内でこの手の動きが出て来たことは昨今のドル不安が根強いものと改めて感じざるを得ない。


業界決算模様

さて、本日のソニーの決算をもって主力上場企業決算も漸く一巡といったところだが、業界系の決算は「FUTURES PRESS」のこちらや、「FOREX PRESS」のこちらできれいに纏めてあるのでチェックしていただきたい。日経紙にも出ていた商品系などは黒転や赤字縮小したところありといったところだが、各社厳しい努力継続というところだろう。

上場している向きはその株価の方も気になるところだが、普段は物色の圏外に置かれているこの手のポストも意外性のある好決算には反応が早く急騰したりするわけだが、お約束?の往って来いと持続性に乏しい。好決算と並んで自社株買いなども其れなりにインパクトがあるのだが、突飛高しても殆ど三日天下どころか一日天下というのが現状だ。

上記の通り好材料に反応しても持続性に乏しいのが特徴のこの手のポストは、やはりリクイディティーの問題もさることながら先行きが不透明というのがそのまま反映されているというのが正直なところで、渦中の東電に肩を並べる異常なPBRもその辺を物語っている。

今回の決算では上場取引員一覧からユニコムグループホールディングスが消えていたが、同社は以前当欄でも取り上げたようにMBOによって上場廃止を選択した。厳しい環境の中で業態転向を図る向きも出て来る中、上場というものを各経営陣がどう捉えるかだが、こうしたMBOも含め純資産との見合い、自社株買い後のその先から親子上場の観点までも含め様々な戦略と思惑が今後も続くだろう。


GAPを悩ます綿花先物

さて、先週末の日経紙には「衣料原料 軒並み下落」としてニューヨークの綿花先物などが大幅に高値が修正されている旨が出ていた。その綿花先物だが昨年から買い煽ったファンド資金の流出などもあって3月の高値からは3割方下落しているものの、現地の輸出業者提示価格のジリ安もありなお先安感が強いという。

こうした動きに翻弄されたのは関連企業だが、先週末の米株式が反落する中でそうしたものに該当し特に急落が目立ったのがあのギャップ。同社は直近で発表していた第1四半期決算における純利益が前年同期日で22.8%の減少となったのが嫌気されたということもあったが、来期以降の収益予測も大幅に下方修正されていたのも失望を誘った模様だ。

ギャップといえばそれこそコットンの世界では大口バイヤーだが、今回の急騰時における高値買いによって上記の通り今後の収益はコスト面が大きく足を引っ張る模様。ある意味相場産業だが、近年ファンドも多様化しており本業部門でも足元を見られないように凌ぐのも一苦労、この手はヘッジのあり方が今後一段と課題になってくるだろうか。


クラウディア

大学卒業後、大手取引員法人部から大手証券事業法人部まで渡り歩き、その後に投資助言関連会社も設立運営。複数の筋にもネットワークを持ち表も裏も間近に見てきた経験で、証券から商品その他までジャンルを問わない助言業務に携わり今に至る。

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